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神奈川県 赤井和憲
akai.kazunori@nifty.com

170221対面質問平成29年第1回県議会定例会での一般質問と答弁要旨
国際社会の「新しいものさし」持続可能な開発目標(SDGs)の達成めざして!
一昔前、私たちの生活は、食べ物や活動など全てが手に取る範囲内で足りていました。しかし今、私たちの生活は全世界と繋がっており、経済活動、環境問題など次世代に向けた対応を世界的に考慮することが課題になってきました。 そんな中、2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」が開催され、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」いわゆる「SDGs(エスディージーズ)」が採択されました。SDGs(エスディージーズ)は、英語名称の「Sustainable(サステイナブル)Development(ディベロップメント)Goals(ゴールズ)」の頭文字をとった略称であり、一般的にSDGs(エスディージーズ)として広く知られているところです。このSDGsは、より良き将来を実現するために、2030年までに極度の貧困、不平等・不正義をなくし、地球環境や経済活動、人々の暮らしなど、私たちの地球を守り持続可能な開発に向けた様々な目標を達成するための行動計画で、17の目標が設定されています。
SDGsは、2030年までに「誰一人取り残さない」世界を実現しようという壮大なチャレンジであり、人間の安全保障ともいうべき共通理念でもあります。我々の社会が抱える様々な課題を同時に解決していくために、国際社会が合意した「新しいものさし」とも言えます。
日本政府も昨年暮れ、SDGs達成に向け、「あらゆる人々の活躍の推進」、「健康・長寿の達成」、「平和と安全安心社会の実現」など8項目の優先課題を盛り込んだ実施指針を発表しました。これからの自治体における重要な課題となってきます。これらの課題について何点か提案しました。
AYA世代のがん対策の推進について
思春期や若い世代のことを、その英訳の頭文字を取って「AYA世代」と称しており、この世代のがん患者への対応の必要性が注目されています。県では、国が今後策定する第3期基本計画をうけて、来年度中に「神奈川県がん対策推進計画」を改定する予定ですが、計画改定に当たっては、人生の諸問題に直面するAYA世代のがん対策も大事であります。この世代のがん患者は、同世代の患者が少なく話し相手がいないなど孤立しがちであり、又がんの治療による後遺症などと向き合いながら、学業や仕事を続けたり、結婚や妊娠、出産のことを考えなければならないなどといった課題があります。「誰一人取り残さない」というSDGsの理念から、次代を担うAYA世代のがん対策についての取り組みについて伺いました。
知事からは、AYA世代のがん医療等に関する実態調査や研究を進めている調査結果等を踏まえ、AYA世代のがん対策について、来年度に改定予定の「神奈川県がん対策推進計画」への位置づけを検討する、と答弁がありました。今後、AYA世代をはじめ、がん患者の悩みや不安を少しでも解消し、安心して治療や治療後の生活に向き合うことができるよう、取り組んでいく、ことになりました。
更に要望として、AYA世代のがんについて、小児がんの重粒子線治療の研究チームを立ち上げるとの事、早期治療が開始できるよう、早急な対応をし、またAYA世代のがん患者の対策委員会の立ち上げや、がん経験者の懇談会、これらの検討も要望しました。
県立高校におけるESDの推進について
日本が「国連持続可能な開発のための教育の10年」を世界に提唱してから10年以上が経過しました。「国連持続可能な開発のための教育」は英訳では、「Education for Sustainable Development」と訳されており、「ESD」の略称で広く知られています。SDGsの目標4は、「質の高い教育の提供」に関するもので、持続可能な開発のための教育についても示されていますが、ESDの取組は、貧困の撲滅や平和の構築などを含むSDGs全体を学ぶことも含まれています。公明党山口代表が参議院本会議で「学習指導要領に基づいてSDGsに関する学習を進めること」を強く求めたことに対し、安倍首相からは、「2020年度から開始される新しい学習指導要領に基づく教育課程や教材の改善、充実を推進していく」と答弁がありました。高等学校の学習指導要領の改訂は来年度末であり、さらに実施は平成34年度からという予定であることから、できるだけ早期に取り組むべきと訴え、県立高校において、新しい学習指導要領を待たずに、国に先行してSDGs全体について学ぶなど、ESDに積極的に取り組むべきと要望しました。
教育長からは、ESDは、国連で採択された17の目標であるSDGsを含め、環境、貧困、平和など様々な地球規模の課題について、理解を深め行動していくことで、持続可能な社会づくりを目ざす学習であると答弁がありました。これからの社会を生きていく高校生が自らの問題として捉え、実践していくことは大変大切なことであるとして、県立高校で改めてESDの観点から、必要な授業改善等に取り組めるよう、周知することになりました。また、授業でどのような指導をすれば効果的か、来年度から検討する、と同時にその成果を多くの担当教員が実践することで、県立高校で学ぶ生徒一人ひとりが、地球規模の課題について考え、持続可能な社会の担い手となれるよう取り組むことになりました。
マイクロプラスチック対策としてのごみ削減について
神奈川県は、相模湾の海岸美化の推進を図るため、県と沿岸13市町で設立した「かながわ海岸美化財団」の清掃等により海岸はきれいに保たれているが、海の中等に目を向けるとマイクロプラスチックによる海洋汚染の問題があります。プラスチックが劣化して0.5cm以下になり、そのマイクロプラスチックの表面に付着した有害物質が、魚の体内に取り込まれることなどによる、生態系への影響が懸念されています。SDGsの目標14は、「海洋と海洋資源の保全」に関するもので、2025年までに、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減するという具体的な目標を掲げています。
国でも海洋ごみ・海洋汚染対策を策定し、マイクロプラスチックの実態調査や、生態系への影響に関する研究などに取り組んでいます。原因の一つとされるプラスチックごみを減らすことが重要で、マイクロプラスチック対策として、プラスチックごみのうち特に県民に身近なレジ袋の削減と、海岸ごみの削減に向けた啓発を、県がどのように取り組むのか伺いました。
知事からは、レジ袋削減の取組について、使用された大量のレジ袋の中には、河川敷など屋外に捨てられ、それが流れ出して海洋ごみとなり、長い時間をかけてマイクロプラスチックとなるものもあると考えられる。レジ袋の削減を呼びかけ、県民一人ひとりが使い捨てのライフスタイルを見直し、レジ袋の使用を控えるよう意識向上を図る、と答弁がありました。海岸ごみ削減に向けた啓発については、ごみを捨てないことが最も重要であり、プラスチックごみを陸から海に流出させないよう、ごみを捨てないことの重要性を積極的にアピールしていき、マイクロプラスチックの原因となるプラスチックごみの削減をしっかりと進めていくことになりました。
今後の課題について要望をしました。マイクロプラスチック対策のごみの削減については、諸外国では相当進んでおり、ペットボトル飲料水の販売禁止や、使い捨てレジ袋削減規則案で、これを義務化、プラスチック製の使い捨て容器・食器禁止法の検討、実施など地域により相当問題意識が異なっています。是非、「捨てないことが、一番のゴミ拾い」という標語等をしっかりと使って、啓発運動を積極的に推進してもらいたい、と要望しました。
在宅医療と介護の連携について
高齢化が急速に進む神奈川県内では、医療機関と介護事業所等の関係者の連携を推進することを目的とする在宅医療・介護連携推進事業が、市町村の地域支援事業の一つとして位置づけられました。「地域における在宅医療及び介護に関する情報収集」をはじめ、「在宅医療及び在宅介護の関係者の連携に関する課題の把握」や、その解決のために「必要な対応策の検討」、さらには、「在宅医療・介護連携に関する地域住民の理解を深めるための普及啓発」など8つの事業に取り組むことになりました。この事業は、平成30年度には、すべての市町村において、すべての事業の実施が求められており、来年度が猶予期間の最終年度となっています。県内市町村の在宅医療・介護連携推進事業の取組はどのような状況にあるのか、また、この推進事業の実施に向け、どのような支援を行っていくのか、伺いました。
保健福祉局長からは、「地域の医療・介護資源の把握」や、「在宅医療・介護連携に関する関係市町村との連携」については、ほぼすべての市町村が実施済みであるが、一部事業は、実施市町村が、まだ半数程度であるので、情報交換会や、医療・介護連携を専門とする有識者などを招いた勉強会を定期的に開催、多職種連携による支援策の検討や、運営へのアドバイスを行い、支援してきた。と答弁がありました。今後、関係団体からの要望に基づき、在宅での終末期ケアにおける多職種連携をテーマとする研修事業を新たに実施し、市町村と連携しながら、医療・介護関係者等からの意見も伺い、地域包括ケアシステムの構築に向け、在宅医療・介護連携推進事業の円滑な実施のため、積極的に市町村を支援していくことになりました。
認知症対策について
全国の認知症の人の数は、65歳以上高齢者に対する割合は、現状の約7人に1人から約5人に1人に上昇することが見込まれ、認知症対策は喫緊の課題となっています。認知症サポーターの養成を進めることに加え、意欲のあるサポーターが地域や職域などで活躍できるような取組を推進していくことが重要であり、認知症サポーターが様々な場面で活躍できる体制を構築し、サポーターの活動を一層広げていけるよう、積極的な活動を希望する方々への後押しが必要です。認知症サポーター養成講座を受講された方が、次のステップとして、実際に認知症の人や家族を支える活動につなげていくため、本県としてどのような取組を進めていくのか、伺った。
現在、サポーターの活動を後押しするため、認知症の介護者やサポーターが身に着け、その存在をより多くの方が理解できるような新たなマークについて、作成する予定であり、今後サポーターのためのステップアップ研修を実施し、修了した方を名簿に登録して、地域の認知症カフェなど、活動先とのマッチングを行うモデル事業に取り組んでいくことになりました。知事からは、このようなサポーターの方々に対し、県の認知症予防の事業や、地域の徘徊高齢者の捜索模擬訓練への参加を促すなど、幅広い活躍を後押ししていきます、と答弁がありました。
そこで、要望として。認知症対策に対して神奈川県は相当積極的にやってきたが、広報がまだ足りないようである。たとえば東京都では認知症ポータルサイト「とうきょう認知症ナビ」を開設。基礎知識、相談窓口、かかりつけ医、サポーター養成講座、市町村参加の行方不明者の認知症高齢者情報サイトで行方不明、身元不明情報をアップしています。そこで今後県として、認知症対策、広報としてポータルサイトの開設を提案しました。
知事からは、認知症に関しては、やれることはどんどんやっていく、広報も含めてしっかりとやっていきたいと思っている。と前向きな答弁がありました。
ツインシティへの公共交通アクセスについて
新幹線新駅を核とした「南のゲート」構想では、地元自治体によるツインシティの魅力あるまちづくりにあわせて、ネットワーク型都市圏として、様々な取組が進められています。いま「南のゲート」では、交通結節点としての機能が整いつつあります。ツインシティ大神地区は、平塚駅周辺の中心市街地から約7km離れており、バスによるアクセス機能を充実するよう要望があります。地域交通となるバスについては、地元自治体で検討するものではあるが、段階的に発展するツインシティ大神地区への公共交通アクセスについて、平塚市をはじめとした周辺自治体と連携して検討を進めるべきと要望しました。
県土整備局長からは、大神地区では、土地区画整理事業により、造成工事が進められており、既に、大型商業施設の進出が決まるなど、これから徐々にまちの姿が現われてきます。このため、平塚市では、大神地区へのアクセスについて、市の南北軸を結ぶ、バス交通のあり方の検討を始めている、と答弁がありました。今後、市町による公共交通の検討も踏まえ、情報共有を図りながら主要都市を結ぶ公共交通軸を作る方向で、新幹線新駅を核とした、周辺市町の拠点をつなぐ公共交通ネットワークの形成を目指すことになりました。
更に要望として、JR相模線、平塚駅までの延伸を地元では望んでいる。また、バスの開通等についても積極的にご協力を、と要望しました。
災害対応の事後検証(AAR)について
訓練や災害対応の都度、その内容をしっかりと検証し、その結果を次回の対応に反映し、深化させていくことが大事であり、「After Action Review」という事後検証の仕組みがある。頭文字をとって「AAR」とも称されており、災害や訓練後、参加者が集まって議論し、課題を見つけ、その課題に対する解決策を参加者が自ら導き出して、その後の改善に繋げる評価システムです。本県の災害対応力の向上を図るうえで、しっかりとした事後検証(AAR)に基づくPDCAサイクルの確立を図ることが重要であり、そのためには、平素の訓練や災害対応などで検証を重ね、その後に活かすことが必要だと考えるとして、AARの提案をしました。
知事からは、近年、激化多様化する災害に、常に的確に対応していく上で、このAARの考え方は、災害対策においても大変有用であると答弁があり。毎年実施している「ビッグレスキューかながわ」、本年は例年以上の規模で実施するので、訓練終了後には、AARの考え方も参考にしながら、きめ細かな検証を行っていき、訓練や計画の充実を進め、災害対応力の向上を図っていくことになりました。