バックナンバー 2015年 8月

 

8月20日10時から16時半にかけ、自治体議会政策学会主催の自治政策講座を受講してきました。

 

今回のテーマは「これからの自治体・議会の責務」と題し、主にこの日は ①自治体財政 ②地方分権の今後の方向性 ③地域再生・都市再生のあり方

以上3点につき、専門の先生による講義を受けてまいりました。

いかに報告させていただきます。

 

【内容】

 

(一)これからの自治体財政ー地方財政計画と課題

              神野 直彦 東京大学名誉教授 地方財政審議会会長

 1.歴史の「峠」としての「危機」を乗り越える

 2.「参加なき所得再分配国家」としての福祉国家

 3.福祉国家の行き詰まり

 4.グローバル化とローカル化

 5.地方自治体の使命拡大

 6.日本の地方分権改革

 7.政府間財政関係の理論

(二)分権一括法から15年ー自治確立に向け何を変えていくのか

           新藤宗幸 公益財団法人後藤安田記念東京都市研究所理事長

 1.政治改革としての地方分権

 2.2000年改革の意義とその後の改革

 3.改革を活かしきれていない自治体

 4.結局は議会改革の不徹底

(三)これまでの地域再生・都市再生の誤りを超えてー「開発の墓標」から学ぶまちづくり

   の経営力

          木下斉 一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事

 1.これまでの公民連携の主は「効率化とコスト削減を図るだけ」

 2.これからの公民連携は「稼ぐ知恵を入れ、サービスをよりよくする」

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【所感】 

神野先生は複雑な財政制度特に地方財政計画について、歴史を振り返り現在の制度に落ち着いた経緯を含めわかりやすく解説していただいた。特別区の東京都との財政調整の仕組みを理解するうえでも勉強になった。

 

新藤先生は今の地方議員はなっていないと日頃批判的。マスコミ等で報道される政務活動費の問題などを真に受けているような印象を受けるので、個人的にはもう少し地方議員の実態をよく見て発言してほしいと思っていたが、この日は地方分権の推進には地方議員の役割が大きいとエールを送っていただいた。 

 

木下氏は地方再生、地域活性化のキーパーソンになると思われる。まだ33歳だが、今後の活動に注目していきたい。これまでの仕組みに対し過激な発言もあるが、既存の体制を打破するには彼のような存在が必要である。これまで木下氏が関与してきた全国の事例も紹介していただいたので研究していこうと思う。

  

   

第6回ストリートジャズフェスティバル、天候にも恵まれ大盛況でしたね。あいにく今日は雨となってしまい、片づけ、清掃の作業は大変でしょうが、スタッフ・ボランティアの皆さんには最後まで無事故で終了するようよろしくお願いします。

昨夕は錦糸公園の男子トイレが行列になるなど、私にとって初めての経験でした。大変な人出だった証です。
私自身は最後に「82 ALE HOUSE」で行われたライブに行き、EIKOさんの弾き語りによる「LET IT BE」と「スタンドバイミー」を聴くことができ感激でした。

『5年続けば定着する、10年続けば伝統になる、20年続けばまちを変える』全国の行事やイベントを見てきた私の率直な感想ですが、すみだストリートジャズフェスティバルは、完全にすみだの夏の風物詩・伝統になってきましたね。経済波及効果も多大なものがあると思います。
まち全体を音楽で埋め尽くす・・・ならぬ、まち全体をアートで埋め尽くす=トリエンナーレ、ビエンナーレを調査しているところですが、インバウンド施策の一つとしても文化・芸術は伸び代が大きい分野だと考えています。
言うまでもなく費用対効果を常に念頭に置かなければなりませんが、文化・芸術あるいはスポーツにおける経済波及効果をどうとらえるかについて、発想を変えるべき時に来ています。その上で効果のある事業を取捨選択する・・・既得権との戦いもあろうかと思いますが、公平・公正・中立をモットーに決断していこうと考えています。

 

ジャズといえば先月訪れた愛知県岡崎市でこのような話を伺いました。

岡崎市はジャズの街として知られ、ジャズ演奏家や愛好家にとってメッカと言われているそうです(私は存じ上げませんでしたが・・・)

その淵源は、岡崎市で生まれ育った一人の医師が日本におけるジャズの興隆をめざし、私財をなげうち、ミュージシャンと交流し、時に支援するとともに世界的にも貴重なレコード等を収集し続けることによって日本のジャズ界の父とも呼ばれるようになったことにあるそうです。健在だそうですが、現在は高齢で活動ができないため所蔵品を市に寄贈したことで、市として展示スペースをつくり、また日常的にイベントを開催するようになったとのこと。イベントの運営もほとんどがボランティアの方々によるもので、常時活動しているグループも数多く育ってきたそうです。

一人の人の熱意が街を動かし街を変えた例として特筆するべきものがあります。時代は違い、個人が私財をなげうってまちづくりをする時代ではありませんが、一人の人の情熱と創意工夫、アイデアによって周囲の人を巻き込みやがて街を動かし行政を変革することが可能となります。

これからの基礎的自治体に求められることは、行政内部においては、国や都、あるいは上司の顔色を窺っていうべきことも言えない人材ではなく力のあるクリエイティブな人材を育てることにありましょう。また、地域にあっても同様な人材を積極的に生かす努力が望まれます。

 

これからの墨田にあっては人を育てること。これが最大のテーマといえましょう。

 

 

8月8日~9日の1泊2日で長野県佐久市で開催された全国ぷれジョブ連絡協議会主催の「全ぷれセミナー2015 in ながの」会派の大越区議、とも区議とともに参加いたしました。

 

ぷれジョブとは、障がいのあるこどもたちが自分の生まれた地域でいきいきと暮らしていけるようにする取り組みで、具体的には小学校5年生から高校3年までの8年間にわたり、1週間に1時間、1企業6ヶ月間の職場体験と月1回の定例会を通し、こどもの可能性を引き出していくものです。

さまざまな体験を通し障がいをもったこどもたちが喜びを感じるとともに大きく成長していく姿は家族だけではなく、地域の方々にとっても感動を与えることとなります。

 

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【内容】

8月8日(土)

  1. セミナー1 「ぷれジョブ、その あわい にあるもの」

   講師:ぷれジョブ発案者の西幸代先生

  西先生の「ぷれジョブによって街の風景が変わる」との言葉が印象に残りました。ぷれジョブに参加しているこどもをチャレンジドと言います。チャレンジドの成長によって、親のみならず地域のサポーターや受け入れ事業者が変わるというのです。長野県内でぷれジョブに係わっている方々の座談会が翌日行われましたが、同様の話がありました。まさしくぷれジョブはまちづくりと言えると感じました。

 

  1. ぷれジョブ参加年数等による分科会および報告

私どもは、これからはじめたいと考えているところなので「初心者マークでがんばっています」分科会に参加いたしました。

核となるリーダーの存在や始めるだけではなく継続することの大切さも学びました。熱い思いでこれから始めたいというグループもあり連携を取っていくことを約すことができ大きな成果を得ることができました。

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  1. 懇親会

父兄、サポーター、受け入れ事業者のそれぞれ何年も取り組んでいる方のお話を伺うことができとても参考になりました。単純に、あるいはスムーズにいくかと言えば決してそうではないこともわかりました。ぷれジョブを始めるに当たっては充分な準備が必要であると思います。

 

 8月9日(日)

  1. 座談会:長野県内でぷれジョブに関わっている方による座談会

   ~ぷれジョブはぼくの・わたしの輝くところ~

サポーター、父兄、教員、受け入れ事業者の代表の方々によるパネルディスカッション。

それぞれの方がぷれジョブに関わった経緯や困難を乗り越えた体験などを話して下さりました。

チャレンジドのために自分でできることは何でもやらせていただこうという思いで活動されていることがよくわかる内容でした。

とくに父兄の方の協力が最も重要であると感じました。ただ、現実には父兄の中にもぷれジョブについて温度差があることも事実で、熱心な方もいれば、そうでない方もいるそうです。それだけに丁寧な説明が必要かも・・・

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  1. セミナー2 「障害者雇用促進法の改正とぷれジョブ」 

   全国ぷれジョブ連絡協議会 大塚 正之先生

明年4月施行の障害者雇用促進法の改正のポイント(差別の禁止と合理的配慮)及び改正に至る社会的背景(障害者の権利に関する条約を批准するための国内法の整備)について分かりやすく説明していただきました。

さらに近年共生社会における医学モデルと社会モデルのふたつの方向性について開設され、ぷれジョブの取り組みを学術的な面から定義づけされました。

すなわち、『個人の障害を取り除くのではなく、社会の障壁を取り除くために、一人ひとりが自分のできることを社会に与えること(贈与に対し与贈と呼びます)によって、そこにみんなの居場所を創り出す活動=ぷれジョブ』

素晴らしい表現です。

 

  1. 「みんなで歌って踊りましょう!!」

  ~オープニング 佐久の子どもたち~

長野県内の各ぷれジョブに参加しているチャレンジドやお母さんたち総出で歌と踊りで盛り上がりました。

親御さんたちにとっては、今日を迎えるまでの様々な出来事が走馬灯のように思い起こされて感無量だったのではないでしょうか。

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  1. 新潟の劇団わくわくDVD

2013年11月に新潟県の長岡市で開催されたぷれジョブフォーラムの時に演じられた劇がDVD化され上映されました。実はそのイベントに私も参加したので感慨深く拝見しました。

その折の出演者を中心に劇団わくわくが結成され、ますます演技を磨き定期的に講演会を催していると聞き、一層感動いたしました。

 

  1. セミナー3 「ぷれジョブの花と根」

  講師:ぷれジョブ発案者の西幸代先生

西先生がぷれジョブを始めるに至った経緯を伺いました。重度重複障害で生まれてからずっと病院の中で過ごしたTちゃんとの出会いと交流。言葉は発することができずとも呼吸で語りかけるTちゃんとの毎日の交流がとても楽しかったそうです。1年あまり後にTちゃんは亡くなったそうですが、Tちゃんの存在が社会から隔絶され忘れ去られていることに納得がいかなかったそうです。そもそも障害なんて言葉が存在することがおかしいのではないか?そのような背景から障害を持っていても社会の一員なんだということを地域の皆に分かっていただきたいとの思いから始めた「ぷれジョブ」

小さな動きかもしれないが、地道にしかし着実に進めていってもらいたいとの西先生の思いが伝わる講演でした。

行政や政治は大きな声に左右されがち。しかい、小さな声を形にしてきたのがぷれジョブで、その下からの動きを大切にしなければならないと感じました。

 

【まとめ】

 墨田区においても「ぷれジョブ」を始めたいとの思いを一層強くいたしました。今後核となる父兄、協力していただける教員(学校)、サポーター、受け入れ事業者など組織作りを着実に進めていくことが肝要です。

ただ、性急に進める必要もありませんし、今回、これから立ち上げようとされている地域の方との人脈もできましたので、そうしたネットワークを活かし情報交換・共有もしてまいりたいと思います。スタートすることとともに着実に持続していく体制作りまでを視野にいれてまいります。課題も出てくるでしょうが、挑戦していきたいと思います。

 

 昨夜は、友人が出演している東京寄席を観てきました。

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しばらくぶりでしたが、やはりお笑いは最高です。

 

私の世代には懐かしい松鶴家千とせさんや青空うれしさんが出演していて、とても楽しいひと時を過ごしました。

 

友人の猪間ぽん太君も絶好調でした。

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会場の上野広小路亭も何ともいえない趣がありますね。上野鈴本とはまた違った意味で、いつまでも残しておきたい情景です。

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