公明党川越市議団(石川隆二団長)は、23日大分県豊後高田市を行政視察で訪問し、同市が取り組んで成功した「昭和の町」についての視察・調査を行ないました。

 豊後高田市は昭和29年(1954年)に市政が施行されましたが、その後軽便鉄道が廃線になるなど市としての発展から取り残される時代を迎えました。

 そのような時代から取り残された町の現状を逆手にとって、その姿を売り物にしようとの企画で、見事に「昭和の町」で年間30万人を越える観光客を迎える賑わう町に変貌を遂げました。

 今回、この「昭和の町」つくりの手法について市側の報告と現地での観光客の迎え方(昭和の町は総距離550メートル程度であり、普通15分程度で通りすぎが可能な町を、約1時間以上足止めさせる方法)を実際に体感させていただくために行政視察を実施しました。

 説明では、「昭和の町」がもっとも栄えた最後の時代の昭和30年代をテーマにして、4つの「再生」を軸として、商業と観光の一体化により、商店街の魅力を高めることを大きな目的と掲げ、「ご案内人制度」や米蔵を活用した「ロマン蔵などの観光拠点施設」、そして様々な「イベント」の開催により、常に関心を持たせる街に生まれ変わり、それらの取り組みの相乗効果により、取り組みの初年度の平成13年には、25,712人の観光客数が、翌14年に80、528人、そして3年目の15年には202,334人と3年目で年間20万人を超える観光客を迎えるまでに変貌を遂げました。そして更に観光客は増え続け、平成19年には361,320人と30万人を超えました。その後も30万人を維持し、平成21年度も333,488万人とその勢いを確保してきています。

 平成13年9月に「昭和の町」はスタートを切りましたが、このまちづくりのスタートまでには9年間のプラン期間があり、計画の最初の平成4年当時の企画はバブル崩壊と共にお蔵入りしてしまいました。しかし、それで計画を打ち切ることなく、新たに「豊後高田市商業まちづくり委員会」を発足して、実現可能な「金のかからない計画」で「町の宝探し」を実施し、全国の先進的な事例(300件をリサーチ)には勝ち目が無くても、豊後高田にしかないもので勝負をしようとし、「昭和の町」というテーマにたどり着き、このテーマの下で、中心市街地活性化の手ごたえをつかんだことが大きな力となったようであります。平成12年度の調査で、商店街の建物の7割が昭和30年代以前の建物と判明し、多くの店舗が現在の看板の下に昔の看板が残っていたり、少し手直しすれば「昭和の店」に戻れることが判明したことも、「金のかからない」まちづくりを進める原動力になったようです。

 「昭和の町の商店街のキーワード」として、4つのキーワードがあり、

1、昭和の建築再生ーパラペットを撤去し、当時の雰囲気を醸し出す木やブリキの店舗や看板に改修する。(平成13年度から17年度、対象34店舗)

2、昭和の歴史再生ーその店舗に伝わる珍しいお宝を1店1宝として展示する。(平成13年度から17年度、26店舗で実施)

3、昭和の商品再生ーそのお店自慢の商品を販売する。(平成13年度から現在まで。「昭和の町のみやげ品」)

4、昭和の商人再生ーお客さんと直接対話し、触れ合うことにより、昭和30年代と変わらないおもてなしを実施する。(平成13年から現在まで。)

 4つのキーワードの取り組みでも判明しましたが、それぞれの事業を単年度で完成させず徐々に拡大してきた点と、その進捗段階を逆手にとって、市も商工会議所も商店街も、目指している町のコンセプトや自分達の取り組み、町や店の歴史などをお詫び方々説明する中で、その取り組みが現在好評の「ご案内人制度」に引き継がれ、短い観光時間を長く滞在させる工夫に生かされている。などその取り組みには拍手を送りたいくらいの感動物でした。

 実際、現地の観光案内所で「ご案内人」を依頼して現地視察も実施しましたが、それぞれのお店で、案内人の説明もありますが、それに負けないくらいの店の人からの商品だけでなく、店の歴史などの説明があり、なかなか次の店に移れない(無理に曳きとめられているような感じも受けなかった。)状態で、時間の経過が非常に早く感じる現地視察で有りました。まだまだ、昭和ロマン蔵や駄菓子屋の夢博物館、昭和の夢町三丁目館、絵本美術館なども見所でありますが、ここでの説明は省略します。さらに、市が交通対策として取り組んでいる「乗り合いタクシー」のタクシー乗り場も、向かいの商工会議所前にあり(視察中に現実のタクシーを目撃)、この乗り合いタクシー事業の取り組みにも今後の交通対策の解決策の一端があるようにも感じられました。これらの取り組みは、川越市内における歴史的な商業地区やまちづくりにも大いに参考になるのではないか、特に「昭和の町」の商店街の合間にも空き店舗や住宅も有りますが、それらの建物もシャッターにポスターを張り出したり、住宅も景観に協力するなど、地域全体が協力する共存型のまちづくりは、一つのコンセプトを実現するために無理強いするのでは無く、互いに協力し合う中で、最低限の予算で目的にあったまちづくりが出来上がるなど、今後の市街地活性化の取り組みにとても参考になる事例の視察になりました。

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