安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

世界遺産と登録後の課題について 2700

未分類 / 2014年3月29日

昨日、団視察で三重県尾鷲市を訪問。横浜市も一部かかわる鎌倉市の世界遺産登録において課題のひとつとなった「登録後に当該地がどうなるのか」という問題がありましたが、10年前の平成16年に世界遺産登録された熊野古道(正式名称「紀伊山地の霊場と参詣道」)の登録前後における三重・奈良・和歌3県の取組み及び尾鷲市の取組みとその後の課題等について。また、3月9日に横浜で行われた防災セミナーにおいて、子供たちへの防災教育で「釜石の奇跡」を実現した群馬大学の片田教授のお話を伺いましたが、その際に同教授が尾張市の防災教育に力を入れた取り組みをご紹介頂き、同市の防災教育等についても伺いました。町中で伺いましてもそれが徹底されていることがわかります。下記はメモの一部です。

富士山の世界遺産登録までの経緯や、鎌倉市が登録されなかった経緯からして、それまでの取組みもご苦労があるわけですが、登録後の取組み、課題も少なくありません。

以前は神社を訪れる人以外は殆どなかった観光客が、毎年10万人の方が尾鷲市に来られるようになったそうです。遺産を守れるのかということについて問題視されることもあるわけですが、尾鷲市として人が増えたは問題ではなく、周辺道路等が整備され町が良くなってきたとのこと。

一方、観光客や地域住民からの要望も増えていることから対応に追われるとのお話も。

熊野古道には、登録された部分とされていない部分がある。行政が管理するのは登録されたところのみ。ボランティア団体は「市道なのだから市が管理すべき」との意見だが登録外の場所を登録地と同じように管理することはできない。こうした相違から発展する問題が多い。

案内看板などは登録地外でも設置すべきとの意見がある。しかし、行政としては登録地以外ではそうはいかない事情がある。その結果。土地所有者の意見を聞くことなしに一部の市民が標識などを設置する場合があり、その苦情は行政にくるため、行政としてはその対応に追われることがある。また、遺産登録されている施設の中にでも勝手に手を入れられてしまうことがある。こうなると国の問題になってくるため対応に困ることがあるとのこと。

林業との共存。尾鷲林業の関係者は山への思い入れが強く、今でも世界遺産登録について反対する方がいる。

本来の世界遺産として認められた価値観と、世界遺産だから来るという方々の価値観は異なる。紹介されたところだけを見て次のところへ行くということと、本来の世界遺産として登録された意味合いの巡礼の道を体感することは異なり。今、県としては後者を復活させるよう動いている。現在のところは、見たらすぐに移動なので市町で滞在・宿泊の効果も少ないともいえる。

世界遺産の保存・保全は国史跡は法律で守られるが、登録地域の周辺50メートルのコアゾーンを守る方自治体の役割。日常的な維持・管理において行政とボランティアとの関係は問題ない。しかし、聖域的な部分の認識の違い、活用のあり方、こうあった方がより親切であろう、といった感覚的な違いがある。例えば、あるところにシダが生えている、切ってほしい人と、守るべきとの人への対応。規制などを超えた部分の衝突がある。これは続くと思う。ボランティアの高齢化は今後の大きな課題になると思う。また、地域ごとに考え方も異なる。地元だけの視点でとらえるか、文化的景観としてとらえるか、この辺りもぶつかることがる。所有者への制限がでてくることもある。世界遺産登録時と所有者が代わってぶつかることもある。

登録時の現地調査には町の人々の「あいさつ」もチェックされていたとか。尾鷲市では子供たちへのあいさつ教育もしっかりされていました。地域を学ぶ「尾鷲人つくり」の中で出てくるそうです。また、世界遺産を見ながら教育を進めることもされているようです。

世界遺産のある場所として人もそれなりのものが求められる、との意識からとのこと。

世界遺産に登録されることは、課題もありますが、未来を創ることにもつながるようです。