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桝屋敬悟
m0403@ymg.urban.ne.jp
バックナンバー 2018年 7月
20180706_1働き方改革

 

6月29日に成立した働き方改革関連法について、公明党の桝屋敬悟厚生労働部会長(衆院議員)に聞きました。

――働き方改革関連法は、なぜ必要ですか。

過労死や過労による自殺が後を絶たず、長時間労働の是正が喫緊の課題になっているからです。

人口減少・少子高齢化が進むわが国において、社会・経済の活力を維持し伸ばしていくには、高齢者や女性、障がい者など多様な人材が活躍できるようにしていかなければなりません。そのために、法律には、長時間労働の是正策や、雇用形態の違いによる不合理な待遇差をなくす「同一労働同一賃金」を実現し、柔軟に働ける環境を整える施策が盛り込まれました。

――公明党の主張が反映されたポイントは。

働き方改革法の概要

公明党の主張で、(1)時間外労働の罰則付き上限規制(2)勤務間インターバル制度の導入(3)同一労働同一賃金――の3点が法律の柱となりました。

特に、時間外労働の罰則付き上限規制は、労使が合意すれば何時間でも残業できる現状を変えるものです。経済界と労働界の合意の下、1947年の労働基準法制定以来、初めての画期的な大改革です。勤務間インターバル制度は、初めて法律に明記されました。

このほか、労働者の健康を守る取り組みの実効性を確保するため公明党が提案し、管理監督者や裁量労働制が適用される人を含めた労働者の労働時間状況の把握が事業者の義務になりました。

高プロ 安易な要件緩和できず

――高収入の専門職に限定して労働時間規制の適用を除外する高度プロフェッショナル制度(高プロ)については。

職種によっては、時間でなく成果で評価される働き方を希望する人もおり、多様な働き方を可能にする選択肢の一つと考えています。

制度の適用には、厳格な要件を満たす必要があります。例えば年収は「平均給与額の3倍を相当程度上回る水準」です。企業側と労働者側の同数からなる労使委員会での5分の4以上の賛成(少なくとも労働者側の過半数の賛成が必要)と、労働者本人の同意も必要です。これらの要件は法律に明記されており、変更には法改正が必要です。一部で言われるような「安易に年収要件が引き下げられる」ということは起こりません。

年収要件は具体的に、1075万円以上となり、これに該当する労働者は全体の3%未満です。

「政労使」の枠組み活用

――高プロに関して、国会審議での公明党の取り組みは。

制度の適用を受けた労働者が自らの意思で同意を撤回できる規定が、国会質問での公明党の提案で設けられることになり、維新、希望の両党との修正協議で、法律に明記されることが決まりました。

また、労働者の意思に反して高プロが適用されるようなことがないよう公明党が国会審議で訴え、厚生労働相から、適用しようとする事業所の「全てについて、監督・指導していく」との答弁を引き出しました。

――厚労省の労働時間に関する調査データの不備で法律の正当性が失われたとの指摘もありますが。

データの不備は、不適切であり、公明党として政府に強く反省を求めました。厚労省は、この調査データを根拠に、裁量労働制の対象拡大を法案に盛り込もうとしましたが、データの不備で根拠が崩れたため、法案から削除させました。

一連のデータは、長時間労働の是正などを巡る議論でも用いられましたが、そこでのデータについては、厚労省が改めて精査した結果、精度に大きな問題がありませんでした。法律の正当性は失われていません。

――今後の課題は。

法律の成立を受け、わが国の働き方改革はスタートラインに立ちました。雇用の7割を占める中小企業でも取り組みが進まなければ真の改革とは言えません。

中小企業での改革実行へ、法律には、中小企業における労働時間の短縮や同一労働同一賃金の導入に向け、地方自治体と労使の代表などで構成する協議会の設置に関する規定も盛り込まれています。これは、公明党の提案で政府や各都道府県に設置されている「政労使会議」の枠組みを活用するものです。

また、公明党の主張で、下請け企業が元請けから無理難題を押し付けられないようにすることや、実情に配慮した行政の指導が実施されることにもなりました。公明党は、国会議員と地方議員らが連携して中小企業の取り組みを全力でサポートしていきます。

20180710_7 二葉乳児院視察

公明党の山口那津男代表は9日、児童虐待防止・社会的養護検討プロジェクトチーム(PT、座長=国重徹衆院議員)のメンバーと共に、東京都新宿区の二葉乳児院(都留和光院長)を訪れ、社会的養護の必要な子どもを家庭と同様の環境で育てる里親を児童相談所(児相)と連携して支援する取り組みなどについて聞いた。国重座長、桝屋敬悟衆院議員と山本かなえ参院議員(参院選予定候補=比例区)が参加した。

同乳児院は、虐待や親の病気などを理由に預けられた乳幼児を育てるとともに、里親への支援なども行っている。

都留院長らは里親が置かれている状況について、「生後間もない乳児を預けられ、その後のフォローが乏しいまま不安を抱え込むケースもある」と指摘。同院では職員を児相に派遣し常駐させて連携を密にすることで、預かってすぐの段階からの支援や、トラブルなどの際のサポートを進めることができ、「里親の日々の悩みに寄り添えている」と語った。