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公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

「新卒一括採用変える時期」について 4219

未分類 / 2018年5月27日

IMG_2118昨日は朝からの中区での党関係の会議を終えた後、山下公園前の港で行われていた第25回ドラゴンボートレースへ。西村くにこ県議(川崎区)、中島光徳市議(戸塚区)とともに、NPO法人横浜国際ドラゴンボート協会の工藤英司理事長にご挨拶。3日に分けて開催される同レース。昨日は横浜市長杯。いつもながらに盛り上がっていました。 http://www.yokohama-dragon.com/What%27sDragon.html

ところで、今どきの就職活動は「青田買い」「短期決戦」等、景気のいい話が多いですが、採る方も、採られる方も、悩みが多いという話をよく耳にします。売り手市場で企業による学生の争奪戦が過熱し、就活は短期決戦になっている一方で、そのために「超早期離職」が生まれている可能性があるとの指摘もあります。

先日、ビジネスニュースサイト「ビジネスインサイダー」が、ディスコ社によるキャリタスリサーチの結果をまとめていました。

「選考解禁は6月だが、約3割の企業が3月には選考を開始している。4月も合わせると、7割の企業が選考を始めている。実際に6月に選考を始める企業は1割程度だ。学生にとっては3月から説明会や選考の予定が大量に降ってきて、処理しきれないまま、内定が決まる。

入社1年目で辞める人の割合は、厚生労働省によると、2016年卒業の新入社員は11.3パーセント、2015年卒は11.9パーセント、2014年卒は12.3パーセントとここ数年1割台で推移している。

「周囲がとりあえず流れに乗って就活をして、たくさんのプレッシャーを受ける中、自分を見失っていく人が周りに結構いる」(2017年3月に大学を卒業した男性、現在はベンチャー企業で働く)。

IMG_2115売り手市場がゆえに短期決戦に拍車がかかり、学生たちは時間に追われるがままに内定を獲得、入社後に違和感を覚える新社会人が生み出されているのかもしれない。」

こうした課題を含め、先日、日経新聞「私見卓見」のコーナーに、昭和女子大学の坂東真理子理事長兼総長が「新卒一括採用変える時期」と題して寄稿されていました。

「6月から、大企業を中心に大学生の就職面接が始まる。就職活動の開始時期をめぐるルールは学業との両立などの議論が出るたびにこれまで何度も変わったが、新卒一括採用の偏重は解消される気配はない。こうした日本独特の採用慣行はそろそろやめるべきではないか。今のままでは、日本企業の体力も国際競争力も衰えると思う。

 大学通信の調べでは、昭和女子大学の実就職率(2017年3月卒。大学院進学者を除く)は95.5%で、卒業生1千人以上の全国の女子大で7年連続トップの座を保っている。だが就職率の高さの陰には、留学したかったものの、就活に乗り遅れるからと断念した学生がいる。

 大学3年生という時期は本来、教養を身につける黄金期で留学適齢期でもある。ところが実際には、3年生の夏休みは、インターンシップに参加できるかどうかが決まる勝負どきで就活の第一ラウンドとなっている。

 企業の経営者たちが「グローバルな環境で活躍できる人材がほしい」と言うのをよく耳にするが、学生たちから学業や留学の機会を奪っているのは企業のほうではないだろうか。矛盾していないかと言いたい。

 企業の採用担当者が個々の学生たちの能力を見極めるのは難しい。協調性や大学名などを重視し、潜在能力が高そうで均質な新卒者を奪い合うのは効率的だ。しかし、「効率採用」によって新卒者を獲得しても、就職して3年で3割が辞めるとの統計もある。

 日本企業はどうすればいいのか。キーワードは採用の多様性と柔軟性だと思う。新卒一括採用をいきなり廃止するのは難しいので、まずは年齢の制限を撤廃してはどうか。新卒採用の大枠は残し、経験者らを採用する別枠を拡大する。外国の大学・大学院で学んだ人材を、通年採用する枠を広げるのもいいだろう。

 採用の多様化に合わせ、社内の人材育成や賃金の仕組みも改めなければならない。新たに訓練しなければ業務をこなせない人の給料は、即戦力となる人より一定の金額を差し引くといった試みも検討してはどうか。

 経団連は会長・副会長会議で、21年春入社の学生を対象とした就職活動ルールの見直しに着手したようだ。本質的な議論を先送りする余裕は、日本企業にはない。過去の延長のような改革にとどまるとすれば、激動する世界のスピードに追いつかないと思う。」

世界中が変化する中で、働き方も変化させようとする中、採用は「日本独特」というのは難しいのかも知れません。会社の未来を考えて必要な人材を採用するのか、採用側のミスにつながらないように採用するのか。一概には言えないものもありますが、目先はわからなくとも、先々の結果は大きく異なるように感じます。