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神奈川県 赤井和憲
akai.kazunori@nifty.com

170222対面質問〈平成29年2月21日本会議一般質問〉2017年02月21日
議長のお許しをいただきましたので、私は公明党県議団の一員として、通告に従い、順次質問をいたします。
知事、保健福祉局長、県土整備局長ならびに教育長におかれましては、明快なご答弁をお願いいたします。
また、先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願いいたします。
さて、2015年9月に国連において、より良き将来を実現するために今後15年かけて極度の貧困、不平等・不正義をなくし、地球環境や経済活動、人々の暮らしなど持続可能な社会へ向けて、私たちの地球を守るための計画「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
この計画は、「持続可能な開発目標」と称される国際目標でありまして、英語名称の「Sustainable(サステイナブル) Development(ディベロップメント) Goals(ゴールズ)」の頭文字をとった略称である「SDGs(エスディージーズ)」として広く知られているところです。
「SDGs(エスディージーズ)」は、2030年までに「誰一人取り残さない」世界を実現しようという壮大なチャレンジであり、人間の安全保障ともいうべき共通理念であって、我々の社会が抱える貧困、環境保全、平等の実現などの様々な課題を同時に解決していくために、国際社会が合意した17項目にわたる「新しいものさし」が「SDGs(エスディージーズ)」であります。
日本政府も昨年暮れ、「SDGs(エスディージーズ)」達成に向け、「あらゆる人々の活躍の推進」、「健康・長寿の達成」、「平和と安全安心社会の実現」など8項目の優先課題を盛り込んだ実施指針を発表したところです。
それによりますと、各課題の具体的政策について、2019年までに、取組状況確保のフォローアップを実施することとされており、今後、企業や自治体と連携した推進体制整備が必要となってまいります。
自治体には「SDGs(エスディージーズ)」に盛り込まれた、ほとんどの目標や課題が存在します。これらを効果的に連携させながら、地域にあった持続可能な地域創生のありようを考えていくことが、これからの自治体における課題となってまいります。
本日は、そうしたことも念頭に、何点か質問させていただきたいと思います。

私の最初の質問は、「持続可能な開発目標(SDGs(エスディージーズ))」の達成についてです。
この関連で、3問ほど質問させていただきます。

まず初めに、AYA(あや)世代のがん対策の推進についてお伺いします。
がんは、本県の地域がん登録のデータで65歳以上の方が罹患者の約7割を占めていることが明らかになっており、概ね年齢が高くなるにつれ罹患する人が増える病気でありますが、若くしてがんと闘っている方もおられます。
思春期や若い世代の呼称として、その英訳であります「Adolescent(アドレスセント) and(アンド) Young(ヤング) Adult(アダルト)」の頭文字を取って「AYA(あや)世代」と称しており、この世代のがん患者への対応の必要性が注目されつつあります。
現在、AYA(あや)世代の明確な定義はなく、国や研究機関によって、15歳から29歳、あるいは39歳までと幅がありますが、いずれにしても、この世代のがん患者は、がんの種類によって、小児病棟にも成人病棟にも入院する可能性があり、同世代の患者が少ない中、話し相手がいないなど孤立しがちであると言われております。また、AYA世代は、がんやその治療による後遺症などと向き合いながら、学業や仕事を続けたり、結婚や妊娠、出産のことを考えなければならないなど、この世代に特徴的な課題もあると承知しております。
そんな中、静岡県立静岡がんセンターでは、平成27年6月に病棟6階東側にAYA(あや)世代が比較的多い小児科と整形外科を集約し、そのうち38床を「AYA(あや)世代病棟」と位置付けており、また、大阪市立総合医療センターでも、AYA(あや)世代のがん患者のための対策委員会を平成27年に設置して、学校や仕事、妊娠について、この世代でのがん経験者から話を聞く会を開催するなど、自治体レベルの取組も始まっているところです。
AYA(あや)世代のがん対策については、平成27年12月に、国が特に短期集中的に実行すべき具体策を示した「がん対策加速化プラン」で初めて盛り込まれ、小児がんの晩期合併症、後遺症などの長期フォローアップ体制の検討や、AYA(あや)世代固有の詳細な課題を明らかにするための調査や研究を進めることとされたと伺っております。
さらに、昨年12月のがん対策基本法の改正では、基本的施策として、がん患者における学習と治療の両立が盛り込まれ、現在、国が策定を目指している第3期「がん対策推進基本計画」の検討においても、AYA(あや)世代のがん対策が議論されるなど、ようやく具体的な取組の検討が始まったところであるとのことです。
県では、国の第3期基本計画も踏まえて、来年度中に「神奈川県がん対策推進計画」を改定すると承知しておりますが、計画改定にあたっては、学業や仕事、結婚、出産といった問題に直面するAYA(あや)世代のがん対策も大事な視点であると考えます。
AYA(あや)世代のがん対策の推進は、2015年9月に国連において採択された「2030アジェンダ」の中で示された「SDGs(エスディージーズ)」の「誰一人取り残さない」という理念にも合致するものであると思います。
そこで、知事に伺います。
「誰一人取り残さない」というSDGsの理念からも、本県として、次代を担うAYA(あや)世代のがん対策について、どのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。

次に、県立高校におけるESDの推進についてお伺いします。
日本が「国連持続可能な開発のための教育の10年」を世界に提唱してから10年以上が経過しました。「国連持続可能な開発のための教育」は英語の呼称では、
「Education(エデュケーション) for(フォー) Sustainable(サステイナブル) Development(ディベロップメント)」と訳されており、ESD(イーエスディー )の略称で広く知られているところです。
この間、2014年11月には日本で「ESDに関するユネスコ世界会議」が、世界153カ国3,000名以上の参加者を得て盛大に開催されるなど、ESD(イーエスディ)の推進に向けての大きな盛り上がりが見られました。
その一方で、まだまだESD(イーエスディ)が学校現場に浸透していないという意見もあり、国では昨年、「ESD(イーエスディ)(持続可能な開発のための教育)推進の手引き」を作成するなど、ESD(イーエスディ)に対する理解促進に取り組んでいると承知しております。
こうした中、冒頭に述べましたように2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」が開催され、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」いわゆるSDGs(エスディージーズ)が採択されました。
このSDGs(エスディージーズ)は、持続可能な開発に向けた様々な目標を達成するための行動計画で、17の目標を設定しております。
このうち目標4は、「質の高い教育の提供」に関するもので、持続可能な開発のための教育についても示されておりますが、私は、ESD(イーエスディ)の取組は、本来、この目標4のみにおいて捉えられるべきものではなく、貧困の撲滅や平和の構築などを含むSDGs(エスディージーズ)全体について学ぶこともESD(イーエスディ)の一つの形態であるとの考え方に沿って、多様な取組の展開を期待しております。
本年1月25日の参議院代表質問において、我が党の山口代表が、「誰一人取り残さない」というSDGs(エスディージーズ)の理念は、広く未来を担う子どもたちの心に、深く刻んで欲しい重要な考え方であり、そのため、教育の中に、具体的には学習指導要領に基づいてSDGs(エスディージーズ)に関する学習を進めることを強く求めました。
それに対し、安倍首相からは、「2020年度から開始される新しい学習指導要領に基づく教育課程や教材の改善、充実を推進していく」と答弁いただいたところです。
しかしながら、高等学校の学習指導要領の改訂は来年度末であり、さらに実施は平成34年度からという予定になっております。私は、このESD(イーエスディ)で培う考え方や能力は、これからのグローバル社会を支える若い世代には必須のものであり、できるだけ早期に取り組むべきと考えます。少なくとも本県の県立高校では、新しい学習指導要領を待たずに、国に先行して、SDGs(エスディージーズ)全体について学ぶことも含め、ESD(イーエスディ)に積極的に取り組むべきと考えているところです。
そこで、教育長に伺います。
県立高校において、ESD(イーエスディ)の推進にどのように取り組んでいくのか、教育長の所見を伺います。

次に、ごみ削減の取組についてお伺いします。

質問の第2は、超高齢社会対策についてです。
この関連で、2問ほど質問させていただきます。

まず初めに、在宅医療と介護の連携についてお伺いします。
戦後生まれのいわゆる「団塊の世代」が75歳以上の高齢者となる2025年には、県民のおよそ4人に1人が高齢者になると見込まれております。
高齢者が増加することに伴い、介護を必要とする方、あるいは、介護の必要はなくても一人暮らしや健康面での不安を抱えるなど何らかの支援を必要とする方々も増加する見込みであると承知しております。
このため、2025年に向けて、高齢期を迎えても、住み慣れた地域で引き続き安心して暮らすことができるよう、市町村が中心となって、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが一体的に提供され、地域で包括的・継続的に支え合う「地域包括ケアシステム」の構築が進められているところです。
この「地域包括ケアシステム」の構築にあたっては、住民の立場に立って、心身の状態に即した適切な医療や介護サービスの提供が切れ目なく行われる体制が整備されていることが不可欠であります。
このような中、平成27年度の介護保険法改正により、住民が可能な限り地域において自立した日常生活を営むことができるよう在宅医療と介護を一体的に提供するために、医療機関と介護事業所等の関係者の連携を推進することを目的とする在宅医療・介護連携推進事業が、市町村の地域支援事業の一つとして位置づけられたところです。
在宅医療・介護連携推進事業は、地域における在宅医療及び介護に関する情報収集をはじめ、在宅医療及び在宅介護の関係者の連携に関する課題の把握や、その解決のために必要な対応策の検討、さらには、在宅医療・介護連携に関する地域住民の理解を深めるための普及啓発など8つの事業に取り組むこととされていると伺っております。
これらの事業について、市町村は、可能なところから取組を始めることとされておりますが、特に県西部などの市町村においては、在宅療養診療所数が不足しているなどの地域間格差もあります。平成30年度には、すべての市町村において、すべての事業の実施が求められているところでありまして、来年度が猶予期間の最終年度となっているとのことです。
そこで、知事に伺います。
県内市町村の在宅医療・介護連携推進事業の取組はどのような状況にあるのか、また、本県として、この推進事業の実施に向け、どのような支援を行っていくのか、知事の所見を伺います。

次に、認知症対策についてお伺いします。
厚生労働省によると、全国の認知症の人の数は、2012年の約462万人から、2025年には約700万人となり、65歳以上高齢者に対する割合は、現状の約7人に1人から約5人に1人に上昇することが見込まれているとのことです。こうしたことから、私は、認知症対策は喫緊の課題となっていると認識しております。
このような中、厚生労働省を含む12府省庁は、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現をめざし、平成27年1月に、認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランを策定したところです。
この新オレンジプランでは、「認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進」を柱の1つとしており、具体的には、それまでの、認知症に関する正しい知識と理解をもち、認知症の人や家族を見守る「認知症サポーター」の養成を進めることに加え、意欲のあるサポーターが地域や職域などで活躍できるような取組を推進していくものとしております。
こうした中、認知症サポーターは、平成29年度末までに全国で800万人を養成することを目標としておりましたが、昨年12月末現在で既に849万人、本県でも42万人を数え、養成そのものについては順調に進められていると考えます。
最近の報道によりますと、相模原市の商店連合会と商工会議所商業部会では、会員を対象に認知症サポーター養成講座を開き、受講した会員には、「認知症サポーターがいます」と記載されたステッカーを店頭に貼っていただき、正しい対応に結びつけるという取組を始めたとのことであります。
このような民間の積極的な取組をはじめとして、認知症サポーターが様々な場面で活躍できる体制を構築し、サポーターの活動を一層広げていけるよう、積極的な活動を希望する方々へのマークやネーミングなどの導入について、我が会派から提案させていただいたところですが、こうしたことも含め、県としても後押しが必要であると考えます。
一昨年の第2回定例会で、認知症施策の推進に向けては、認知症の方ご本人やご家族の意見を積極的に聞くべきとの私からの質問に対し、知事から前向きな答弁をいただき、さらに、昨年の第3回定例会で、我が会派の谷口議員からのその後の進捗を伺う質問に対し、昨年3月から、認知症対策推進協議会の委員などに、認知症の方ご本人やご家族に参加いただき、ご意見を直接伺えるようにしたとの答弁を知事からいただいたところです。
私は、こうした、認知症の方ご本人やご家族の視点を重視することについては、一歩前進したと評価しておりますが、認知症サポーターについては、新オレンジプラン策定後の2年間で、実際に地域で活動する姿は必ずしも十分目に見えてきていないと感じております。
そこで、知事に伺います。
認知症サポーター養成講座を受講された方が、次のステップとして、実際に認知症の人や家族を支える活動につなげていくため、本県としてどのような取組を進めていくのか、知事の所見を伺います。

質問の第3は、ツインシティへの公共交通アクセスについてです。
本県では、関係市町とともに、「東海道新幹線新駅設置期成同盟会」を組織し、新幹線新駅を核とした「南のゲート」の形成に取り組んでおり、新駅誘致地区周辺では、自動車専用道路の整備や地元自治体によるまちづくりの検討が進んでいると感じております。現在、私の地元である平塚市では、この南のゲートを構成するツインシティ大神地区において、土地区画整理事業が進められております。
この「南のゲート」構想では、まちづくりにあわせて、様々な取組が進められていると承知しております。一例として、昨年4月には、誘致を目指す「新駅」の予定地である寒川町の「倉見」までの相鉄いずみ野線の延伸について、交通政策審議会の答申に位置づけされ、私は、相模線の複線化等の取組とともに、鉄道ネットワークの形成に大いに期待しているところです。
また、道路では、現在建設中である新東名の(仮称)厚木南インターチェンジや、さがみ縦貫道路の寒川北インターチェンジなどから関東の各高速道路や関西方面へ容易にアクセスすることができます。このように「南のゲート」では、交通結節点としての機能の実現に向け、徐々に前進しつつあると感じております。
一方で、平塚市のツインシティ大神地区の土地区画整理事業は、急ピッチで工事が進められており、今後、2~3年のうちに順次企業が進出し、段階的にまち開きが行われることとなります。このツインシティ大神地区は、平塚駅周辺の中心市街地から約7km離れており、バスによるアクセス機能の充実が求められている状況であります。
今後、大神地区のまち開きが順次行われ、まちの賑わいを生み出すためには、平塚市のみならず、周辺都市からのバスのアクセスも必要となってまいります。
さがみ縦貫道路などの開通効果により、市内の交通渋滞も緩和されてきたと感じており、バスによる定時制確保が期待できることから、ツインシティ大神地区と周辺都市とのバスによるスムーズなアクセスが可能になるのではないかと考えております。
そこで、県土整備局長に伺います。
地域交通となるバスの課題は、地元自治体で検討すべきものと承知しておりますが、広域自治体である県として、まち開きを間近に控えたツインシティ大神地区へのバスを活用した公共交通アクセスについて、平塚市を初めとした周辺自治体と連携して検討を進めるべきと考えますが、県土整備局長の所見を伺います。

私の最後の質問は、「アフター・アクション・レビュー(AAR)」についてです。

以上をもちまして、私の第1回目の質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。

 

<26年第3回定例会代表質問(20141201)>

議長のお許しをいただきましたので、私は公明党県議団を代表しまして、通告に従い、提言を交えながら、順次質問させていただきます。知事並びに教育長におかれましては、明快かつ真摯なご答弁をよろしくお願いいたします。また、先輩並びに同僚議員におかれましては、しばらくの間ご清聴のほど、よろしくお願いいたします。

冒頭に、一言申し述べさせていただきます。

先般、11月22日夜に、長野県北部を震源とする最大震度6弱の強い地震があり、家屋の倒壊や多くの方が負傷されるなど、大きな被害がありました。被災された皆様にお見舞いを申しあげます。

しかし、そのような中にあっても、お亡くなりになられた方がいなかったことは、不幸中の幸いであります。報道によると、住宅が倒壊する被害のあった長野県白馬村の神城[カミシロ]地区などでは、災害時の住民支え合いマップを作成し、あらかじめ災害時に手助けが必要な高齢者らの住まいを把握、地域住民で共有し、事前に誰が手助けにいくのかを準備していたことで、近所の人たちによる速やかな救助ができ、それが奇跡的に一人の死者も出さなかったことにつながったとありました。地域の強い絆が被害の拡大を防いだ事例でありますが、日頃からの防災への備えと、そして高齢者を地域で支えることがいかに大切であるのか、あらためて認識をさせられました。

このような視点などを踏まえて、私は、県政の重要課題について、提言を交えながら、順次質問をさせていただきます。

1 まち・ひと・しごと創生法の成立を踏まえた本県の体制について

質問の第1は、「まち・ひと・しごと創生法の成立を踏まえた本県の体制」についてであります。

平成26年9月に、内閣府に内閣総理大臣を本部長とする「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、11月には、まち・ひと・しごと創生法案が可決されました。

この法律は、わが国の人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への過度の人口集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある社会を維持していくことを目的とするものであります。

今後は、国において、人口動向を分析し、将来展望を示した「長期ビジョン」と、まち・ひと・しごと創生に関する基本的方向や具体的な施策が盛り込まれた「総合戦略」が策定されることとなっておりますが、都道府県や市町村においても、国の総合戦略を勘案した地方のまち・ひと・しごと創生総合戦略の作成に努めるよう求められております。

本県においては、県全体の人口増加は続いているものの、地域別に見ると、三浦半島地域圏や県西地域圏など減少に転じている地域もあり、将来的には総人口の減少が避けられない状況にあります。

そのため、活力のある神奈川を維持し、将来を支える世代につなげていくため、今からまち・ひと・しごと創生、いわゆる地方創生を最重要課題と位置づけ、正面から取り組んでいく必要があると考えます。

法律で言う「まち」とは潤いのある豊かな生活を安心して営める地域社会の形成、「ひと」とは地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保、また、「しごと」とは、地域における魅力ある多様な就業の機会の創出であります。

これまでも人口減少対策については、様々な取組みを進めてきたと承知しておりますが、地方創生については、今説明したように、さらに内容が広範多岐にわたることが想定されます。また、政府も基本方針の中で、従来の取り組みの延長線ではない、次元の異なる大胆な政策を講じるとしております。

そのため、県として、この地方創生にしっかりと対応するために、これまで以上に体制を強化して対応していかなければならないと考えるところであります。

そこで、知事に伺います。

今回のまち・ひと・しごと創生法の成立を受け、今後どのような体制で、地方創生を推進していこうと考えているのか、知事の所見を伺います。

2 災害情報のトリアージについて

質問の第2は、「災害情報のトリアージ」についてであります。

災害時に、できる限り早く、そして大勢の人命を救助するためには、情報を迅速かつ的確に収集することが、まず、重要となりますが、最近、災害情報の取扱いとして「トリアージ」を行うユニークな取組みを行っている自治体があります。

この「トリアージ」についてでありますが、そもそもは、災害現場において多数の負傷者が発生した場合に、ドクターや救急隊員などが治療の優先順位をつける作業のことであります。そして、「災害情報に対して、トリアージを行う」ということでありますが、災害時に大量で多種の情報が短時間で集まってきた場合には、緊急性の高い案件が見落とされてしまう可能性があり、そういった重要な情報を見落とさないために、災害の案件ごとに緊急性を判断して、災害情報の見える化を図り、優先順位を決める仕組みことをいいます。

本県では、災害対策本部が立ち上がった場合に備え、市町村等関係機関からの情報収集、情報共有のために「災害情報管理システム」を整備するとともに、地上回線と衛星回線を使って二重化した「防災行政情報通信網」を整備し、情報の途絶がないようにしていることは承知しております。

各市町村の一つ一つの災害現場の把握までは、私も県の役割ではないと考えますが、市町村等の情報や派遣要請を踏まえ、自衛隊の派遣要請や緊急消防援助隊など、広域応援の調整を行うためには、県内の各地域の被害の状況を把握しておく必要があります。

公明党神奈川県議会議員団としても、重要政策に「自然災害対策の充実」を位置づけており、県の果たす役割が重要であると認識しております。

県としての役割を果たすためには、広域応援部隊が活動するための重要な情報を見落とさないように、市町村や関係機関から集められる災害情報について、「トリアージ」することにより「見える化」をしていくことが重要であると考えます。

そこで、知事に伺います。

災害時に迅速・的確な応急対策を実施するには、重要な情報を見落とさないようにすることが不可欠であり、そのためには、災害情報のトリアージの仕組みを取り入れて行く必要があると考えますが、知事の所見を伺います。

3 長寿社会への対応について

(1)高齢者を標準とするしくみづくりについて

質問の第3は、「長寿社会への対応」についてであります。

はじめに、「高齢者を標準とするしくみづくり」について伺います。

高齢者を標準とするしくみづくりについては、昨年12月の第3回県議会定例会において、私から、今後の取組みの方向性などの質問をさせていただきました。その際、知事から、今年度(平成26年度)策定する「かながわ高齢者保健福祉計画」などに反映し、神奈川の総力を挙げて取り組んでいくとの頼もしい答弁をいただいたところであります。

先般、11月25日、高齢者を標準とするしくみづくり検討委員会が取りまとめた意見書が、同検討委員会委員長から知事へ提出されました。

意見書の冒頭には、「高齢者を標準とする」とは、今後、多数を占める高齢者を中心とした社会を目指すものではなく、社会のあらゆるしくみについて、高齢者の視点に立ったものとすることが記述されております。

今後の超高齢社会を、高齢者の視点に立った社会へシフトすることは重要であり、中・長期的ビジョンを持って取り組む必要があることは理解しておりますが、できるものは速やかに対応すべきではないかと考えます。

この意見書の中で、私が特に注目したのは、高齢者にやさしいまちに係る情報の収集・発信・交換を行う場としての「かながわ高齢社会リソースセンター(仮称)」の設置についての提案であります。

介護や医療をはじめとして、さまざまな問題をワンストップで受けられる相談窓口となり得る機能が必要なのではないかと、以前から考えておりましたので、ぜひ、具体化を図るべきと考えております。また、その名称については、リソースセンターではわかりにくいと思われます。

私の地元の平塚市では、「高齢者よろず相談センター」という名称の、高齢者の総合相談窓口がありますが、この「高齢者よろず相談センター」は、「地域包括支援センター」のことであり、平塚市で呼び名を工夫しているところです。

しかし、「地域包括支援センター」については、その名称さえも聞いたことがない、初めて聞いたという方が私の周りにもおり、地域に根ざしていると言えるまでに至っていないのが実情であります。

そこで、知事に伺います。

この高齢者を標準とするしくみづくり検討委員会意見書について、県として、どのように受け止め取り組んでいくのか。また、効果的に取り組んでいくためには、地域包括支援センターなどの認知度や高齢者を取り巻く実態を把握すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

(2)認知症支援に関する今後の方向性について

次に、「認知症支援に関する今後の方向性」について伺います。

認知症について、我が会派は重点的にとりあげており、私自身も認知症の方への支援がより充実するように力を尽くしてきたところです。しかし、最近考えるのは、誰もが発症する可能性がある病気といわれて久しいにもかかわらず、ネガティブなイメージがなかなか払拭できないということであります。

認知症を発症することは、非常に不安なことです。しかし逆に、認知症になったとしても、希望をもって生活できるのではないかと考えていた時に、印象に残る記事がありましたので、とりあげたいと思います。

まず、認知症が原因で行方不明になる方は、6月に公表された警察庁の統計では、平成25年に全国で1万人を超えました。そうした時によく使われるのが「徘徊」という言葉です。これを見直す必要があるのではないかという記事がありました。

「徘徊」とは、「目的も無く、うろうろと歩き回ること」と説明されますが、実際には、「目的も無く」ということはなく、認知症の人の行動には必ず意味があり、「徘徊」とレッテルを貼ることによって、ご本人のことがよく見えなくなってしまう弊害を、言葉を見直すことで変えていけないかという内容でした。

また、10月には、認知症のご本人達が、そのご意見を社会に発信し、政策に反映させることを目指した当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」が発足したという記事がありました。

設立の背景としては、認知症の人は何もわからない、できないという偏見の影響もあり、これまでは、認知症の人が引き起こす問題への周囲からの対処として、医療や介護の施策が進みましたが、ご本人やご家族が、希望をもってよりよく生きるための支援体制が十分整ったとはいえないということがあるようです。

この2つの記事に共通するのは、「認知症になっても、ご本人の意思が尊重される」という、ごく当たり前のことの大切さでありますが、それでも、当事者の方が積極的に発言を始められており、新しい方向性が感じられる内容でした。

本年11月6日には、認知症に関する国際会議において、安倍首相が、新たな認知症対策の「国家戦略」を策定するという方針を表明したところであり、認知症の人への支援についても、新たなステージへと入っていくのではないかと考えております。

そこで、知事に伺います。

認知症の発症への強い不安がある中、認知症になっても、ご本人の意思が尊重され、希望をもってよりよく生きられるよう、今後の支援のあり方をどのように考えているのか、知事の所見を伺います。

(3)健康寿命日本一を目指す「食」の取組について

次に、「健康寿命日本一を目指す「食」の取組」について伺います。

本県では、全国を上回るスピードで高齢化が進行することが見込まれておりますが、高齢になっても健康で生き生きと過ごすことは県民の誰もが抱いている願いであります。そして、本県が掲げている「健康寿命日本一」を目指すという目標は、「生命、生活、生存」を最大に尊重する人間主義を貫く、我が公明党の政策理念にも合致する、最も重要な課題であると考えております。

県では、この「健康寿命日本一」を目指すため、本年1月に「未病を治すかながわ宣言」を発表し、「食」、「運動」、ふれあいや交流を進める「社会参加」という健康づくりに最も重要な3つの取組みを提唱し、県民、行政だけでなく、企業等も一緒になって、社会全体で未病を治す取組みを進めることとしております。

これら3つの取組みの中でも、特に「食」は、食べるという人間の生命の基本となるもので、お年寄りから子どもまで、全ての世代に渡る、健康づくりのための最も重要なものであります。本県でも「医食農同源」の考え方で「食」への取組みが進められておりますが、いかに本人が食習慣改善の必要性を自覚し、行動するかが重要であると考えているところです。

これは本県だけでなく、全国的な課題でもあるため、国や他県においても、食に関する新たな取組みが検討、実施されております。例えば福井県では、「健康長寿で幸福度日本一の福井県の食卓をヘルシーに」をキャッチフレーズに、「健康美食」の認証制度が実施されております。この制度は、主食、主菜、副菜が揃っていることや、1食分の塩分が3g以下、また揚げ物は衣(ころも)が全体重量の40%を超えない、などの認証要件を設定し、飲食店や惣菜店のメニューを認証して公表するというユニークな取組みで、大変興味深いものであります。

また国では、健康・医療戦略の中で、日本人の長寿を支える「健康な食事」の基準を策定し、基準を満たした食事の普及促進のための仕組みを構築するとしており、本年10月に、健康な食事の基準と、それを表すマークが公表されたところであります。なお、国において最終報告書をまとめたのは、日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会ですが、神奈川県立保健福祉大学の中村学長が座長となり取り組まれたと伺っております。

このような背景も踏まえ、本県においても、より一層の「食」にかかわる取組みの充実が必要と考えております。

そこで、知事に伺います。

健康寿命日本一を目指す取組みの中で、最も重要である「食」に関する取組みについて、県民の食習慣の改善などにつながる効果的な取組みや、積極的な普及啓発策が必要と考えますが、県としてどのように進めていこうと考えているのか、知事の所見を伺います。

4 子どもたちの心を育てる教育について

(1)子どものインターネットの長時間利用について

質問の第4は、「子どもたちの心を育てる教育」についてであります。

先般、11月23日・24日、県立神奈川総合産業高等学校で開催された「青少年のためのロボフェスタ2014」を視察いたしました。これは、さがみロボット産業特区の施策と連携し、県が主催となって開催しているものでありますが、企業や研究機関、大学など多くの団体が出展し、会場も大変盛況であり、子どもから大人まで楽しめる本当に素晴らしい内容でありました。

今回、視察して何よりも感銘を受けたことは、子どもたちが本当に興奮し、目を輝かせて、ロボットのある日常という近未来に思いをはせていた姿です。

このように実際に目で見て触れる体験は、子どもたちの心を育てることにつながっておりますが、今回、子どもたちの健やかな心を育てるという観点から、2点質問をいたします。

(340字)

はじめに、「子どものインターネットの長時間利用」について伺います。

近年、スマートフォンやソーシャルメディアが急速に普及したことにより、私たちの身近には、常に情報通信機器がある時代になりました。そのような社会環境を背景として、子どもたちのインターネットの利用状況も、大きく変化しています。

このような中、本年10月10日に行われた、知事と政令三市の市長による四首長懇談会の席上、神奈川県内の小・中・高校生から抽出した約1万3,000人を対象として実施された『子どもたちのネット利用に係る実態調査』の結果が報告されております。

この実態調査では、ほとんどの子どもたちが、ゲーム機、スマートフォンや携帯電話、パソコンなどの情報端末を利用して、インターネットに接続できる環境にあることが明らかにされ、特にスマートフォンの所持率については中学生では50%以上、また、高校生にいたっては既に90%を超えているという実態が示されました。

また、子どもたちを取り巻くこのようなインターネット環境を背景として、中学生で21.8%、高校生では40%の生徒が、1日5時間以上もこれらの情報通信機器を使用しているという状況も浮き彫りにされております。

このように、子どもたちが長時間にわたってインターネットを利用することは、基本的な生活習慣の乱れや、いわゆる「ネット依存」に向かって行く入り口になることも懸念されるため、しっかりとした対策を講じていくことが必要であります。

そのような中で、今年度の「かながわハイスクール議会2014」の政策提言を受けて「高校生による情報議会」を設置して、高校生がソーシャル・ネットワーキング・サービス、いわゆるSNSに関する教材を作成し、教員向けの講座を実施すると伺っています。こうした取組みも、子どもたちのインターネットの長時間利用の防止につながって行くのではないかと考えております。

一方、子どもたちがインターネットを正しく利用するためには、家庭が果たす役割が非常に重要となってきております。

岡山県では県が主導し、県内の小中学校に午後9時以降、スマートフォンや携帯電話を親に預け、利用を制限する統一ルールを本年11月からスタートさせ、周知に取り組んでおります。この統一ルールそのものに強制力はありませんが、積極的な取組みとして評価できると考えております。

本県においても、子どもたちへの指導だけではなく、保護者に対する周知や啓発が必要であり、取組みの充実が求められております。

教育長に伺います。

子どもたちのインターネット利用時間の長時間化を予防することなど、適切な利用方法に関する子どもたちへの指導や保護者への啓発に、今後どのように取り組んでいくのかを伺います。

(2)いのちの授業について

次に、「いのちの授業」について伺います。

本県では、子どもたちが自分や他者のいのちを尊重し、夢や希望をもって生きることの大切さや、他者を思いやる心をはぐくむことを目的に、地域や学校などのあらゆる大人が子どもたちに関わって行う、百万通りの「いのちの授業」を展開しております。

各学校においては、これまで各教科や行事などで行われていた様々な実践を、「いのちの授業」という観点で捉えなおして授業を行うことで、子どもたちの「いのちを大切にする心」をはぐくんでおり、県教育委員会では、事例を収集しホームページ等で紹介していることは承知しております。

私自身、子どもたちや若者が、自らのいのちを絶ったり、他者を傷つけたりするような報道を聞くたび、言いようのない悲しみや心の痛みを感じます。自分と他者のいのちを大切にする優しい心を育み、友人や周囲の人たちに対して思いやりのある行動ができるようになるためには、子どもたちが学校だけでなく様々な機会を通じて「いのちとは何か」について考えることは大変重要なことであると考えております。

例えば、本県では、動物愛護の観点から命を大切にするという取組みの一つとして、犬の殺処分ゼロ継続宣言を知事が宣言されました。私が訪問した神奈川県動物保護センターでお話を伺ったところ、収容された犬の殺処分ゼロを達成するために、様々な工夫をなされておられました。

具体的には、新たな飼い主を探すため、トリマーの方が犬をきれいにカットしてHPで紹介したり、しつけ教室やふれあい教室を実施して正しい飼い方を啓発したり、県庁本庁舎の公開日には登録ボランティアに譲渡会の場所を提供するなど、様々な取組みで動物の命を守っておられました。このような取組みについても、多くの子どもたちが知ることで、「いのちの授業」の一つとなると考えます。

学校に限らず、様々な方々が、様々な場面で「いのちの授業」に取り組むことで、多くの子どもたちに「いのちを大切にする心」を育んでほしいと考えております。

そこで、教育長に伺います。

神奈川県が進めている「いのちの授業」の取組みに対する効果について伺います。

また、「いのちの授業」をより多くの方に知っていただき広めていくために、今後どのように取り組もうとしているのか伺います。

5 女性が活躍できる環境づくりについて

(1)女性が輝く神奈川の実現について

質問の第5は、「女性が活躍できる環境づくり」についてであります。

初めに、「女性が輝く神奈川の実現」について伺います。

国においては、女性の活躍の推進を成長戦略の重要な柱としており、生産年齢人口の減少によって、低下している労働力を、女性の高い能力と労働力で補い、経済成長への軌道を描こうとしております。

この、成長戦略を成功させるためには、「女性の活躍」をいかにして実現していくのかが鍵であり、国は「女性が輝く日本」、「女性が輝く社会」を掲げて取り組んでおりますが、これを実現するためには、待機児童の解消、女性役員・管理職の増加、職場復帰・再就職の支援、子育て後の起業支援その他、多岐にわたる対策が必要となってきます。

先日の、衆議院の解散に伴い、女性活躍推進法案が廃案になったこともあり、現時点で、国の対策の詳細は定かではありませんが、女性の活躍を支援するための取組みが重要であることは明らかであります。

女性の活躍に期待する思いは、黒岩知事と我々で共有されていると認識しております。女性を登用し、女性が生き生きと働き、女性の力で神奈川の力を引き出す、そんな神奈川づくりをやりたいと、知事も、対話の広場などの場で話されていたと記憶しておりますし、知事として女性が活躍する神奈川について、思い描かれているビジョンもおありと思います。

女性の活躍を支援するための本県の施策を挙げると、県職員については総務局、子ども・子育て支援については県民局、就業支援については産業労働局、出産支援や介護支援については保健福祉局、学校教育は教育局と県民局など、多くの局にまたがっています。

本県では、その推進のため、部局横断的な庁内体制として、(吉川)副知事をトップとした人権男女共同参画施策推進会議を設置し、年に数回程度議論をしていると伺っておりますし、これらの施策や推進体制は、「かながわ男女共同参画推進プラン」に基づいており、施策の進捗状況が毎年度公表されていることは承知しております。

しかし実際のところ、県庁という巨大な組織体の中では、各局が互いの事業を承知しきれていない場面もあり、連携が取りきれていないのではないかと感じます。

今後、各局の取組みに横串を刺し、より効果的に動ける体制を整えていくことが重要となります。また、国では女性活躍担当大臣を設置して対策を進めておりますが、体制を整備するという意味では本県においても検討すべきと考えております。

そこで、知事に伺います。

女性が輝く神奈川の実現に向け、女性が力を発揮できるようにするための、今後の施策展開についてどのように考えているか。また、今後、本県において女性の活躍を支援する施策を推進するため、女性支援担当の理事などの責任者の設置や、組織の体制強化を検討すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

(2)子どもを生み育てるための環境づくりについて

最後に、「子どもを生み育てるための環境づくり」について伺います。

現在、急速な少子化の進行、核家族化や共働き世帯の増加といった家族形態の多様化、地域社会の希薄化などにより、地域において妊産婦やその家族を支える力が弱くなってきており、出産・育児に取り組む親の孤立化や、仕事と育児による過剰な負担など、妊娠、出産、子育てを取り巻く環境は大変厳しい状況にあります。

こうしたことから、妊娠・出産や、子育てを行う世代の若い夫婦を孤立させない支援体制の整備など、妊娠・出産しやすい環境づくりに早急に取り組んでいく必要があると考えます。

また、わが国の母子保健の今後の方向性を示し、国民の健康づくり運動「健康日本21」の一翼を担う、「健やか親子21」では、安心して子どもを生み、ゆとりを持って健やかに育てるための家庭や地域の環境づくりを、重要なテーマとして掲げております。

しかし、内閣府が実施し、今年9月に公表された「母子保健に関する世論調査」の結果を見ると、妊産婦であることを知らせるための「マタニティーマーク」の認知度が低く、特に男性では約6割が知らないとの実態が明らかになりました。また、小児救急電話相談である「#8000」についても約9割が知らないなど、妊産婦等にとってやさしい環境づくりが進んでいないことを示す現実の一つが浮き彫りとなったところです。

安心して子どもを生み、育てるための環境づくりは、少子化対策としても重要であり、日本創成会議の「ストップ少子化・地方元気戦略」においても、「若者が結婚し、子どもを生み育てやすい環境づくりに全ての政策を集中する」との提言が出されております。

この中でも特に、子どもを生み育てやすい環境づくりを進める上で、出産直後の母親への精神的・身体的なサポートを行う産後ケア対策は喫緊の課題であり、早急に制度を確立する必要があることなどから、前定例会において「産後ケア体制の支援強化を求める意見書」を決議し、国に提出したところであります。

これらの取組みについて、「子どもを生むなら神奈川」「子育てするなら神奈川」という目標を掲げている本県において、県内33市町村が同じように取り組めるよう、県として人材育成や体制整備等に取り組んでいく必要があると考えております。

そこで、知事に伺います。

妊産婦や若い子育て世代が安心して妊娠・出産に臨めるよう、マタニティマークの周知など県民に対する情報提供の強化や、妊産婦等にやさしい環境づくりを進めるため、県としてどのような役割を果たしていこうと考えているのか、知事の所見を伺います。

以上をもちまして、私の第1回目の質問を終わります。ご清聴まことにありがとうございました。

 

 

<10年第3回定例会代表質問(20100916)

1、知事の政治姿勢について

知事は、第1回定例会で、超過課税の活用事業を企業活動はもとより、多方面にわたり県民福祉の向上に資する道路等の社会基盤整備に重点化した上で、11月以降も新たな超過課税として実施する考えを示した。 超過課税を活用して実施する事業については、市町村行政に影響を与えるものであるので、市町村の意見をしっかり聞く必要があると思うが、知事は「今後、具体の活用事業など超過課税の内容については、県議会や経済団体、県内企業の皆様の意見を聞きながら検討を進めていく」とも答弁しており、市町村の意見をしっかり聴取する姿勢が見受けられない。事実、市町村に初めて説明したのは7月27日の市長会の会議と8月3日の町村会の会議においてであり、突然の説明だったようで、こうした対応は、自治基本条例の精神に照らしても誠に残念である。こうした中、市長会の緊急要望や三政令市長の緊急意見が提出され、県では政令市の意向を踏まえ、超過課税分の一部を政令市に交付する方針を決めたが、このこと自体が、企業へのヒアリングのみを錦の御旗として進める一方的手法の問題点を明らかにしたものと思う。   そこで、超過課税の新たな活用目的については、もっと早期から市町村に説明し、理解を得ておくべきであったと考えるが所見を伺いたい。

2 高齢者標準社会について

(1) 今後の本県の高齢化の推移と課題について

平成22年版の高齢社会白書によれば、平成21年の本県の高齢化率は20.0%で、埼玉県とともに下から3番目で、全国的に見れば高齢化率は低いが、平成21年から47年の高齢者人口の増加率では、全国でも有数の増加率で、高齢社会への対応は喫緊の課題となっている。 高齢者の社会参画活動状況は、急速な高齢化の進展で、介護や支援を必要とする高齢者は増加するが、様々な活動に参加する高齢者も増加している。高齢者の就労機会の創出も含め必要な施策が講じられれば、老若男女を問わず、すべての国民が安心に暮らすことが可能で、こうした高齢者標準社会を目指した取組が真に求められている。    そこで、県では3年毎に「かながわ高齢者保健福祉計画」を改定し、高齢社会への対応に取り組んでいるが、中長期的な視点に立ち施策に取り組んでいくことが必要である。今後の本県の高齢化の中長期的な推移と課題について所見を伺いたい。

(2) 高齢者標準社会に対応するための県の取組について

高齢者標準社会に向けた施策を進めるためには、医療・福祉・産業など様々な分野の取組を総合的・横断的に実施する必要があり、県としても横断的な組織をつくるなど、新たな取組が必要になる。 昨年9月の定例会で、知事は「今後の県の高齢社会対策を検討するに当たっては、高齢者標準の社会づくりやシルバー・ニューディールの考え方を、日常生活を初め、本県の産業や雇用の中にどのように生かしていけるかについて研究していく」旨答弁した。知事の前向きな姿勢を評価しているが、具体的な研究や施策が必要と考える。 福井県では、東京大学高齢社会総合研究機構と高齢社会の諸課題の解決に向けた政策立案を目指し、東京都では、少子高齢時代にふさわしい「すまい」の実現に向けたPTを設置し、報告書をとりまとめており、既に様々な試み、取組が行われている。 そこで、昨年9月の定例会から1年が経過したが、その際の答弁を踏まえ、知事はこの1年間どのような研究をしてきたのか、また、本県も、住宅対策などこれまでとは異なる新たな取組を進めていくべきと考えるが、今後の高齢者標準社会に向け、また本県の更なる活性化に向け、どのように取り組んでいくのか、併せて所見を伺いたい。

(3) 高齢者の見守りについて

7月に111歳の都内最高齢の男性が遺体で見つかったことに端を発し、全国で多くの高齢者が所在不明となっており、家族が高齢者を支えきれない我が国の現状が浮き彫りになってきている。 県内の高齢単身世帯数は平成17年に比べ、平成27年には約1.6倍、平成42年には約2.3倍に増加すると見込まれている。 こうした現状を踏まえ、地域で高齢者を支えるため、各自治体で様々な見守りの取組が行なわれ、例えば、栃木県では、一人暮らしの高齢者等の地域におけるネットワーク作りの参考となるよう「高齢者見守りネットワークづくりの手引き」を作成している。成果を挙げている自治体の取組をもっと周知させるべきである。 そこで、本県においても、もっと積極的に高齢者の孤立化防止の具体例を収集し、市町村に提供するなどして、県、市町村、社会福祉協議会、民生委員、老人クラブなどが連携したネットワーク作りを進めることにより、地域において、高齢者が安心して生活していける環境を構築すべきと考えるが所見を伺いたい。

(4) 地域における医療・福祉の取組について

本県でも現在293の地域包括支援センターが設置されているが、職員は3名程度であり、個別ケースの対応に追われ、現状では十分な機能を果たし切れていない。もとより、地域包括支援センターが全ての機能を自ら処理することは不可能で、他の自治体では、地域の医療・福祉活動の様々な試み、連携が既に進められている。広島県では高齢者が認知症相談を気軽に行えるよう、専門の研修を受けた、かかりつけ医を「もの忘れ・認知症相談医(オレンジドクター)」に認定する取組を始め、岡山県では地域での医療・福祉連携を図り、入院から在宅ケアへスムーズに移行できるよう、患者の状態や希望、生活等をまとめ、関係機関が情報共有できる「プライマリ・ケア地域連携パスシート」を作成している。こうした地道な試行・取組がより良い医療・福祉の体制作りに役立ち、医療費抑制にも結びついていく。    そこで、他の自治体を参考にし、地域での医療・福祉の充実や連携を図れるシステムを構築するなど、神奈川県が地域連携のモデル県となるように取組を進めるべきと考えるが所見を伺いたい。 3 生活保護について                 本県の生活保護受給者は、本年3月現在で約9万4千世帯、前年同月比約14%の増と全国と同様の増加傾向を示している。ケースワーカーの増員は図られているが、急速な増大に追いつかず、不足している状況である。県や市の福祉事務所等のケースワーカーは、増加する生活保護の相談対応だけでなく、世帯状況を把握し適正な対応を行うため、多いケースで月数回、家庭を訪問し、少ない人員で大変苦労しており、人員配置などの執行体制も課題の一つと考えている。 また、弱い立場の受給者を狙った犯罪の発生も懸念され、生活保護は様々な課題を抱えており、対策を講じていく必要がある。   そこで、生活保護受給者が今後も増大することが懸念される中で、適正な受給を確保し、受給者の自立を促していくために、ケースワーカーの人員配置などの執行体制を含め今後どのように対応していくつもりか、また、生活保護制度を悪用し、生活保護受給者を宿泊施設などに囲い込み、そこから多額の利益を得るようないわゆる貧困ビジネスを防止するために、どのような対応をしていくのか併せて所見を伺いたい。

4 事業の公正かつ適正な実施について

(1) PFI事業の検証について

ア 県立近代美術館は、葉山館を開館した際にPFI方式を導入し、より効率的な運営に努めてきたと承知しているが、葉山館の入館者数は、平成17年度に8万6千人であったものが、昨年度は4万人を割り込んでしまっている。新しい手法である民間活力を導入したPFI事業が、30年間にわたり安定して履行されるためには、事業計画どおりに維持管理が行われることに加え、独立採算部門の成否も大きく影響すると考える。 現在、県とPFI事業者とで、定期的に情報交換等が行われ、協力・連携が図られているとのことであるが、入館者数の状況などからすると、民間のノウハウを十分に活用しきれておらず、PFI導入のメリットも限られたものとなっているのではないかと考える。   そこで、展覧会の入館者を増やすことが、PFI事業を安定して運営するための、また、美術を振興するための一番の方策であると考えるが、PFI事業者ともより一層の連携を図る中で、どのように入館者数の増加に取り組んでいくのか所見を伺いたい。

イ 花菜ガーデンは、オープンから6か月経過したが、入園者数は目標の4割程度で思惑どおりとは言いがたい状況にある。PFI事業として民間が主体となって運営しているとは言え、オープン後に見えてきた課題もあるのではないか。 例えば、周辺の平塚市や関係団体等による農産物直売所や市民農園等との一層の連携、関係機関との協議の場を活用した交通アクセスの改善や駐車場の有効利用などの検討、農業技術センター等県機関と連携した取組の推進など、花菜ガーデンの魅力を高め、集客に結びつく工夫が必要と考えられる。 県としても、オープンして間もない施設の入園者数を増加させる対策について、事業者だけに任せるのではなく、公共の施設として、何らかの対応を図っていく必要があると考える。 そこで、オープン後約半年の間で県が把握している課題と、リピーターも含め、入園者数の増に向けた今後の県の対応策について所見を伺いたい。

(2) 第2期水源環境保全計画について

水源環境の保全・再生の取組は4年目を迎えたが、重要なのは、目に見える形での取組成果の周知であり、水への関心を高め水源環境の大切さを理解してもらうことである。また、「水源環境保全・再生かながわ県民会議」の次期5か年計画に関する意見書では、市町村が行う取組について、いくつかの課題が指摘されている。 第2期計画の取組にあたっては、交付対象の市町村の意向を尊重することも重要だが、一方で、個人県民税の超過課税を財源に実施する以上、最小の経費で最大の効果が発揮できるようにすべきである。 そのためには、計画策定にあたって、計画内容の熟度が高まってから行う自治基本条例による手続に先立ち、市町村と整備箇所や事業実施方法について、あらかじめ十分な調整を行う必要がある。    そこで、これまでの特別対策事業の取組成果を県民にどのように周知してきたのか、また、今後、どのように県民理解の促進を強化していくのか、さらに、第2期計画の策定に向け、2期計画の市町村事業を効果的に実施するための市町村調整をどのように行うのか、併せて所見を伺いたい。

(3) 備品の管理について

備品の管理については、紙の備品出納簿に手書きで記載するなど、時代にそぐわず、帳簿の紛失や毀損の場合、管理に支障が生じる。 また、出納簿と突合するための管理シールなどの備品への貼付が制度化されておらず、出納簿に記載された備品がどこで保管されているか担当者でも把握しきれていない状況にあるとも聞いている。特に高額の重要物品については、適正管理の観点からも、県庁全体のデータが一元管理され、必要な情報が把握できるようにすべきである。    そこで、県では不適正経理再発防止のため、会計システムや会計制度全般を見直す検討組織を庁内に立ち上げたが、備品、特に重要物品の管理は、現物管理の適正化や事務の効率化を図るため、速やかに紙の帳簿による管理から、電子データによるシステム管理に移行するなど、事務処理の改善を図るべきと考えるが所見を伺いたい。また、会計システムについては、時間がかかっても、物品の購入から管理までをシステムで一元的に管理するよう見直すとともに、全庁のデータが簡単に検索できるなど、県民の財産でもある備品をしっかりと管理できるしくみが検討されるべきと考えるが併せて所見を伺いたい。

(4) 県有施設の管理について

県有施設の土地面積、建物延面積、用途などの基本情報は、財産管理課の財産管理システムで共通管理しているが、詳細な設計図書や修繕履歴などは別に管理され、所管課も異なっている。耐震対策や老朽化対策を進める際にも、詳細な設計図書や修繕履歴などが施設の基本情報と共に一元管理され、データベース化されていれば、迅速な対応が可能となり、アスベスト使用実態の調査といった課題が生じた場合にも役立つと思う。平成18年2月定例会で、建物の工事履歴、点検履歴、修繕経費などの基礎的データも掌握できる一元管理の仕組みを作るべきと提案し、知事から、データベース構築について、システム開発に係る費用対効果やデータの共通化の課題解消に向け、関係部局間の調整を図り、検討する旨の答弁があった。    そこで、県有施設の基本情報だけでなく、設計図書や修繕履歴等詳細な情報を早急にシステムにより一元管理し、データベース化すべきと思うが、改めて一元管理の情報システムによるデータベースの構築に向けた所見を伺いたい。

(5) 公契約について

本県では、入札を行う工事及び工事系の委託業務は、最低制限価格が設けられ、賃金低下を防いでいると思われるが、裾野に行くほど労働条件の悪化も想定され、下請け事業者等関係事業者も含めた対策を講じる必要がある。工事系を除く一般の委託業務では、清掃委託のみ最低制限価格が設けられ、人件費割合の多い警備委託等は対象でないため、低価格入札も十分考えられ、賃金低下を招く可能性がある。 野田市は一定水準以上の賃金支払の義務付けなどを盛り込んだ、全国初の公契約条例を本年2月から施行し、川崎市はこうした項目を規定するため、平成22年中に議会に契約条例の改正を提案する方針を明らかにしている。   そこで、都道府県では未だ条例制定はないが、労働者の雇用対策など県民の生活基盤の安定化を図る意味からも、公契約条例の制定には意義深いものがあると考えるが、本条例の制定についてどのように考えているのか。また、労働者の福祉の向上に資するすぐにでも実行できる対応として、県が発注の際に適正水準の賃金の支払いや法令遵守を受注者に対し、契約の条件としてより明確に示すことが、労働者の適正な労働条件の確保という観点から大変有効であると考えるが、この点についてどのように考えているのか、併せて所見を伺いたい。

平成21年9月本会議代表質問を行いました。

http://www.kanagawa-komei.com/honkaigi/09/0916-1.htm