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バックナンバー 2014年 7月

昨日は温暖化対策・環境創造・資源循環委員会の行政視察最終日。午前中「稚内市バイオエネルギーセンター」へ。

同センターは、生ごみのメタン発酵施設で、現在最終処分場で埋め立てしている家庭からの生ごみをメタン発酵することにより減容化し、最終処分場の寿命を伸ばすとともに、メタン発酵から得られるバイオガスによりエネルギー回収を行うことで温暖化ガスを抑制するシステムを備えた施設。(バイオガスは電力、温水、圧縮天然ガス、蒸気になります)発電された電力は売電するなどとともに、同エネルギーは地域にも様々な形で活用され、住民の皆さんは分別の効果を体感されています。。日本初のPFI方式による生ごみを主体とするメタン発酵施設として注目されています。因みに、同市のメガソーラーシステムは、全世帯の80%程度の日常生活を賄える状況にあるとのこと。同市の市長は、国の新省エネルギー関連の委員にも就任しています。

バイオマスは、再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの、と定義されています。その種類としては、生ごみ等の食品残渣物、汚泥、家畜糞尿、紙などの有機物があり、電気や燃料に転換されたバイオマスエネルギーは、二酸化炭素の発生量が少なく、環境にやさしい特徴があるとされています。

横浜市でもごみの減量・リサイクルを推進しており、埋立処分量の削減に努めていますが、それでもなお埋立処分しなければならない焼却灰などが残るため、市内には海面に整備された南本牧廃棄物最終処分場があり、焼却工場から搬入された焼却灰などの埋立処分をしています。徹底したごみの減量・リサイクルを進め、現在の最終処分場を有効活用していくことで、平成28年度頃まで廃棄物の埋立処分が可能の見込みとなっています。只、それ以降は処分場が満杯となることから、平成29年度以降も市民生活が維持していけるよう、南本牧ふ頭第5ブロック内に新しい処分場を整備することになっています。横浜市の最終処分場は何とか延命措置を図りながら利用されているところですが、新たな手を打たなければゴミの行き場がなくなるという切実な現状にあります。

そうした中、稚内市の取組みに注目。同施設は、従来最終処分で埋め立て処分していた家庭からの生ごみメタン発酵することにより1/10に減容化し、最終処分場の寿命を伸ばすことに成功。只、生ごみ、一般ごみの処分は有料。市民は1Lあたり2円のビニル袋を購入。ゴミ出しの有料化は全国的にも増えていますが、横浜もどこまで耐えることができるか。継続的に改善は申すまでもありませんが、同市との環境などの違いを比べて諦める前に、学ぶべき点があると思います。

視察終了後、稚内空港に向かい羽田空港へ。午後から横浜駅東口前の会場で開催された公明党神奈川県本部主催の夏季議員研修会へ。山口那津男代表も参加され、代表の講演最後のころに滑り込み。何とか間に合いました。後日、ご紹介します。

昨日は温暖化対策・環境創造・資源循環委員会(常任委員会)の行政視察で札幌市役所へ。しかし、札幌の暑さは関東の蒸し暑さとは異なるものの、そうはいいましてもやはり暑いです。

札幌市では、ゴミの分別、資源化の促進の一環として、学校給食を作る過程で発生する調理くずや残食などの生ごみを堆肥化し、その堆肥を利用して作物を栽培し、その作物を学校給食の食材に用いて子ども達が食べるという食の循環「さっぽろ学校給食フードリサイクル」が札幌市立の学校の約95%で実施されています。単に学校給食の調理くずや残食のリサイクルだけでなく、食育の観点から食の環境を考え、ものを大切にする子どもを育てることを目指しているとのこと。

こうした活動の始まりは、平成12年に制定された食品リサイクル法になりますが、食品廃棄物の発生抑制をはじめ、食品関連事業者に対して具体的な基準を設け、食品廃棄物の再生利用等を義務づけ、さらに、飼料・肥料等として有効利用するとともに、食品廃棄物の発生抑制などを図ることを目的としています。

全国的にも様々な取り組みが行われていますが、札幌市は北海道大学の教授のアドバイスから着手。現在はかなり前に進んだ取り組みとして評価されています。

横浜市における学校給食の食品残渣の扱いについては、長く資源循環局が所管してきましたが、食育の観点からも現在は教育委員会で管理されています。

しかし、これほどの取組みには至ってはいません。お話を伺っていて、子ども達が堆肥を使って作物を栽培するなど「実感」できる仕組みを作ったことで、好影響を与えていることがわかります。

札幌市では、この事業の開始前後を比較し、給食の食べ残しが大幅にへっているとのこと。同時に「感謝して食べる」ということがかなり浸透しているようです。また、子ども達が自然な形で環境に配慮する思考や行動が顕著に表れているそうです。机上の勉強だけではなく、体験を通して学ぶことの大切さを感じます。

同市においても、堆肥が発酵して街中に悪臭が漂うことがあるなど、課題がないわけではありません。しかし、リサイクルはたくさんの人の協力によって成り立ち、たくさんの人たちの協力によって食べ物が食べることができるとの教育を思い、大人が乗り越えなくてはならないとの使命感から実現されていると感じました。

私からは2点質問。生ごみ回収とリサイクルにおいて様々な課題を乗り越えながら実現されてきたわけだが、乗り越えた大きな課題とまだ乗り越えなくてはならない課題は何か。

大きな課題は、販路の確保。6割は飼料で売られ、4割は肥料。肥料は中々売れない。原料を超える製品はできないので、生ごみをいかに良く加工するかに苦慮している。只、6割の飼料は安定販売できているので(2.5万トン)やっていけている。また、今後、新たな処理施設を作るので、それに合わせた生ごみ収集をしていく必要がある。これまでは手の付けやすいところから始めてきた(はじめは中央路市売り市場だった)が、現在は大手のラーメン屋や食堂まで着手しはじめている。

教育現場だけでなく、札幌市としての今後の拡大展開について質問。

課題や苦労はあるが、公共施設だけでなく、モデル的にすすきの地区で参加してくれるビルに再生可能エネルギーの利用支援を集い、拡大を図っている。どのように見せていくかが課題だと思っている。

お金がうまく流れないとリサイクルはうまくいかない。賛否あるが収集運搬会社を1社にしている。(第3セクターに一元化) それにより集めやすく、燃やすより安い値段で堆肥のリサイクルを実現している。一般的には収集から処理まで堆肥化には2.3倍のコストがかかっているが、焼却より埋め立てより安い値段でできるようになっているとのこと。

その後、利尻町へ移動。日本有数の再生エネルギー事業について。島の近くに震源地となる場所があり、3分間で20メートル級の津波着岸が想定されている利尻島。

住民避難、その後の避難所生活が可能となるような体制づくりを想定してスマートコミュニティ整備を続けています。現時点でも、日常生活レベルの電力量ではなく、災害時を想定した島内電力消費量に対し、77%がきょう供給できる体制になっていました。同島の取組みはあまり知られてはいませんが、技術先行型のモデル事業とは異なり、自治体として、そこに住む住民のすべてを守るとの観点から、最終的には日常生活における電力消費においても、島内で完結できる電力供給体制を構築するため計画を策定したいとされていました。

明快な目標を示し、具体的に行動し、住民からの支持を得る。自治体規模の大小は関係ないと思います。当然と言えば当然のことですが、エネルギー供給に関してそのように行動できる行政は数少ないのではないかと思います。まさに最先端の取組みであり、自治体としてのあるべき姿を見たように感じました。

昨日から温暖化対策・環境創造・資源循環委員会の行政視察で北海道へ。自民党、民主党、結ぶ会、共産党、みんなの党、公明党で構成される超党派の委員とともに様々な議論をしつつ学びの機会としています。

昨日は、北海道庁に伺い、豊富な農水産資源を背景とした食産業の動向を伺った後、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区について伺いました。

1位と思いきや、食品工業の出荷額は2兆円(全国3位)、素材を大事にとの観点から付加価値は全国平均を下回る状況。そこでより強力な産業振興策の必要性から特区申請をしたとのこと。

国際戦略総合特区とは、我が国の経済をけん引することが期待される産業の国際競争力強化のため、国際レベルでの競争優位性を保つことができるであろう地域を選定し、国が支援し財政措置などを行うことを指します。北海道では規制32件、税制32件、財政19件、合計59件の特例措置を提案したところ、規制20件、税制4件、財政4件、合計28件が認められ協議が終了しています。

これは大きな成果だと思います。横浜市も国からいくつかの国際戦略総合特区の指定を受けていますが、具体策の推進はこれからになります。

北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区は、従来より大幅に力を入れた農水産物の生産体制強化とともに、食に関する研究開発、付加価値向上、販路拡大などを推進し、東アジアにおける食産業の拠点となることを目指し指定されています。

私からは北海道食品機能性表示制度の効果について質問。従来、国の岩盤規制とされてきた食品機能性表示について、現在見直しがおこなわれていますが、特区を利用して独自の表示制度を先行して展開してきた北海道。国が変化する動きのある中で、今後どのように展開していくのか。より先行した動きをとっていくのかなど、今後の特区としての取組みについて質問。これから出てくる消費者庁の報告書を見ないとわからないが、緩和されたとしても国の規制対応(特保表示取得など)はコストがかかることもあるので、まだまだ生きる道があると思っているとのこと。その他、種々検討されているようです。

具体的な表示ですが、計18品目が認定されていますが、その北海道産商品には「北海道認定」との表示とともに「この商品に含まれる<成分名>については『健康でいられる体づくりに関する科学的な研究』が行われたことを北海道が認定したものです。(この表示は、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区における国との協議に基づき、北海道内で製造された製品に認められたものです)」との独自の表示がされています。地方自治体としての信用付与が行われています。

具体的な結果が実感できるようになった後に何が行われていたのかがわかることも多いです。地域が主体性をもつ経済競争力強化策は、見えにくいところではありますが、着実に前に進んでいます。

その後、「北海道グリーンニューディール基金」を積立て、地域特性をいかした再生可能エネルギーによる防災拠点等への自立・分散型エネルギーシステムの取組みについて伺いました。太陽光発電、風力、水力、バイオマス、地熱発電など多様な取り組みをされていますが、北海道電力管内における電力需要は現在月間464万kw。目標の平成32年段階における新エネルギー導入による発電量は月間23.5万kw。新エネルギー導入のための環境は全国1位とのことですが、どこまで新エネルギーの導入を進めていくのかを質問。

今後に活かしていきたいと思います。

昨朝、地元子供会主催のドッジボール大会へ。まさに灼熱の太陽。主催者や学校長などの挨拶でも「とにかく水分補給を」と熱中症予防を呼びかけました。連日、熱帯夜が続き、十分な健康管理が必要な時期でもあります。

暑いと冷たいものが欲しくなりますが、どうせ飲むなら緑茶かコーヒーがいいようです。

昨日の日経新聞「がん社会を診る」のコーナーに、東京大学病院の中川恵一准教授が「緑茶・コーヒーで予防」と題して寄稿されていました。同氏の話はいつもわかりやすく説得力があります。

「前回書きましたが「抗がんサプリメント」はがん予防どころか、がんを増やす場合もあり、お勧めできません。しかし、緑茶を1日に5杯以上飲む女性では、ほとんど飲まない女性に比べ、胃がんのリスクが約3割低いことが示されています。男性でも緑茶を飲む頻度が高いほど、進行した前立腺がんのリスクは低下することが分かっています。

コーヒーはお茶以上にがんの予防に有効で、肝臓、大腸、膵臓(すいぞう)、子宮体がんといった、緑茶が効果を示さないがんを予防する可能性があります。たとえば、男性の場合、コーヒーを1日3杯以上飲む人は、膵臓がんにかかるリスクが4割も下がるというデータがあります。

 肝臓がんの場合、コーヒーをほぼ毎日飲む人は、男女ともリスクが約半分に減少しています。特に、1日の摂取量が増えるほどがんの発生が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝臓がんの発生率は4分の1にまで低下していました。

 肝臓がんの9割以上は、B型かC型のウイルス性肝炎が原因で発症します。コーヒーには炎症をやわらげる作用があり、肝炎の進行を抑えることで、肝臓がんを予防するのではないかと考えられます。コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの「抗酸化物質」が、肝臓の細胞のがん化を防いでくれるとの報告もあります。

 コーヒーは膵臓、大腸、子宮体がんなど、糖尿病や肥満、運動不足がリスク要因となるがんを予防することが分かっています。コーヒーを飲むと、運動したのと同様に糖の消費が進みます。このため、体内で血糖値を下げるホルモンの「インスリン」を分泌する必要がなくなります。一方、インスリンは糖尿病や運動不足が原因となるがんを増殖させる傾向がありますので、コーヒーはがんと糖尿病の双方の予防に役立つことになります。

 厚生労働省の研究班のまとめでも、コーヒーは、肝臓がんを「ほぼ確実に」予防し、大腸がんを予防する「可能性あり」と位置づけられています。コーヒーの有効性は次第に定説になりつつあります。ちなみに、がん予防の目的ではありませんが、私はコーヒーが大好きで、1日に5杯はブラックで飲んでいます。

 ただ、胃酸の分泌を促す作用などもありますので、飲みすぎには注意しましょう。」

私も毎日5杯程度は熱いコーヒーを飲みます。時々、習慣を変えた方がいいような話もありますが、こういうお話はうれしい限りです。

昨日は午前中に複数の市民相談に応対した後、午後は市政報告会。その後、区内各地のお祭りへ。今年はこの週末に集中しています。

昨日は10か所以上伺ったのですが、暑い中ではあるものの、小さなお子さんからご高齢の方まで楽しまれていました。裏方となって、地域のために町内会、子ども会などの皆さんが支えられていたのは申すまでもありません。地域の絆を大事にしたいとの願いが行動に。

ところで、先日、読売新聞に「全国の大学の食堂で、テーブルをついたてで仕切るなどした「1人用席」を設ける動きが広がっている」との記事が掲載されていました。

 「相席を嫌がる学生が増え、「1人でも周囲の目を気にせず食事をしたい」という声に応えたもので、「独りぼっち」を意味する「ぼっち席」と呼ばれ定着している。一方で教員からは「学生が交流しやすい工夫が必要」といった指摘もある。

(中略)学食の改善に携わった某大キャリアセンター部長は「学生の要望に対応する必要はあるが、大人数でわいわい食べに来てほしい気もする」と複雑な表情だ。 テーブルを仕切った1人用席は、12年に京都大の学食に登場。学生が「ぼっち席」と呼ぶようになった。「ぼっち」は若者言葉で、友人がおらず孤独な状態を指すほか、集団と一定の距離を置くという意味でも使われる。

(中略)心療内科医の生野照子・神戸女学院大名誉教授は「今の若者は対人関係が苦手な反面、孤独に見られるのを嫌い、トイレで食事をする極端なケースもある。学生が自然に交流できる場を工夫することも必要だ」と指摘している。」

これで良いのかどうかと聞かれますと、人が人として成長していく過程を思うと、どうかなと思います。学生のニーズに応えた結果ではありますが、「最近の若いものは」というより、我々先人が作った環境によるもの。人種を違わず、人は人と支えあわないと生きていけないと言われていますが、人が人らしくなくなっているのかと考えてしまいます。

人と関わることは、時に煩わしく、しがらみを嫌うこともあろうかと思います。とはいえ、人と関わることで生きるのが人でもあります。地域の絆だけでなく、個人にとってもお祭りのような繋がりは大事だなと思います。

昨朝は青葉台駅前で街頭演説。青葉区にかかわる健康についてのお話をしていますと、帽子を斜めにかぶり、スケートボードを持った今風のひとりの青年が私の写真を撮りはじめました。そして声をかけてくれ「僕は福祉の仕事をしようと思っているんです」「(あなたのことについて)何かわかるものありますか?」とのこと。パンフレットを差し上げた次第です。街の未来の話に反応した青年。自らの未来だけでなく、街の未来の役立ちたいと動きだそうとしている青年。とても頼もしく感じました。

共同などによりますと、国連開発計画(UNDP)は24日、2014年版「人間開発報告書」を発表。国民生活の豊かさを示す「人間開発指数(HDI)」で日本は17位と、前年から1ランクダウン。UNDPは13年版では日本を10位としていたが、その後の再計算で16位に修正。男女格差の少なさを数値化した「ジェンダー不平等指数」(GII)は25位、13年版の21位から後退したとのこと。

報告書は、世界で22億人が貧困か貧困に近い状況に置かれていると指摘。全労働者の半分近くに当たる15億人が非正規雇用で、世界人口の8割が年金など包括的な社会保障を受けていないとして、各国に改善を促したとしています。

「人間開発指数」のランキングは、1位ノルウェー、2位オーストラリア、3位スイス、4位オランダ、5位米国、6位ドイツ、7位ニュージーランド、8位カナダ、9位シンガポール、10位デンマーク。因みに、お隣の韓国は15位。日本は17位。 

人間開発、幸福度など様々な指数がありますが、先ほどの青年のためにも、より良い社会をつくっていかねばなりません。

その後、複数の打ち合わせの合間に市民相談現場への足を運び、夜は党支部会で青葉公会堂へ。党本部の上田晃弘広報宣伝局長が来場。集団的自衛権に関する国会の動き等、深堀したお話を伺いました。

昨朝は江田駅前での街頭演説からスタート。その後、市民相談対応など終日地元。そして通夜へ。青葉区も変化を続ける街ですが、藤が丘駅近くの変化は目を見張るものがあります。

昨日の日経新聞に「起業準備中も失業手当 収入なしの不安解消」との記事がありました。事業をされている私の先輩がFBに次のようなコメントをされていました。「本日の日経の記事に驚きました。起業準備に失業手当て1年間⁈生活の不安解消のため。
さらに、求職活動も同時に行うのが条件⁈手厚過ぎて笑ってしまうし、失敗するかも、、、の思惑にも対処してる 笑…これで起業する勇気ない人は、無理だろうなぁ〜。でも、ビジネスは、マネーよりマインドだと思うのですが、、、。」鋭い指摘だなと思います。そもそも、国の役割はどこに線が引かれているのかわからなくなる時があります。当該勘定の予算が余っているのかも知れませんが、起業家が育っていくのかどうか。起業を考える人々はこれを望んでいるのかどうか。声を聞いたのかどうか。

ところで、最近、地方再生のための新たな交付金の話や、地方再生担当大臣設置などの話があります。地方の再生は大変重要なことですが、いかようにして前に進めるか。これもまた現場の声に耳を傾けることが大事ではないかと思います。国が主導する地方経済再生などの取組みがうまくいったという話を聞いたことがありません。

日経コラム「大機小機」が「公共投資で地方は救えない」と題し指摘していました。

「これまでも地方再生に向けた様々な施策が打ち出されてきたが、地方の衰退と東京一極集中のトレンドを止めるには至らなかった。公共投資を通じた需要創出も、道路や鉄道といった交通インフラ整備も、大企業の工場誘致も、トレンドを変えることはできなかった。

 地方にモノとカネは流れ込んだものの、ヒトの流出に歯止めが掛からなかったことが、最大の原因ではないだろうか。若者の多くは教育や雇用の機会を求めて東京などに流出してしまい、Uターンが期待できるのは高齢者になってからである。

 地方は東京に比べて出生率は高いが、子育て世代が減れば、高齢化と人口減少に拍車がかかる。ヒトの流出が続けば、域内の消費需要が落ち込み、産業が沈滞化して、さらに雇用機会が減少するという悪循環が止まらなくなる。

 この悪循環を止めるには従来とは違うアプローチが必要である。ヒトの流出に歯止めをかけることが先決すべき課題だ。

 若者を地元から流出させないためには、まず地方の大学に特色ある学部をつくるとともに、高等専門学校などの職業訓練機能を抜本的に強化する必要がある。

 次に地方に雇用機会をつくる必要がある。起業が活発になる環境を整備すると同時に、相対的なコストの安さや恵まれた生活環境を武器にして、先進企業や中堅・中小企業を呼び込む。人手不足が日本全体に広がる中、良質な労働力が確保できるとなれば、大企業も喜んで拠点を移してくる可能性がある。

 地方再生に予算が付くからといって、またぞろ公共投資やインフラ整備にカネをつぎ込んでもカンフル剤にしかならず、トレンドは変えられない。安倍政権の下ではヒトに着目して、これまでとは次元の違う地方再生の取り組みに挑戦すべきである。」

これもまた鋭い指摘だと思います。過去の総括ができない組織は衰退の道を辿る。従来の地方活性化策が効果的であったかどうかの検証が必要ではないかと思います。

他方、地域のことは地域で決める。最近、あまり耳にしなくなりましたが、基本は地方分権、国からの権限・財源の移譲を強力に推し進めることでしか真の地方再生はないと思います。

昨朝はたまプラーザ駅前での街頭演説。近くにはガードマンのご主人。6時半から2時間もの間、聞きたくもないであろうループを続ける健康に関する市政報告を聞かされ、さぞかしお疲れのことと思いきや、終了後に「素晴らしい、良くわかった、いい演説でした!」と有難いお言葉。ご主人の激励にお応えすべくしっかり働いてまいります。

さて、介護の準備をどうするか。昨日も市役所でその周知について議論したのですが、いざという時にどうするか。でも、只、いざという時では遅い。よくご相談頂く内容でもありますが、まずは地域ケアプラザをご紹介しています。

先日、日経新聞「はじめの一家 修行中」とのコーナーで「介護サービス 仕組みと費用は 要介護度で支給限度に差」と題し、対話形式で概略ですがわかりやすく説明されていました。長くなりますので、登場人物の名称を変え、中略を挟みつつご紹介します。

「A:このあいだ関心を示された介護保険の話を少ししませんか。

 B:腰が良くなったら介護のことを急いで調べなくてもいいような気がしてね。

 A:身内の世話になるとしても介護保険サービスは使えるので制度は知っておくべきです。例えばどうやって利用を始めるか知っていますか。

 B:介護の事業所に申し込むんだろ。

 A:いきなり事業所に行ってもサービスは受けられません。まずは各市町村の窓口である「地域包括支援センター」で相談し、市町村に要介護認定の申請をします。訪問調査や専門家の審査で心身の状態を判定され、申請から30日以内に認定結果が知らされます。

 B:いろいろと段取りがあるのか。

 A:そこで要支援や要介護と判定されたらケアプランを作ります。通常はケアマネジャーに頼みます。

 B:ケアプラン? ケアマネジャー?

 A:ケアプランは「どんなサービスをどのくらい利用するか」という計画のこと。ケアマネジャーは正式名称が「介護支援専門員」、ケアマネとも略されます。ケアプランを立てて、しっかりサービスが提供されているかチェックする役割です。

 B:その人たちにお任せすればいいんだな。

 A:ところがケアマネは玉石混交といわれています。厚生労働省でケアプラン制度の立ち上げに携わり、現在は社会福祉法人、認知症介護研究・研修東京センター副センター長の佐藤信人さんは「ケアプランは丸投げせず、ケアマネジャーと一緒に作ってほしい。合わないケアマネジャーなら変更したほうがいい」とアドバイスしていますよ。

 A:でも専門用語が難しいんだよ。この冊子にある「通所介護」は何のことだい?

 B:「デイサービス」ですね。バスなどでの送り迎えもあって、施設で食事や入浴をするサービスです。

 C:向かいのおばあちゃんが週2回利用しているわね。

 A:介護サービスは大きく分けて3つあります。自宅で生活しながら受ける「居宅サービス」、特別養護老人ホームなどに入る「施設サービス」、住み慣れた地域で生活を継続するための「地域密着型サービス」です。

 C:たくさんあってこんがらがりそう。

 A:特に自宅を拠点にしている場合は選択の幅が広いです。大切なのは「食事、排せつ、入浴」。その3つをどうするかを中心に、体が不自由でも楽しい暮らしができるようなケアプランを組み立てたいですね。

 B:1カ月いくらぐらいなのかな。

 A:要介護度で毎月の支給限度額が決まっています。地域によって異なりますが、標準例では要支援1が5万30円、要介護5で36万650円です。その範囲内であれば自己負担は1割なので、要支援1は5003円、要介護5は3万6065円になります。ただ上限を超えた分は全額自己負担です。保険対象外の家事代行なども自分で払わなければなりません。

 B:年金暮らしには厳しいな。

 A:負担を抑える制度もあります。一つが介護保険の自己負担が高額になった場合は一部が払い戻される「高額介護サービス費」。また、介護を受ける人は医療も同時に受ける例も多く、医療費が高額になった場合は一部を払い戻す「高額療養費制度」があります。両方を使っても自己負担が一定額を超える人には「高額医療・高額介護合算療養費制度」もあります。

 C:上限を超えてサービスを受けるケースってどれくらいあるのかしら。

 A:実は多くのケアプランは上限に達していません。サービスが過剰だと逆に心身が衰える可能性もありますから。

 C:使い切らないと損というわけではないのね。

 A:本人にとって適切なサービスであること、それから家族が介護疲れで共倒れしないような配慮も必要でしょうね。例えば自宅の浴槽で入浴できない場合、介護士と看護師に移動入浴車で来てもらって洗ってもらうサービスがありますが、デイサービスでも入浴はできます。「家を空ける時間は家族が少し休める」という理由でデイサービスを選んでもいいんです。」

関西に住んでいる私の母も、まだ元気ではありますが、いつお世話になるかわかりません。いざという時の備えはしっかりしておきたいと思います。

 昨朝は市が尾駅前での街頭演説からスタート。これから連日晴れ予報。梅雨明け、夏本番です。

社会が必要としているものの、体制が整わずに苦慮している問題は様々あります。そのひとつが「ベビーシッター」の問題。時代の変化を背景に、特に産前・産後のサポートが必要とされているわけですが、埼玉県で発生した痛ましい事件をきっかけに、その現状が明らかに。基本的に民間契約の話ではありますが、行政サポートを開始・拡大している自治体も増えています。子どもを安心して預けたい保護者の気持ちに対して、いかに応えるか。先日、杉並区の取り組みをご紹介しましたが、各自治体でも様々な検討が行われています。

そうした中、先日の日経新聞が、教育や福祉、育児、貧困対策などの社会問題を解決する「ソーシャルビジネス(社会事業)」の分野で、一定の成長を実現するベンチャー企業が出てきたことを伝えていました。

「アズママ(横浜市)は昨年4月、地域の会員が子供の送迎や預かりで助け合う「子育てシェア」サービスを始めた。自らも子育て中の甲田恵子社長(38)は、インターネット接続サービス大手やベンチャー投資会社の勤務を経て09年にアズママを創業。試行錯誤を重ね事業モデルを築いた。

 例えば会員が「残業で保育園の迎えに間に合わない」とサイトに入力すると、同じ保育園に子供を預ける別の会員らにメールで配信。「私行けるよ」とメールを返信すれば手助けが成立する。助けられる人がいなければ、アズママに登録したママサポーター(現在400人)が駆けつける。

 助けられた際のお礼は1時間500円。お金を払うことでむしろ頼みやすいという。事故に備え損害保険も整えた。登録者は約9千人と急拡大。14年10月期の売上高は1億円を超える勢いだ。月数回の残業時、娘の迎えで利用する東京都在住の30代女性は「同じ保育園のママ友達が助けてくれるので安心」と話す。

 子育て支援のため会員の母親個人からは手数料をとらず、団体契約したマンション管理組合や学習塾からシステム利用料を得ている。子育てシェアのほか、親子の地域交流行事、企業のマーケティング支援も手がける。

 「提供した価値で得た収入を社会に再投資して循環させたい」と甲田社長。子育てシェアで20万人の利用者と1万人のママサポーターを3年後の目標に掲げている。」

こうした活動は心強いです。母を保護者を支えるための活動をいかに支えていくか。しかし、現状認識の違いによって対応が異なります。現場が大事。行政主導というより、行政による徹底した現場のサポートを求めていきます。

昨日は朝から市役所で資料作成、書類整理等。夜は地元の通夜へ。

「世間におもねるジャーナリズムの偏向というものは、世間の思惑に合わせたものにしてしまう」とはジャーナリズムの性質を見抜いていた先哲の言葉。私も事実を伝える真のジャーナリストの活躍を求めるひとりです。

集団的自衛権に関する論議の焦点のひとつは「現状の捉え方」ではないかと思います。日本の領空・領海・周辺、及び世界規模で見た場合の日本の安全という視点において、なんとかなる、問題ないと認識するか、何とかしなくては危ないと考えるか。前者は後者に対して「何を急いでるのか」となり、後者にとって前者は「具体的にどうするつもりだ」となります。いずれにせよ評論と異なり、政治は理想と現実の間を埋めリアルな作業。「現実の捉え方」に対する違いが、行動の違いとなっていったようにも感じます。

長くなりますが、今日は集団的自衛権に関する朝日、毎日の2本の論評と、先週、先々週に続きハマダレポートをご紹介します。

一昨日、朝日新聞に「理念守り、許される範囲の変更 集団的自衛権、竹内行夫元外務次官に問う」との記事が掲載されていました。これまでより一歩踏み込んだ内容で、賛否があるにせよ、憶測などではなく「事実」に基づいたやり取りが掲載されています。

「安倍内閣は今月、憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を認める閣議決定をした。朝日新聞はこれまで、内閣の手続きや安全保障・外交上の判断などについて問題点を報じてきた。これに対し、元外務事務次官の竹内行夫氏(71)は「今回の行使容認は極めて抑制的なものだ。朝日の報道には疑問を感じる」と話す。「客観的な議論を求めたい」とする竹内氏に、閣議決定の意味を尋ねた。

 ■閣議決定は9条の枠越えたのでは?

 ――集団的自衛権をめぐる朝日新聞の報道のどこに疑問を感じるのですか。

 竹内氏 まず今回のお話はあくまで私の個人的な意見です。今回の閣議決定は、国際的な環境が変化するなかで、憲法9条の下で許される自衛の措置を強め、国の安全を守る抑止力を高めるものです。朝日新聞などの一部メディアは、9条の枠内で自衛の措置を拡充しようとした政府の姿勢を理解せず、批判を繰り返した。国民が議論をなかなか理解できない一因になったと考えています。

 ――従来の政府見解では集団的自衛権を認めていませんでした。今回の閣議決定はやはり9条の枠を越えたと感じています。その出発点で竹内さんの考えとの違いを感じています。

 竹内氏 集団的自衛権は国際法上の理念です。国連憲章に初めて明記されたが、定義は書かれていない。国際法上は大雑把にみて二つの学説があります。一つは、自国が武力攻撃を受けていないが、他国が受けた場合にその他国を守るための権利とみる「他国防衛説」。もう一つは、他国が攻撃された時、その国との連帯関係を踏まえて自国への攻撃と同じことだと認識し、武力攻撃に参加する考え方で、「自国防衛説」と呼ばれます。

   ■    ■

 ――とはいえ、集団的自衛権の本質は他国を武力で守ることではないですか。

 竹内氏 それこそ一面的な見方です。国際法や国連憲章上、集団的自衛権も国家固有の自衛権です。その行使の濫用(らんよう)を防止するため、攻撃された国による支援の「要請」または「同意」が必要とされていることも重要です。

 確かに従来の政府解釈は他国防衛説であったとみられます。例えば、角田礼次郎内閣法制局長官は1982年、参院の委員会で「自衛のため、必要最小限度の武力行使は許されるけれども、他国を助けるというような意味の武力行使は許されない。従って集団的自衛権の行使は許されない」と答弁している。

 他方で、例えば、日米安全保障条約5条には、集団的自衛権に関して「いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和および安全を危うくするものであることを認め……」とある。日本が攻撃されれば、米国人の生命、暮らしが直接被害を受けなくても米国の平和と安全を危うくすると認める考え方は、自国防衛説に基づいています。

   ■    ■

 ――政府解釈が「他国防衛」から「自国防衛」に変わったということですか。

 竹内氏 政府内にその意識があったかは知らないが、砂川判決を巡る議論や首相の私的諮問機関の報告書で、すでにそうした考えが読み取れた。そして閣議決定の「武力行使の新3要件」では、日本が直接武力攻撃を受けていなくても、国の存立が脅かされ、国民の生命、生活、暮らしが根底から覆される「明白な危険」がある状況なら、「自衛のための措置」を行使しても憲法上認められる必要最小限度の武力行使になるとした。その意味で、集団的自衛権の解釈は今回、自国防衛説に変わったと私は見ています。

 ――それこそ立憲主義に反する解釈改憲ではないのでしょうか。

 竹内氏 他国防衛のための集団的自衛権を導入するには、憲法改正が必要だと考えますが、今回は9条の理念を守り、許される範囲内で解釈の変更をしたのであって、解釈改憲との批判は当たらないと思います。

 ■米の要請で日本が参戦する危険は? 憲法覆されるなら断ればいい

 ――しかし、いくら「自国の防衛」のためと主張しても、米国が対外戦争で集団的自衛権の行使を要請してきたら、日本が参戦する危険はないのでしょうか。

 竹内氏 私が朝日新聞の報道に疑問を持つのは、まさにこの点です。5月以降の記事で、集団的自衛権を説明する際に「他国を守るために武力を行使する」という修飾語を付けて定義するようになった。これは、自国防衛説の存在だけでなく、政府・与党が進めていた検討の流れを全く無視しています。他国防衛説だけ引っ張って「米国の戦争に巻き込まれる」と主張するのは不正確で、情緒的な反対キャンペーンになりやすい。これでは、読者は「他国を守るためだけに日本の若者は血を流すのか」と受け止め、反対しますよ。

 ――安倍首相は記者会見で、日本人のお年寄りや子どもが乗った米艦船を自衛隊が守る事例を持ち出しました。これこそ情緒論ではないでしょうか。

 竹内氏 この事例だけで、閣議決定が出されたわけではない。それに政治家がキャンペーンとして国民の感情に訴えることはあり得ると思いますが、メディアはそれを批判すればよく、報道は冷静かつ客観的に行うべきだと思います。

 ――閣議決定後の国会審議で、首相は日米同盟を維持するために集団的自衛権を発動する可能性を示唆した。「米国の要請を断れば日米同盟が壊れる」と、行使することもあるのでは。

 竹内氏 閣議決定で認められたのは、9条の制約を踏まえたわが国独特の抑制された集団的自衛権であると思う。自国防衛説に切り替えた上で、更に現実の「明白な危険」という国際法にはない強い限定を加えた。これらの要件が満たされないのに米国からの圧力で参戦するようなことはあり得ない。もし米国が日本の憲法や法秩序を根底から覆すような要請をしてきたら、「日本は憲法上できない」と胸を張って断ればいいだけ。ただし、米国は日本にとって安保条約の絆で結ばれた、かけがえのない同盟国。当然、新要件の下でも他国との関係と同等ではなく、特別に考える必要がある。

   ■    ■

 ――多国籍軍による中東・ペルシャ湾での機雷除去への参加も議論になりました。外務省は従来、国連決議があれば、侵略国などに複数の加盟国が制裁を加える集団安全保障への参加に積極的です。

 竹内氏 集団安保措置については今回、与党協議で結論が出ず、閣議決定の対象にはならなかったと私は理解しています。国連憲章では、集団安保と集団的自衛権は本質的に理念が異なる。国連憲章51条は「安保理が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間」、自衛権の行使を認めている。

 一方、42条の集団安保措置がとられれば、武力行使の理念が平和の回復や平和の破壊者への制裁といった国際社会の利益という、いわば高い理念となる。抑止力を高めるとともに、国連の集団安保に日本が従来以上にどう貢献していくかについては、今後、真剣に正面から検討してほしい課題です。(聞き手・蔵前勝久)

     *

 たけうち・ゆきお 71歳。1967年、外務省入省。宮沢喜一首相の秘書官を経て、条約、北米、総合外交政策の各局長を歴任。2002~05年に同省事務次官、08~13年に最高裁判事を務めた。

 ■行使すれば「出口」はない

 竹内氏は、政府が認めた集団的自衛権を「憲法9条の制約を踏まえた我が国独特の抑制された」ものとみる。ただ、その根拠となる武力行使の新3要件には、国の存立や国民の権利が「根底から覆される明白な危険がある」という抽象的な言葉でしか書かれておらず、歯止めとしては不十分だ。百歩譲って、新要件が歯止めになったとしても、政府が集団的自衛権を使うかどうかを判断する「入り口」での抑制に過ぎない。

 参戦後、日本にとっての「明白な危険」が去ったからもう撤退すると言っても、敵になった相手国は日本への攻撃を続けるだろう。「入り口」を狭くしたと主張しても、戦争を一度始めれば「出口」を探すのは難しい。それが現実だ。(蔵前勝久)」

これまでの主張から一歩踏み込んだ内容。最後のコメントについては賛否が分かれるところかと思います。課題があれば、その解決のために様々な想像力がはたらくもの。これは大事なことです。その上で、国民を守るために国家として、現実とどう向き合い行動するかが大事なのではないかと思います。いずれにしましても「現実の捉え方」が異なりますと、選択が異なります。

他方、7月18日の毎日新聞コラム「論点」には添谷芳秀・慶応大教授のインタビューが掲載されていました。先輩に紹介された記事なのですが、賛否あるにせよ、これもまたこれまでの論調より一歩踏み込んだ評論が展開されています。

 「◇国際主義で意義付け説明を−−添谷芳秀・慶応大教授

 集団的自衛権ばかりが注目されたが、今回の閣議決定で特筆すべきは「国際社会の平和と安定への一層の貢献」と銘打った国連平和維持活動(PKO)の強化だろう。従来の後方地域、戦闘地域という概念定義を取り払い、現に戦闘行為が行われていない地域での活動を認めた。武器使用も規制緩和の方向が明確になった。これにより、日本の後方支援の領域は格段に広くなる。防衛政策としては「武力攻撃に至らない侵害への対処」が緊急の課題だ。集団的自衛権に関しては「憲法第9条の下で許容される自衛の措置」として、個別的自衛権と集団的自衛権の区別をなくしたことがポイントだ。ただ、そこでの武力行使は依然として9条の制約を受ける。

 今後、閣議決定に沿って法律が作られ、自衛隊の訓練や装備が整えられていくのだろうが、それが、一部で指摘されるような安全保障政策の革命的な変化になるとは思わない。日本の軍事的な役割は相当限られており、中国や韓国が喧伝(けんでん)するような軍事大国になることはない。にもかかわらず、今回の議論が内外でよく理解されなかったのは、プロセスがゆがんでいるためだ。

 集団的自衛権もPKOも本質的には世界とどう関わるかという国際主義的な問題だ。憲法解釈がからむため、自国中心主義的な論戦も目立ったが、一連の政策は、本来的に国際主義的な論理で意義付けていくべき課題だった。錯綜(さくそう)したのは、安倍首相の衝動が必ずしも国際主義的ではなかったことに起因している。一種のルサンチマン(怨恨(えんこん)の情)、「戦後のリセット」というイデオロギーが先にあり、靖国神社への参拝、河野談話の見直し、集団的自衛権が、そうしたイデオロギー的衝動を満たす象徴的事柄になっているからだ。歴史問題と集団的自衛権という異なる問題が、安倍首相の中では似たような意義付けをされてしまっている。

 安保政策上は大騒ぎする変化でもないのに中韓両国の反応が厳しいのは、彼らが安倍首相の思想というレンズを通して政策をゆがめて見てしまうからだ。残念なことだ。しかし、裏を返せば、ルサンチマンが原点の安倍首相だから、本来はもっと困難であったはずの政策変更ができたという国内政治の力学もある。

 国家主義的な衝動から始まる安保政策転換の動きは、いずれ憲法9条、日米安全保障条約という相いれない二つの要素を併存させてきた戦後レジーム(体制)の中に引き戻される。そういう力学が戦後一貫して働いている。岸信介元首相の日米安保条約改定も当初は、米国と対等になることによって、日本の主体性が回復されるという衝動からだったが、日本の対米依存の制度化という結果に落ち着いた。今回の安倍首相の発想も戦後レジームの外側からだったが、閣議決定文は「平和主義」の言葉をうまく使った国際主義的な論理で構成されており、戦後レジームの枠内に基本的に収まっている。

 PKO強化などの政策内容は、国際主義で安保政策が動いていた1990年代からの連続性の上にある。本来、国際社会から歓迎されるべきことなのだが「積極的平和主義」だけでは真意は伝わらない。国際主義の哲学と論理による政策の意義付けと、相手を説得できるだけの言説が必要だ。【聞き手・因幡健悦】」

事実をもとに公平・公正に伝える「真のジャーナリスト」の活躍こそが日本を発展に導く礎。しかし、その反対であるならば、日本を不幸にする元凶になることは明らかではないかと思います。

日本の未来のためにも、日本のジャーナリズムの発展を期待しています。

下記は識者の声を紹介した今週のハマダレポートです。

ハマダレポート Vol.219 2014.7.21
ー安全保障法制の整備についての閣議決定について(その3)ー

 先週までの2回にわたり、公明党の戦い、勝ち取ったものを、浜田まさよしの視点でご報告させていただきました。

今回は、公明党の戦いについての、識者の声をご紹介します。

 閣議決定がされた7月1日に発売された「週刊朝日」7月11日号に、ジャーナリストの田原総一朗氏の以下のコメントが掲載されています。

 「公明党はよく頑張ったと私は評価している。おかげで集団的自衛権を巡る自民党案の曖昧さや矛盾がずいぶん露呈して、問題点がわかりやすくなった。」

 また、閣議決定翌日の7月2日には東京新聞で、作家で元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)氏が、「公明党が連立与党に加わっていなかったら、即時、戦争ができる閣議決定になっていたと思う」と述べています。

 その他、公明新聞で掲載された識者の声です。 
先ず、安全保障の専門家としてよくテレビに出演している小川和久静岡県立大学特任教授のコメント。

「当初、安倍晋三首相の姿勢には前のめりの印象があったが、閣議決定は安定した仕上がりとなった。公明党が「平和」という立脚点を外さず、憲法との規範性、政府解釈との論理的整合性などを厳格に問い続けてきた結果だ。」

 次に、明治学院大学川上和久教授は、「公明党は、現実的に平和を守るために何が必要で、安保環境の変化に応じてどこまでできるかという基準を明確にすることで与党の責任を果たした。」「何も対応せず、「平和の党です」と言っていたら、”平和ボケの党”だ。」と語っています。

 その他、劇作家・評論家の山崎正和氏や、東日本大震災復興構想会議議長を務めた五百旗頭(いおきべ)真氏も、公明党の果たした役割を高く評価しています。

 さらに、7月14日、15日の衆参予算委員会でも、「憲法の番人」たる内閣法制局長官からも、「今回の閣議決定は解釈改憲に当たらない」など重要な答弁が数多くなされました。

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