安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

「MCI・フレイル高齢者の早期発見」について 4756

未分類 / 2019年11月15日

FullSizeR2昨日は健康福祉・医療委員会(常任委員会)の超党派の行政視察で、鹿児島県鹿児島市長田町にある公益社団法人「南風病院」(338床)へ。公益社団とはいえ完全な民間病院。徹底して予防に取り組む同院。全国でも先進的に取り組まれている、MCI・フレイル高齢者に対する社会的処方推進事業について伺いました。

フレイルとは、加齢で筋力・認知機能・社会性が低下し、健康と要介護状態の間にあること。

先日、公明新聞コラム「北斗七星」がフレイルについて取り上げていました。

「毎朝体重計に乗る「計るだけダイエット」を続けて15年。13キロやせた。今月の健診でBMI=体重(キロ)÷身長(メートル)÷身長(メートル)=が18・5未満の「やせ」に。体重を増やすよう言われた。

食欲に勝った自分をほめたが、ある本を見て考えを改めた。『東大が調べてわかった衰えない人の生活習慣』(飯島勝矢著、KADOKAWA)。「『小太り』よりも『やせ』が危ない」「BMI20を切った途端に死亡リスクが上がり…」とある。高齢者についての話。

FullSizeR本のテーマは「フレイル」。加齢で筋力・認知機能・社会性が低下し、健康と要介護状態の間にあることを指す。英語のフレイルティ(虚弱)が語源だ。予防・改善には栄養・運動・社会参加が必要。

運動しなくても、人とつながる趣味とボランティア・地域活動を両方する人は、運動だけの人よりフレイルになりにくい。毎日ちょこちょこ動くからだ。一人で食べる「孤食」を減らすことも大切。会話しながらの「共食」は、バランスの取れた食事と同じくらいフレイルを防ぐ。両手の親指と人差し指で輪をつくり、ふくらはぎを囲んでみよう。隙間がある人は筋肉が少なく、フレイルのリスクが高い。この本から多くを学んだ。「やせるだけダイエット」はだめ。ちょこちょこします。」

南風病院は鹿児島県地域医療支援病院、がん診療指定病院。認知症の人数は全国で約462万人、軽度認知障害(以下「MCI」)の人数は約400万人で、65歳以上高齢者の約4人に1人が認知症またはその予備軍と推計されており、社会をあげた取組みのモデルが求められている。(MCIから健常者へのリパート率は16~41%)(MCIから認知症へのコンバート率は5~15%)鹿児島市には22,000人以上の認知症患者がおり、今後も増加が見込まれるため、 MCI段階での早期発見、早期介入、地域共生が課題となっている。

南風病院では、2007年から物忘れ外来をスタート。2018年10月までに3062件。薬もなく効果的なリハビリもないのが認知症。早期にフレイルを発見し、認知症になるのでなく、健常者に戻す取り組みを続けている。現在、経済産業省「令和元年度健康寿命延伸産業創出推進事業(地域の実情に応じたビジネスモデル確立支援事業 予算3千万円)に採択され、MCI・フレイル高齢者に対して、ドクターから「社会的処方」を示すという新たな概念の取組みを通じて、社会参加を促し、認知症の予防及び共生を可能にするモデルづくりにチャレンジしている。国の事業として取り組んでいるが、鹿児島市も強力にサポートしており、市の支援がなければここまでできていないとのこと。

FullSizeR3具体的には、当初、寝たきりにならないため、地域の高齢者を中心とした「体験農業ツアー」から着手。社会参加のきっかけ希望者を募集する「なんぷうジョブ・フィット」を拡大。ただの健康教室ではなく、就労と社会参加、働きながらの健康づくりを目指す。就労先の開発では、例えば、介護予防サービスにて生涯現役トレーナー(現状41名を認定)として従事。また、学習支援サービス(塾)にて子どもたちの先生、シニア講師(12名)従事。退職後男性の社会参加を促進する生涯現役コンシェルジュ(29名)を養成する活動などもある。(それぞれ有償ボランティア)

こうした気軽に健康相談ができるカフェ型保健活動を通じて、MCI・フレイルの疑いがある高齢者を早期発見・診断につなげる。診断を受けた高齢者に対し、南風病院が社会的処方箋を発行し、民間事業者と連携することで、地域共生・社会参加支援サービスを提供。早期に「見つける」基盤、社会的処方箋で「つなげる」基盤、地域共生・社会参加支援サービスで「支える」基盤を構築。拡大を続ける健康寿命と平均寿命の平均を縮める取り組み。来年3月の期間終了に向けて取り組みが進められていました。

孤立は都市部を中心に今後10年の課題になる。「社会的処方」が孤立を解決し、健康度向上と医療費削減に寄与する可能性がある。「制度にするか文化にするか」との課題を提起されていました。

改善する薬もなければ、リハビリもない認知症の状況を、「社会的処方」で改善に向かわせる取り組み。MCI・フレイルから健常者へ戻す取り組み。ご本人・ご家族のためにも、社会コストの点からも、大きく拡大していかねばならない取り組みと感じます。