生活保護 ケースワーカーにGPS携帯配備について 1671
受給者宅を訪問した職員が殴られるなどトラブルが相次ぎ、職員の安全強化策として踏み切る。政令市での導入は初めてとのこと。
市によると、トラブルは7~8月に3件あり、男性受給者宅を訪問した女性職員は、突然、玄関に鍵を掛けられ、体を触られそうになったため、自力で外へ脱出。ほかに、男性職員が別の受給者に刃物で脅されたり、顔を殴られたりし、警察に届け出たとのこと。
携帯電話はボタン一つで各区の保健福祉総合センターに発信し、同時に職員の居場所を自動的にメールで通知。センター職員が現場に駆けつけ、場合によっては警察に通報するとしています。
同市のケースワーカーは計161人。市生活援護管理課は「通常は1人で家庭訪問しており、女性の割合も大きい。トラブルで訪問をためらうことがあってはいけない」としているそうです。
人によって対応が異なって良いとは思いますが、危険があることを知りながらどこまでやるのか。生活保護制度自体が国で定められた規定を基に運用されています。しかし、国の負担は4分の3のみで残りの4分の1は基礎自治体である市町村が負担しています。
2011年度の一般会計予算案では『生活保護費』として1221億2600万円が計上されており、22年度予算(1084億3000万円)の12・6%増、金額にして約137億円の歳出増加となっており、他の社会保障費などとあわせ市の財政をさらに圧迫する要因となっています。
受給者の個別相談や自立支援を担当する『ケースワーカー』については、現在539人が市内各区に配置されていますが、1人のケースワーカーが受け持つ世帯数(87)は、国が標準と定める「80世帯」を約1割上回っており、現場からは「近況確認や聞き取りのための家庭訪問などで毎日のスケジュールが目一杯の状況」。
生活保護制度の運用については、現場に近く各地各様の実態に合わせ、各自治体の裁量を増やしていくべきではないかと思います。