バックナンバー: 2011年 11月

  磯原駅西口旧テプコプラザに「放射能対策プラザ」が開設された。放射能測定機器の貸し出し、東京電力原発事故に伴う賠償手続きの相談にのります。10時開設から2本の電話が鳴り、測定機器の貸し出し申し込みが相次いだ。市民の関心の深さが測りしれる。
 対応職員は、緊急雇用促進事業で雇用した職員。市の中で一番複雑で、関心のある問題だけに経験豊かな市政に精通した人材でなくてはならないだろうと思う。

    市内の高齢者約400名がふれあいセンターに集まり、シルバーリハビリ体操指導士(神林孝三氏他)による介護予防体操、脳科学者澤口俊之氏が「脳を活かして健康ライフ」と題して講演した。人間の特徴は、未来志向的行動、社会関係行動である。これは前頭前野が関係するが、この前頭前野を伸ばす教育はされない。一流大学卒業し、一流企業に入っても、一年位でドロップアウトし、ニート化する若者が増えている(30~40%)。IQと幸福は関係ない。しかし、HQが高い程成功し幸福になる。人間性知能が高い女性ほど、良好な結婚をする。ということである。前頭前野の活性と認知症が関係するらしい。HQの向上を心掛けていかなければならない。

 本日、公明党市議団は、市長に対し平成24年度予算要望を提出した。特に震災から得た教訓を予算に盛り込み安全・安心の市政を要望した。
  (市長室にて)

  11月15日・16日常陸大宮市で開催され、茨城県市議会議長会議員研修会に参加した。
 講演:「今こそ自治体の力をー未曾有の震災に想う」 
講師:元岩手県知事、元総務大臣、野村総合研究所顧問の増田寛也氏
  印象的話は、今回の様な未曾有の震災では、選挙で選ばれた人がいないと復旧が遅れる。強い意志決定が遅れる。たとえば大槌町では、町長を失い、職員も三分の一失った。長に何かあれば、次の副町長、総務課長が順番であるが、むしろこういった緊急時には、議長が代行することによって、選挙で選ばれた人が代行することで強い牽引力になる。ということだ。

研修2日目、御前山ダムの視察。農業利水のために建設されたダム。

 浜道団地の土砂災害防災訓練が行われた。今年で4回目、毎年参加者が入れ替わり、参加人数も増えている。今回の震災でも、自主防災組織が大活躍した。地域に開かれてきていることを実感する。運営に尽力している区長、副区長、班長に感謝。自主防災組織の所有する備品もかなり充実し、この備品の展示や使い方を実演した。
 いざという時のために、様々な地域に、新たな自主防災組織の立ち上げが喫緊の課題だ。

 

 

 今日、東京大学・安田講堂で「震災後の期待をデザインする」と題して、講演、パネルディスカッションが開催された。
 「期待をかたちにする」~震災後の社会のリデザインを洞察する、としたパネルディスカッションで北茨城市長がパネリストとして発言した。北茨城市は震災で甚大な被害を受けた。震災当時の具体例をあげ、津波で住まいを流された人々(避難者)に雇用促進住宅の鍵を取り寄せ、直に住居を提供したが、国の担当者は「机の書類が散乱(地震で)しているから、それをかたずけてから」と取り合わなかったが、「それでは駄目だ、直ちに必要だ」と交渉した。この様に国の対応はいつも建前や手順ばかり気にするが、震災などの緊急時の現場では、市民の生命を守らなくてはならない時に、これは通用しない。また、毎日議員が現場を歩き市民の声を吸い上げ、毎日避難者と対話し、毎日、市長、議会、執行部が集まり会議を開き、決断できる事は、即決して進んできた。大事な事は「その時どう動くのかだ」と発言した。
  期待学の村上存先生は、大震災により生じた人々の不安、それによって引き起こされる風評という製品への影響など、期待学の展望を講演した。その中で「本当に苦労している人の身になっていない事が、見えない不安を助長させる」と負の影響の増大を指摘した。
 パネルディスカッションの冒頭、
豊田市長は「今国はTPPなどと騒いでいるが、半年後に延ばせるものなら、延ばして、復興のための手を打つべきだ。被災地は直に手を打ち、実行してもらいたいのだ」と発言した。折しも午前の予算委員会で、石井敬一政調会長、高木衆院議員が東日本大震災の復旧・復興について、政府に対して「スピードがない、現場が実感(効果)していない」と詰め寄った。今被災現場は、現場のその身になった、スピード感のある政策執行こそを求めている。 

 本日北茨城市において、Hug japan/代表中川聰氏(東京大学大学院工学系研究科特任教授)の「震災後のリデザインを考える」と題した意見交換会があった。海外ゲストとしてペンシルべニア州立大学名誉教授・原子力安全センター長として原子力工学プログラムを指揮したアニソニー・バッラタ氏、ペンシルバニア州立大学教授(組織行動教授)バーバラ・グレイ氏、国際的な老年学分野の学者パトリシア・ムーア氏を迎えて、東日本大震災を経験して、これから目指す方向、どう復興していくのか、リデザイン(再設計)の視点とアイデアについて考えた。
 ここでは、情報を正確に理解できる知識を持ち合わせる能力、常に存在するリスクに共存する必要な知識をいかに教育していくか?が大事。 復興は、放射能、PTSDなど、見えない物質、見えない心の問題を並行して再設計していかなくてはならない。被災地の人々(現場)が様々な問題、課題に対して、集まるたびに、「どうしよう?!」と積み上げ、より強い体制を作り上げていくことが大事で、そして、その真ん中には、
 コミュニテイを強くしていく取り組みが必要がある。との意見が出た。