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公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

がん対策「AYA世代にも焦点を」について 4297

未分類 / 2018年8月13日

IMG_2942 2昨日は先輩の力を借りて立看板の設置へ。いつも感謝です。先日、別の先輩からご連絡をいただきました。「東京都では平成34年度からすべての公立小中学校で、医師を講師にがん教育が始まる。神奈川は、横浜はどうなのか」というもの。東京のそうした動きは知りませんでした。二人に一人ががんになる時代。がんは高齢化によって発症リスクが上がるものではありますが、若者も例外ではありませんし、確かに子ども達へのがん教育は重要です。

「AYA(あや)世代」とは、英語の「思春期と若年成人(Adolescentand Young Adult)の頭文字からつくられたことば。10代後半から30代の人たちをさします。今、AYA世代のがん患者は2万人以上いると推計され、この世代の患者をどう支援するかが課題になっています。

先日、日経新聞「がん社会を診る」のコーナーに、東京大学病院の中川恵一准教授が「『AYA世代』にも焦点を」と題して寄稿されていました。

「読者の皆さんが仮にがんと診断されると、そのデータは都道府県に設置された「がん登録室」に集められ、最終的には国が一元的に管理します。情報登録は患者の同意なしに行われ「拒否権」もありません。この「全国がん登録」は「がん登録推進法」で義務として定められています。

 がん登録制度を活用することで様々な情報が見えてきます。国立がん研究センターは5月、登録したデータなどを使い、14歳以下の小児と15~39歳を指す「AYA世代」のがんの罹患(りかん)状況を公表しました。

IMG_2938 2017年の予測では年間の罹患数は日本人全体で100万人を超え、男性は胃がん(約9万人)、女性は乳がん(約8万9千人)がトップでした。しかし小児とAYA世代では事情は全く異なります。

 14歳以下の小児で一番多いがんは全体の38%を占める白血病で、脳腫瘍が16%で続きます。15~19歳は白血病が24%でトップ、第2位は17%の胚細胞腫瘍・性腺腫瘍です。胚細胞腫瘍とは胎児期に各臓器に分化する能力を持つ原始胚細胞が悪性化したものです。小児期に発生するものの半数は脳など生殖器以外の部位から発生します。青年期に発生する場合は、精巣に発生するものが9割以上を占めています。

 20歳代は胚細胞腫瘍・性腺腫瘍が16%とトップです。女性に多い甲状腺がんが12%で続き、子宮頸(けい)がんが9%で5位に入っています。30歳代は乳がんが22%でトップ、子宮頸がんが13%で2位です。乳がんは女性ホルモンの影響、子宮頸がんは性交渉に伴うウイルス感染が上位を占める理由と思われます。

 1年間にがんと診断される患者数は0~14歳の小児で約2100例、15~19歳で約900例、20歳代で約4200例、30歳代で約1万6300例と推計されました。年代別で5~14歳が最もがん罹患率が低いことも分かりました。

 「小児がん拠点病院」の整備なども進み、小児の白血病も7割以上が治っています。一方、小児がんの10倍以上の患者がいるAYA世代では女性患者が多く、結婚や出産というライフイベントも視野に入れる必要があります。治療の質が問われる時代、AYA世代の患者にもっと目が向けられることを願っています。」

冒頭にご紹介した東京都の動きには、中川先生もご尽力されているとのことでした。子ども達のためにも、私は私の現場で頑張ってまいります。