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羽村市 西川美佐保
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テロ準備罪法の強行採決に抗議する決議へ反対討論!

組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等(テロ等準備罪)に関する法律の改正の強行採決に抗議する決議が6人の議員より提出され、それに反対の討論を行いました。

<提出された決議>

 

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<反対討論は以下の通りです>

議員提出議案第6号

「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の改正の強行採決に抗議する決議」に反対の立場から討論を行います。

本決議に反対する理由を4点あげさせて頂きます。

1点目は、法務委員会の審議が未了で本会議での採決に踏み切ったことを「強行採決」と決めつけている点であります。

中間報告という形をとった理由は、野党が対決ありき、廃案ありきに終始したことによる対応であったからです。本決議文に記載されている法務委員会の内容がどのようなものであったのか、ここで少し詳しく振り返らせて頂きます。

参議院での法務委員会で法務委員長は、少数会派にもあえて質問のチャンスを作り、質疑する時間を十分に確保されていたにも関わらず、民進党、共産党の質疑が終わった段階で、民進党は維新の会を始め他の少数会派が質疑の予定だった時間を奪い、委員長の「解任決議案」を提出し、その行動により審議が6時間近くストップしてしまいました。

法務委員長は、なお審議を進める努力をしましたが、野党は、質疑する時間を残しながら審議を妨害し、その上で今度は「法務大臣の問責決議案を出す」という阻止行動に出ました。この問責決議案を出した理由は、「この法案をこの大臣の元で審議を進めることはもはや不可能である。」ここまで言って問責決議案を提出しています。

審議拒否ありきで、その後も「内閣不信任決議案」など次々と提出し、審議を止める行動を重ねる中で、これ以上審議することは不可能であると野党自身が審議を拒否する行動に出たので、これ以上審議を進めて採決に至ることはできないということで止むを得ず、必要な手続き等進める必要性から、翌日朝、本会議で中間報告を行っています。そして、本会議でも補充の質疑や討論を行い、きちんとした手続きを踏んで採決に至ったものであります。

特に印象的だったのが、民進党、共産党が自分自身は質問しながら他の野党の質問の時間を妨害し、止めてしまったことです。止められた維新の会の本会議での討論では、民進党に対し、「ルールを守れ!野党は審議を深めるべきだと言いながら、他党の審議を妨害し、言っていることとやっていることが違う!」と厳しく非難している場面を国会中継で拝見しました。

この中間報告は強行採決でも、禁じ手でもありません。国会のルールに則り、国会法56条の3で「特に必要があるとき」に認められています。過去に中間報告が実施されたのは衆院で4例、参院で19例あり、今回は審議拒否に対する止むを得ない対応でありました。

2点目に、組織犯罪処罰法を共謀罪と決めつけ、市民も処罰の対象となる懸念があるとしていることに関し、共謀罪とは大きく違っており、「組織的犯罪集団」「計画」「準備行為」の3つの構成要件を満たした場合のみ対象となり、一般市民は処罰の対象にならないことは29陳情第7号で説明した通りであります。

民進党や共産党は過去の集団的自衛権の限定的容認を認めた安全保障法制では「戦争法」等不安を煽ったことは記憶に新しいところですが、それと同様に、「テロ等準備罪」のことを「共謀罪」と決めつける言い方も反対のための反対、批判のための批判、レッテル貼であり、根拠もなく事実を曲げて国民の不安を煽るだけ煽る責任は非常に重く、無責任と言わざるを得ません。

3点目に、決議文の中に「プライバシーに関する権利の国連特別報告者ジョゼフ・ケナタッチ氏からは「法案は監視強化に繋がるが、新たなプライバシー保護策は導入されていない」と提出者が指摘されている点については、テロ等準備罪の捜査は、通信傍受法の対象犯罪ではないことから、メールやLINEが傍受されることはありません。また、本法律は手続法ではなく実態法の改正なので、現在の捜査の在り方に何ら影響を与えるものではありません。

仮に監視強化されると仮定しても、あくまでも組織的犯罪集団に対してのみであり、そこにプライバシー保護策は必要ないものと考えます。それゆえ、決議文の中の『憲法に掲げられた「国民の権利を」を保障するのは身近な住民に接する地方自治体の役割であり、羽村市議会として看感できない』とありますが、組織的犯罪集団と住民を強引に結びつけ、同列に述べられた暴挙であると考えます。

国連人権理事の特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏の報告に関しては、氏の書簡は「結合関係の基礎としての共同目的」の内容の一番重要な部分に英訳が入っていない、間違った英訳を読んで所感を送っていることが、参議院の法務委員会の議論で明らかになっております。

そしてその後、イタリアで開かれた G7において岸田外相は、安倍首相と懇談したグテーレス国連事務総長の発言に触れ、「特別報告者は国連とは別の個人の資格で活動しており、その主張は必ずしも 国連の総意を反映するものではない」と報告されています。

また、国際組織犯罪防止条約(TOC条約)の事務局である国連薬物・犯罪事務所(UNODC ユーエヌオーディーシ)のフェドートフ事務局長は、テロ等準備罪法案がTOC条約締結に必要な国内法整備であることを踏まえ、「条約の締結に向けた日本政府の前進を歓迎する」との声明を発表しているところであり、本決議は、あまりにも軽々しい意見であることは否めません。

4点目に、決議文にある「市民や企業の自由な発想や活動を萎縮させ、監視社会を招く恐れのある組織犯罪処罰法」とありますが、国際標準として187のほとんどの国と地域がTOC条約を締結されていますが、その国内法整備が改正組織犯罪処罰法(テロ等準備罪)であり、それらの国々が自由な発想や活動を萎縮させ、監視社会となっているとしたら大問題となっていることでしょう。

2009年の民主党政権下では「共謀罪 」を導入せずに国連組織犯罪条約を批准」と公約に掲げましたが、結果、民主党 政権 3年半の間、TOC条約の締結には至っておりません。さらにはなぜ締結に 至らなかったのか、その説明責任も果たさず反対するだけの無責任極まる一連の行動には、理解できないものであります。

今、世界各地でテロが頻発しております。5月にはイギリスでワゴン車が歩行者に突っ込み1人が死亡8人が病院に運ばれました。イスラム教徒を意図的に狙ったテロとの見方が出ています。また、同じくイギリスでコンサート会場で自爆テロが発生し、22人が死亡する事件が起こったばかりです。

2019年にラグビーのワールドカップ、2020年には東京五輪・パラリンピックという一大イベントを控える日本でもテロ対策は喫緊の課題です。テロから国民の生命を守ることは政治の責務であり、この問題から逃げる行為は政党として無責任のそしりを免れないものと考えます。本来、国民に分かりやすい議論が必要でしたが、反対のための反対、廃案ありきに終始し、議論がかみ合わなかったことは非常に残念でありました。

これに対し公明党はこの法案に真正面から向き合ってきました。

公明党の主張により、犯罪主体が「組織的犯罪集団」に限定させた上、対象犯罪が676から277にまで減らさせました。併せてテロ等準備罪の構成要件を厳格にして、準備行為という客観的な事実がある場合に限っております。さらに、運用についても、7月11日の施行を控え、政府に対し取り調べを含む捜査の適正確保への配慮など「国民に懸念を持たれないよう適正な手続きを捜査機関に求めてもらいたい」と訴えております。

この姿勢は、いたずらに国民の不安を煽り、対案も出さず政策議論を避けた野党の対応とは対照的であったと言えます。

以上の理由により、本議案に反対の討論と致します。

 

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