寒川文書館の視察を実施しました。日時は1月14日(火)13時40分~15時10分 です。

高木館長が応対してくれました。以下事務局に提出した報告です。 

寒川町の人口は昨年4月1日現在、48,273人、人口密度約3,600人/㎞と丸亀市3倍以上、平塚市、茅ケ崎市、藤沢市と都市に囲まれた町としては大きな自治体である。立地企業が多いため、交付税不交付団体と副議長のあいさつの中で何度も言われていた。

文書館設置の経緯は、町史編さん事業がきっかけで、図書館との複合館として整備、平成18年11月に開館した。

特徴は、入館者数年間13,396人、1日平均43人と一般の公文書館と比べて多いことである。そのまま閲覧数とはならず、図書館に来たついでに寄ってくる人もいるため、この数字になっているそうだ。それにしても多い入館者数で、当日も2人が閲覧コーナーで調べものをしていたことから、よく利用されている公文書館と言える。

本市では全く手つかずである学校資料の収集、保存については、寒川町も同様、町の文書取扱規則の対象外なので把握できていないとのことであった。しかし、館活動と学校の関係においては、館活動が十分できていないと言いながら、それは謙遜であって、実際は、小学2年生の施設見学で、1階の図書館とともに4階の文書館まで来てもらって館の概要等説明したり、その際、昔の航空写真を見せて対話するようにし、引率の先生にも今後の文書館の活用を依頼していたりするほか、先生の初任者研修の際、図書館と文書館を見学してもらい、用地買収の文書や校歌の制定文書を見てもらうなど工夫をしており、学校との連携活動を十分行っていると言えるのでないか。

公文書館のメリットをお聞きすると、職員にとっては、過去の情報を文書館に集中させることで、各自が古いものを持たずにすみ、本来の業務に専念できることと、図書館と一体になることで、この建物へ行けば知りたい情報が手に入るイメージを持ってもらえることがあるほか、建物の集中管理を図書館にしてもらっている関係上、予算的にもスリムであったり、普及事業や貸出システムの運用についても図書館との相互協力を図っていたりするなど、図書館との複合館のメリットは少なくないようである。

デジタル化については、マッチラベルコレクションをできるだけ多くの市民に見てもらおうと、図書館振興財団の助成を活用して、TRC-ADEACというプラットホームを使って、6,500点のコレクションのインターネット上での検索、閲覧を可能としており、文書館としての普及事業にもなっている。

公文書管理条例については、条例化のスケジュールについて検討を始めたとのことである。

館長に、公文書館設置と公文書管理条例制定のどちらを先にするのがいいか、ここでも尋ねてみたが、「両方一気呵成にできるのが一番いい、条例から入って、館設置という事例はあまりないのでないか、館設置が先であれば、館施設を活かして条例に反映できるとは思う」とのことで、寒川文書館では公文書管理条例をまだ制定していないことからも、そのような回答になるのかもしれない。

今回、視察してみて、図書館との複合館のメリットを最大限に活かしていること、そして、少ない予算の中、ボランティアを活用しながら、展示活動等充実した館活動に取り組んでいることなど、学ぶべき点が多くあった。そこには、専門員である館長の考え、姿勢が反映されており、こういった専門員こそ、本市の将来設置されるべき公文書館に必要であろうと感じた。

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