66回目の終戦の日。茨城県阿見町にある『予科練平和記念館』を視察してきました。
霞ケ浦のほとりのまち阿見町は大正時代に霞ケ浦海軍航空隊が開隊されたそうですが、昭和14年に予科練が横須賀から阿見町に移転。海軍の町として歴史を刻んできました。
現在予科練のあった場所は自衛隊駐屯地になっていて(陸上自衛隊武器学校)、隣接の地に昨年オープンしたものです。
予科練は14歳から17歳までの少年を全国から選抜し、搭乗員としての基礎訓練を実施。15年間で約24万人が入隊し、うち約2万4千人が戦地に赴き、そのうち約1万9千人が戦死しました。
なかには、特攻隊として出撃したものも多く、特攻隊員の手紙・遺書も展示され、胸にこみ上げるものを感じました。
入館者数はそれほど多くはなさそうで、かなりの赤字が出る施設と思いますが、阿見町が刻んできた貴重な歴史をこうした形で保存・展示することは、次の世代に命の尊さや平和の大切さを伝えるため、とても重要なことと感じます。
父から終戦を霞ケ浦のほうで迎えたと聞いていたので、私は予科練に入隊していたと思っていたのですが、当時周辺にもいくつか軍関係の施設があったようなので、実際どこにいたのかはわかりませんでした。若くして亡くなったので、戦時中のことをあまり話す機会がなかったのが悔やまれます。
帰路、バス停の近くの道端にきれいな紫色の花をつけた野草を見つけ、写真に収めました。
植物に詳しくないのでなんという花かわかりませんが、直射日光のあたる強い日差しの中で、力強くけなげに花を咲かせるその姿に、さわやかな感動を覚え思わず立ち止まってしまいました。