安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

視察 岩手県葛巻町について 4028

未分類 / 2017年11月16日

IMG_0144昨日は団視察のため岩手県葛巻町へ。人口7千人に満たない過疎の町が、役場のリードによるビジネスで成功を収め、町外から年間50万人の交流人口(観光入込)を創出。その後、町内はハード・ソフトともにとても豊かな町になっています。

横浜市とつながりの深い町・葛巻町。毎日100トンの牛乳を生産。内90%は横浜に本社のあるタカナシ乳業へ。人気の「タカナシ低温殺菌牛乳」。また、タカナシ乳業が横浜そごうの地下に葛巻町の牛乳で作ったソフトクリームショップを常設で展開。只、今回の視察で注目したのは「公務員が再生させた町・葛巻町」。神奈川県や県内自治体からの視察は風力発電に関するものはあったそうですが、第三セクター関連では初めてとのことでした。

観光資源もなく、鉄道、高速道路も通っていない山奥の町。聞けば聞くほど「すごいな」と感じたのは、役場の方のモチベーション。民間の主導でなく、公務員の方が町を変えたといっても過言ではありません。

「北緯40度 ミルクとワインとクリーンエネルギーの町」をキャッチとして、町の事業の中核となる一次産業(酪農:くずまき高原牧場)、二次産業(ワイン:くずまきワイン)、三次産業(観光:ふれあい宿舎グリーンステージ)を順々に立ち上げ、第三セクターが運営。いずれも採算がとれています。

IMG_0126仕掛け人は、町役場の中村哲雄さん、鈴木重男さんという職員の方。皆で大変なご苦労を重ねられ、その後、中村さんは平成11年から2期8年間葛巻町長を務められ、平成19年から現在まで鈴木さんが葛巻町長に。昨日は鈴木町長から様々お話を伺うことができました。人格、識見共にとても素晴らしい方です。

なにも「ない」と嘆くよりも、目の前の課題と向き合い「ある」資源を活かそうと動き、存分に生かし切った戦略で成功を収められたのだと感じました。また、原因を他人や環境に求めるのでなく、自分に何ができるかを考え、皆で動いた結果だったのだと思います。自分の人生に置き換えて考える機会にもなりました。

横浜にも活躍する職員の方は多々いますが、世間一般で言われるところの「与えられた仕事だけこなしてればいい」「余計なことはしない」などという、いわゆる「腐った公務員根性」などこの町にはありません。

自治体の規模や置かれた環境は異なりますが、学ぶべき点が多々ありました。横浜には溢れるほどの魅力ある資源があります。それを生かすかどうかは「人」次第ということかと思います。 

同町のことは「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ)で取り上げられました。宜しければどうぞ。http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/161027_2.html

下記はその他の書き留めたメモです。

IMG_0133「東北一の酪農郷・人より牛が多い町」が第三セクターによる地域活性化、地元雇用の拡大・所得の増加による人口減少への歯止め等々。町内に光ケーブルを張り巡らし、テレビやネット環境を整えるなどしている。只、課題をあげればきりがないとしたうえで、都会に出ていった若者を戻すこと、行政と住民、観光と産業を結び付ける力がまだまだ足りないとのこと。また、何かしようとすると同じ人がやってくれるが、スクラップ&ビルドでないとやりきれない。しかし、行政はスクラップが苦手。そうした中で、数々の事業は拡大を続けています。

資源のない地方自治体は多くが、打つ手がないとか、手を打ててない状況を目にすることは多いが、葛巻町は何がここまでさせたのか?行政主導でここまでの例を見たことがない。

役場だけでなく住民の危機感が強い。小さい町なので各時代の町長のリーダーシップが重要。小さい町では民間を使うこともできないので、行政が仕掛けて引っ張ることでないと観光などはできない。まず、町民が動くためには、まず役場職員が動かなければ動かない。議会とは良好な関係で、役場の動きを支える意味IMG_0138でも、各地域で住民の動きを後押しくれている。