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★ 調査地 新宿区役所
      新宿区新宿5-18-21 電話03-5273-3148
日時  平成28年11月15日(火)午後2時
調査事項 「新宿区における地域猫対策について」
  内容
1. 新宿区における地域猫対策の経過
第1期 個人・ボランティア団体における対策
●動物愛護家たちによる去勢不妊手術の実施
新宿区では平成3年に獣医師会と動物愛護団体の連名で猫の去勢不妊手術費用助成金制度の設置要望が出され、これを受けて「新宿区飼い猫の去勢不妊手術助成制度」が発足。この制度は「飼い猫」に対する助成制度だったが、」実態としては3分の2以上が野良猫の助成金として利用された。
第2期 個人・ボランティア団体と行政との協働の開始
●東京都「飼い主のいない猫との共生モデルプラン」の実施
平成11年3月、東京都動物保護管理審議会は東京都に対し3点の答申を提言。飼い主のいる猫にたいしては①室内飼育②不妊去勢手術の実施③身元の表示。飼い主のいない猫に対してはモデルプランが提言され、①去勢不妊手術済の表示②手術後の猫の飼育管理などがあげられ、更に住民組織の役割や行政・動物愛護団体の役割などにも言及。
新宿では都のモデルプラン第1号の地域指定を受け、平成13年11月、NPOねこだすけとの協働で「飼い主のいない猫との共生プランセミナー」を開催し以後、毎年セミナーを開催。
●新宿区と 人と猫との調和の取れたまちづくり事業の開始
平成16年、「飼い猫の去勢不妊手術費助成事業」を「人と猫との調和のとれたまちづくり事業」に変更。野良猫問題を地域住民・ボランティア団体・行政の3者による協働事業と位置付ける。その結果、地区協議会で地域猫対策の取り組みを決定し取り組む地域が出てきた。
●地域猫対策実施地域の交流で点を線に、線を面に広げる
平成13年から取り組んだ地域猫対策において地元での話し合いの場にはえさやりの人、被害を受けている人、町会役員、保健所、NPO団体を交えて情報交換と苦情現場の調査を行い、活動する人を確認し、掲示板・回覧などを通じて地域に告知する(自治会デビュー)取り組みを広げた。
その後、区内を横断的につなぐ必要から平成20年2月に新宿区長を名誉会長とする連絡協議会が結成。
第3期 連絡協議会を中心とした協働の開始
連絡協議会は地域猫対策を進める個人・町会・ボランティア団体と行政が一体となった組織として、名誉会長に新宿区長を置き、会長職にはNPO団体代表をあて、副会長には地域ボランティアから選出、事務局長は保健所衛生課長の当て職とし、事務局は衛生課管理係が担当。「ねこ苦情なんでも相談会」「人と猫との調和のとれたまちづくりセミナー(にゃんにゃんセミナー)を開催。幹事会には、これから対策に取り組む予定の人々もオブザーバーとして参加してもらい未実施地域への働きかけも進めている。
平成24年度からは区内在住者に限定していた猫の不妊去勢手術費助成金の申請者資格を在学在勤者及び連絡協議会メンバーに拡大して実施している。
2. 新宿における分類別地域猫対策について
●個人・ボランティア・団体による対策
①町会組織等と連携がなく、狭い範囲で手術と餌やり片付けを行う。保健所と連絡を取り、チラシ配布なども行う。同一町内に限定されることが多く周辺の理解が得やすい。この段階で近隣トラブルが解決され町会へ拡大しないケースもある。
②町会組織と連携がなく、広い範囲で手術と餌やりを行う。保健所と連絡を取り、チラシ配布を実施。町を超えておこなうため、周辺の理解が薄い。近隣との話し合いの呼びかけはない。永い間エサを与え続け、近隣トラブルになっているケースが多く、時間をかけて苦情者・対象者と話しを積み重ねることが必要。
●町会と個人・ボランティア団体による対策
①保健所と相談し、町会組織と協議を行い、近隣と話し合いを実施。掲示板・回覧板などで「地域猫対策」の啓発を行うが町会役員がボランティアに対策を委託するような方式のため、町会での自主的な解決力が薄い。
②保健所と相談し、町会組織と協議を行い、近隣との話し合いを実施。掲示板・回覧板などで「地域猫対策」の啓発を行い、町会として手術代金の一部負担や募金活動・フリーマーケットなどの場を提供するなど、かかわりを密接に持ち、町会内で担当者を決めて直接的な支援をする。ケースによっては町会組織の中に「地域猫対策」班を位置づけ、環境部会、婦人部会の活動として展開する。町会として自主的な解決力を持つ。
③保健所と相談し、町会組織と協議を行い、近隣との話し合いを実施。掲示板・回覧板などで「地域猫対策」の啓発を行い、町会として募金活動などの場を提供するなど、かかわりを密接に持ち、町会同士をつなぐ実行グループを決めて活動している。
●地区協議会と個人・ボランティア団体による対策
①地区協議会が重点課題として地域猫対策に取り組むことを決め、町会役員、地域ボランティア、区職員、保健所、と相談しながら進める。参加町会のイベントで「地域猫対策」の啓発ブースをもうけたり、フリーマーケット等を実施。収益金を地区の活動内容によって、分配する。分配金は手術代金や譲渡費用などに充てられる。啓発媒体としてチラシ、ポスター以外に地域コミュニティー誌の活用とのぼり旗、実行者用啓発ベストを作成。毎日の活動時に着用する。
●複数の町会にまたがる対策
①狭い範囲に複数の町会が入り組んでいる場合等、町会をまたいで地域ボランティア、町会役員と保健所が相談しながら進める。実行者は複数の町から参加し、猫の手術と譲渡・糞尿の清掃活動を行う。猫対策だけでなく、町の美化運動として、清掃日を決め、ポスターの掲示などで呼びかける。手術費用などはお店に置かれた募金箱やバザー、イベントなどの売り上げをあてる。町の美化活動との呼びかけのためか協力者・参加者が多い。
●学生ボランティア団体による対策
①早稲田大学学生によるボランティアサークルの取り組み。
②都立山吹高校の部活で猫部を結成。地域猫活動を実施。
●都・国管理地での対策
①都の管理施設における野良猫対策の取り組み。基本的には保健所が地域ボランティアと相談し、町会・管理者を交えた3者で話し合いをして対策を進める。
都立戸山公園・淀橋青果市場等
②国の管理地における野良猫対策の取り組み。基本的には保健所が地域ボランティアと相談し、町会・管理者を交えた3者で話し合いをして対策を進める。
具体的には新宿御苑の猫に対する手術を協力して実施。
★質疑
●ボランティアやボランティア団体への支援は?
①プロテクションケージの貸し出し 50台
②飼い主のいない猫の去勢・不妊手術費の一部助成
おすの去勢手術費 1匹 5000円(飼い主がいる場合は2000円)
メスの不妊手術費 1匹 9000円(飼い主がいる場合は4000円)
(指定の動物病院は「猫の去勢・不妊手術費助成協力獣医師」の表示がある病院)
③里親探しの会場の提供は?→区としては直接は実施していない。
去勢・不妊手術の助成費予算と過不足は? 890万円 一時は不足していた時期もあるが現在は予算内に収まっている。(費用の安い獣医師会の非会員病院での手術が増えてきているのは事実)
④学校での取り組みは?→学校から要望があると道徳の出張学習で地域猫対策について話をしている。家庭で子どもから親に取り組みについて話すことも。
区として(去勢・不妊手術助成を受けられる)新設動物病院に獣医師会への入会を勧めているのか?→していない。獣医師会が独自に行っている。
都内にどのくらいの猫がいるのか?→都内の犬の登録数は約2万頭。猫は犬の8割といわれている。恐らく飼い主のいる猫が1万匹、飼い主のいない猫が1万匹弱程度だろう。
災害時の動物の同行避難対策は?→全避難所の防災倉庫に大中小のケージを18個、リードや首輪なども保管している。猫の場合は普段からケージに入ることを嫌がらない、トイレは決められたところでする、普段のしつけが重要。
●所感
「去勢・不妊手術を獣医師会の非会員病院でも受けられるようにしてほしい」という声がボランティア活動を行っている方からいただく。ただ、獣医師会の医師の先生方は防災訓練等、災害時の対策や市内の学校の動物の健康管理など日ごろから市に対して、様々な協力をしていただいている。また、獣医師会の医師の中には「地域猫はどんな病気を持っているかわからないので、できれば地域猫の手術は受けたくない」という病院もあるかもしれないので、日野市の獣医師会に対して、一度、調査を実施し、獣医師会の了解が得られれば、非会員の病院でも猫の手術が受けられるようになればいいがと考えている。この問題は獣医師会の了解なしには進めるべきではないとも思う。

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