Archive for 2013年 5月

民生常任委員会で「児童・高齢者総合施設、子ども発達センター」を視察

所 感

 初日 H25.5.16 東京都江東区 

    江東区児童・高齢者総合施設「グランチャ東雲」

  グランチャ東雲は、2011年4月にオープンした児童・高齢者の総合施設であり、指定管理者の(財)東京YMCAが管理・運営を行っている。3000㎡の敷地に地上7階建て、総工費約30億円、施設運営費約3億円の一大事業である。

 茨木市で実施している事業の中で、老人福祉センター、子育て支援センターの子育て講座、きらめき講座等の生涯学習、街かどデイハウス等の介護予防事業、等々それぞれの目的を持って別々に運営されている事業を1か所に集約したような施設になっている。

このような形態をとったことで世代間を超えた交流が可能になり、子どもやその保護者の高齢者に対する意識の変化など総合施設ならではの効果も生まれているとのこと。

登録者は現在25000人を超え、年間344日間開設されていることなどから、着実に認知されつつある。利用状況は1日平均500人前後で、世代別では60歳以上が50%を超え、就学前幼児が約15%、障害者が約10%程度となっている。

利用者の大半はやはり、施設周辺地域の方であるが、無料巡回バスも運行されていることから利便性も確保され高い利用率になっているようだ。

注目したのは、「生きがいづくり」のための講座の参加者が、講座終了後に、今度は講座の講師となって次の講師を育てていくという、学びの連続性と生涯学習という目的を達成する仕組みがあるという点である。茨木市が生涯学習都市を目指す中で、きらめき講座が盛況に行われている。一方で学びを地域社会に還元できる仕組みが整っていないとうい課題がある。「グランチャ東雲」ではたとえば絵本の読み聞かせ講座において、講座終了過程で館内で実施されている読み聞かせを実際に体験している。その体験がその後ボランティア活動のきっかけになっていることも多く、また講座開設希望者が増え、貸し館も満室状態とのこと。

事業の目的である、高齢者の生きがいづくりと健康増進、子育て支援、異世代交流による地域連帯、ボランティアの養成等について大きな効果を上げていると思う。

茨木市においても、今年度老人福祉センターに指定管理者制度を導入し、今後の運営が注目される。高齢者施策、子育て施策、生涯学習、ボランティア活動等活発に行われている一方で、施策の停滞も否めない。子どもから高齢者まで地域の中で孤立することなく支えあい、関わりあえる仕組みをどのように作っていくのかに苦心したい。少人数世帯はこれから益々増加傾向にある。そうした中で個別に対応するのではなく、交差させることで大きな効果を生むことを学んだ。一人ひとりみんなが社会の一員として、誰かと関わっている、誰かの役に立っていることを実感できる施策の在り方を提案していきたい。 

2日目 H25.5.17 東京都杉並区

    杉並区立「こども発達センター」 

 「こども発達センター」の最大の特徴は医師、社会福祉士、心理・言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、看護師、保育士、栄養士等の様々な専門職が相談・支援することで、一人ひとりの障害に対応したきめ細やかな支援が出来るという点である。施設もその特徴から、理学療法室、作業療法室、聴覚検査室、水治療法室、プレイルーム等、専門別に配置されている。

杉並区内で障害のある子どもは出生数4000人に対し身体障害・知的障害者約1.5%,60人、発達障害約8~9%、300人で、年々増加傾向にある。療育の窓口になるのは相談事業であるが、広報や関係機関を通じてセンターを紹介し、通常電話相談からスタート。保健センターを経由して紹介される場合が最も多く、これは乳幼児定期検診に起因している。その他、医療機関を通じての相談や、保育園、幼稚園巡回による相談と続いている。相談内容はことばの遅れが最も多く、情緒・行動、運動発達となっている。

発達障害については特に早期発見、早期対応が重要であると言われており、そのための乳幼児検診、相談事業は重要であると思う。対応が遅れたために子どもやその保護者が孤立したり、子どもの特徴を専門的に分析して対応する機会を逃してしまうことを出来るだけなくしていきたい。

センターでは、おもちゃと連動した聴覚検査や、歯科医師による摂食指導、小児神経科や整形外科医による、リハビリテーションや補装具作成指導なども実施されている。また、都内の美大生とコラボレーションした、自閉症の子どのが人と関わっていくことを学ぶタッチパネル式のゲームは様々なバリエーションがあり好評を博しているとのこと。

今後の課題として、利用登録者の増加に伴い、民間事業所と協力した支援体制を構築していかなければならないこと、医療的ケアが必要な、重度障害者への対応などが挙げられていたが、民間参入については、審査基準等考慮していく必要がある。

茨木市においても、支援の必要な子どもの数は年々増加しており障害者施策を考える上で大切なのは、一人の子どもが生まれてから亡くなるまで行政が関わり続けることだと思う。早期発見、早期治療で出来るだけ日常生活の不安を解消していくことがまず必要であり、就学後は学校施設や職員配置等、受け入れ態勢を整えてスムーズな発育を支援できる体制を作ることが重要だと思う。保護者が年老いたときのために、少しでも自立を目指して支援を継続すべきではないか。一人ひとりが社会の一員として認知され、共生出来る仕組み作りを目指していきたい。

母の日に・・。

嬉しいことがあったとき、一番最初に話をするのは、昔も今もやはり母です。母の喜ぶ顔が見たくていつも頑張ってきた感じがします。

教育の目標は、「親孝行する子を育てる」ことではないかと思います。今日、次男が大学寮のみんなと電話を通して「母の曲」を大合唱してくれました。感動です。

私は一人の娘として、母親として誇りを持てる生き方をしたいと思います。

《母よ あなたは なんと 不思議な 豊かな 力を 持っているのか

もしも この世に あなたが いなければ

帰るべき 大地を 失い 彼らは 永久に さすらう≫

今日午前は、「茨木学童保育連絡協議会総会」に参加しました。

母として、主婦として、女性として、子どもたちの未来のために一生懸命頑張っておられる皆さんの集まりです。

学童協議会の存続や、指導員制度の課題など沢山の宿題をいただきました。「子どもたちのために」何が必要か?課題を整理して、取り組んでいきたいと思います。

66回目の憲法記念日に・・・。

1947年5月3日に「日本国憲法」が制定されて66年。

憲法は言うまでもなく「最高法規」であり、すべての法律は憲法を遵守して策定されます。この憲法によって日本の平和は維持されてきたのです。

今、憲法論議が巻き起こっていますが、それは国会の中だけのこと、国民的議論には程遠い感があります。

96条の改憲の発議要件に関し、3分の2から2分の1にとの主張ですが、憲法の骨格をなしている「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」関しては相当慎重であるべきです。

68年という年月の中で、当時はあまり重視されなかった、環境権プライバシー権など、憲法に加えていくべき課題もあります。

私たちは単に改憲反対ではなく、まず何をどのように変えていくべきかを、まず議論すべきであって、改憲の要件だけを緩和させることに大きな危惧を抱いています。平和主義を貫く「戦争放棄」など重要な条項が変えられることがあってはならないからです

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茨木市 青木順子
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