私は、6月議会での個人質問を一問一答方式により、次の項目で行いました
● 観光行政について
① 観光振興
② 桂浜観光・よさこい観光での渋滞対策
③ 桂浜観光の活性化
④ ポスト龍馬博
● 高知市総合計画の策定について
個人質問の概要は次のとおりです。
(観光行政について)
1 まず観光振興について、伺います。
高知を訪れる観光客に見たいものはと尋ねると、直ぐに返ってくる言葉が「龍馬の桂浜」と「よさこい祭り」であります。
今年は、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の放送と よさこい祭りを舞台にした映画「君が踊る、夏」が全国上映され、高知の観光ブランドの二枚看板がマスメディアにより全国発信される 高知にとって 「高知ファン」「龍馬ファン」「よさこいファン」をつくる千載一遇のチャンスであります。
そこで市長にお聞きします。
これまで準備をし、待ちに待った「龍馬伝」の放送が始まり、半年が経ちました。
本市におけるこれまでの「龍馬伝」効果の評価と今後の戦略を伺います。
また、全国上映される映画「君が踊る、夏」に期待する市長の想いと支援策を伺います。
2 龍馬伝効果により、龍馬像と坂本龍馬記念館のある桂浜には多くの観光客が訪れ、連休時の交通渋滞が懸念されていました。
今年のGWは、県市連携による「閉鎖作戦」桂浜の渋滞対策がとられ、これまでにない成果をあげ、引続き本定例会にも、お盆の桂浜渋滞対策費が議案として提出されています。
そこでお聞きします。
このGW中における桂浜渋滞対策の検証結果を費用対効果の評価も含めて伺います。
また、その検証結果をどのように お盆の渋滞対策に活かそうとしているのか、その手法を伺います。
3 お盆の渋滞対策期間は、8月13日~15日の3日間とのことでした。
私は、お盆だけでなく、よさこい祭り期間中の市内における渋滞緩和策も必要不可欠だと考えます。
よさこい祭りの期間、街中へのマイカーの乗り入れが不要となるよう郊外に駐車場を準備し、電車の増便・シャトルバスの運用等、公共交通機関にも協力を得、大規模なパークアンドライドを実行すべきだと考えますが、所見を伺います。
(桂浜の活性化)
4 桂浜の活性化を桂浜公園内における許認可業務と関連して検証してみたいと思います。
県市連携による渋滞対策がとられた桂浜には、「龍馬伝」効果により、
連日多くの観光客が訪れています。
ところが、桂浜公園内に目を向けてみると、売店数店舗がシャッターを下ろし閉店状態にあります。
私も、多くの住民から「この観光のチャンスに桂浜はどうなっているのか、県外観光客に笑われているよ」と指摘を受けていました。
指摘の通り、桂浜を訪れた県外観光客からは「店が閉店している、観光地なのに活気がないなあ」との声を幾度となく聞き、桂浜を訪れた観光客に悪いイメージを残しています。
何故この観光チャンスの時に、3店舗もの売店が閉店状態にあるのか伺います。
また、売店を借りて桂浜観光活性化のために寄与したいとの想いの方もいますが、どのような手続きにより、今、閉店している桂浜の店舗を借りることができるのか伺います。
(国民宿舎桂浜荘を活用しての桂浜観光)
5、本市が所有する国民宿舎桂浜荘の経営と桂浜観光の活性化は、表裏一体の関係にあります。
そこで、桂浜荘を活用しての桂浜観光を考えてみたいと思います。
桂浜荘を活用しての桂浜観光を考察すると、やはり桂浜の夜の魅力を引出した滞在型観光にも力を入れていかなければなりません。
桂浜公園内には、見て学ぶ観光施設、坂本龍馬記念館と桂浜水族館があります。
この両施設と桂浜荘との連携は、桂浜の夜の魅力を引出す重要な役目があると考えます。
これまでも桂浜荘は両施設と連携し、坂本龍馬記念館の時間外の夜間営業や夜の桂浜水族館など宿泊客に考慮したイベントを行ってきましたが、断続的なものとなっており、継続性に欠けていました。
私は桂浜荘の経営の安定を図る観点からも、坂本龍馬記念館や桂浜水族館と正式に業務提携を結ぶべきであると考えます。
特 に、市長と知事は、様々な政策で県市連携を図っていることから、人物顕彰館として、全国トップクラスの来館数を開館以来19年もの間、維持している高知県 立坂本龍馬記念館との業務提携は、桂浜荘の集客力アップにもつながることから、早急に結ぶべきだと考えますが、市長の見解を伺います。
6、桂浜荘の管理運営は桂浜公園観光開発公社が行っています。
桂浜荘の管理運営は、桂浜観光にも影響を及ぼすことから、今後の方向性について伺います。
国 の公益法人制度改革により、桂浜公園観光公社のような民法34条に基づく財団法人については、平成20年12月から5年間の内に「公益財団法人」あるいは 「一般財団法人」に移行することが求められており、移行しなければ解散となることから、桂浜公園観光公社にとっては最重要課題となっています。
そこでお聞きします。
今後、市として桂浜公園観光公社を「公益財団法人」に移行させるのか、それとも、それ以外の「一般財団法人」に移行させるのか、あるいは民営化へと転換させるのか、どのような移行の姿を描いているのか伺います。
(龍馬の聖地、桂浜の活性化)
7 今、龍馬伝効果により、これまでの「司馬遼太郎の龍馬ファン」「アニメおーい竜馬の竜馬ファン」と共に、新たな「福山雅治の龍馬ファン」が続々と誕生し、全国に龍馬ブームが巻き起こっています。
この様な中、この龍馬伝効果を一過性に終わらせないために、県では「ポスト龍馬博」、龍馬博終了後の観光振興が検討されています。
私はこれまで、龍馬ブームの戦略と連動して重要な戦略が龍馬像の建つ桂浜の活性化であり、桂浜を龍馬の聖地としてリニューアルすべきであると訴えてきました。
その一例として、昨年12月定例会において、土佐・龍馬であい博のメーン会場である「高知・龍馬ろまん社中」解体後の桂浜での活用を提案しました。
龍馬伝ブームにより、予想を遙かに超える来場者のある「高知・龍馬ろまん社中」、社中解体後の活用に最もふさわしい場所は、全国の龍馬ファンを迎える桂浜であると考えますが、市長の見解を伺います。
8 今年、龍馬伝効果により、桂浜にある高知県立坂本龍馬記念館は、これまでの来館者記録を次々に塗り替えています。
記念館で企画される事業も、館内にとどまらず、今年からは県の練習船 「土佐海援丸」を活用し、高校生を対象とした船上セミナーを企画する等、教育・文化・観光を合体させた龍馬教育を企画しています。
この動きを見たとき、市としても桂浜観光を浦戸湾も含めたゾーン観光として捉え、「桂浜に来れば龍馬のことがすべて解る」という県市連携した環境づくりが重要であると考えますが、見解を伺います。
9 私は、昨年から今年にかけ、龍馬伝と連動させた観光に力を入れている京都・長崎を視察してきました。
目的は、各地が龍馬の活躍の舞台でありますが、龍馬だけを突出させ、この場所に来れば龍馬のことがすべて解る、いわゆる「龍馬の聖地」となりうるかどうかを自分の目で確かめるためでした。
結果、京都・長崎においては、既に観光地であるだけでなく、数多くの幕末の志士・英雄が活躍しており、龍馬だけを突出させることはできず「龍馬の聖地」にはなりえないと判断しました。
やはり「龍馬の聖地」は、生まれ育った土佐の高知であり、全国龍馬ファンのシンボルである龍馬像が建つ桂浜であります。
市長、私は龍馬伝効果を一過性に終わらせないためにも、桂浜を「龍馬の聖地」としてリニューアルすべきであると考えますが、市長の見解を伺います。
(高知市総合計画の策定について)
1 次に高知市総合計画の策定について質問をします。
現在、2011高知市総合計画の策定作業に取組んでおりますが、どのようなプロセスで策定作業を行っているのか、財源の裏付け根拠となる財政計画との整合性も含めて伺います。
2、高知市総合計画は、高知市の進むべき将来像を ビジョンを示す最も重要な計画です。
高知市の20年先を描いた「基本構想」は、高知市の特性に応じた振興発展の将来図、振興施策の大綱が示され、「基本計画」は、基本構想を達成するため本市が10年間に行う計画推進の基本方針が示されています。
今、地方分権の流れの中で、住民自治は行政だけでなく、住民・企業・団体など多様な主体が担って本市固有の経営を行う必要がでてきています。
従って次期高知市総合計画の策定に当たっては、これまで行ってきた従来の手法での策定ではなく、住民・企業・団体等の意見を十分に取り入れ、あらゆる施策を調整し、とりまとめる必要があります。
そこでお聞きします。
高知市次期総合計画の策定にあたり、従来とは異なるどのような新しい手法を取り入れて作業を行い、住民・企業・団体等の意見を施策に反映させているのか伺います。
また、今後の総合計画の策定作業に当たり、住民・企業・団体等の意見をどのような方法で吸い上げ反映させていくつもりなのか伺います。
3、2011高知市総合計画は今後、高知市の進むべき将来像を示した重要な計画であり、かつ「基本構想」と「基本計画」は一体のもので、高知市民にとっては切り離すことのできない最も重要な計画であります。
ところが地方自治法では、議会の議決権は「基本構想」しか定められていません。
従って、分権時代の新たな地方議会活性化の側面からみれば、「基本構想」と併せて「基本計画」やマスタープラン等も条例により、議決事件に指定すべきであるとの提言もあります。
本市においても、「基本計画」を議決事件にすべきだと考えますが、市長の見解を伺います。