安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

台風15号 早めの避難勧告の課題と新たな基準策定について 1675

未分類 / 2011年9月30日

昨朝は市ヶ尾駅前での街頭演説の後、市役所へ向かい決算委員会の質問準備。私は10月12日、14日に質疑に立つ予定です。

横浜にも被害をもたらした台風15号。青葉区も例外ではありませんでした。寺家町や元石川町では土砂災害。一部のバス道路が通行不可能となり、土木事務所が全力で整備。翌朝の運行に支障が出ないようにされました。その他、家屋への被害、人身への被害など青葉区も無傷ではありませんでした。できる限りの準備が必要です。

一方、今回の台風被害の中に帰宅困難者問題があったことを見逃すわけにはいきません。お勤め帰りの方々など、多くの方が帰宅困難に。3.11を思い出させる光景でした。こうした事態にならないために横浜市をはじめ、各自治体が会社や学校での「留め置き」基準を設定し各事業者や学校と連携してきました。しかし、その基準は震災を想定したものであり、「震度5弱」で留め置くというもの。それ以外の自然災害には対応した基準ではありません。よって会社からも学校からも帰宅することとなり、困難者が発生してしまったわけです。

横浜からは東京や県内の学校など片道1時間、2時間をかけて通学する児童生徒が少なくありません。その反対もあります。15号が通過した当日、台風直撃する前の午前中は授業を行い、午後は休校という学校がいくつもありました。しかし午後には暴風雨。休校となった学校には生徒を留め置く基準はなく、児童生徒はそのまま駅を向かい、交通機関がすでに止まっていれば学校に戻り留め置くという選択肢もありましたが、一度乗った交通機関が止まってしまっては、学校にも自宅にも帰ることができず帰宅困難となったケースが多発しました。

直撃するとわかっていたその日に通常の態勢でいることがよかったのかどうか。午後から直撃することが明白な状況で1時間、2時間をかけて通学していく児童生徒を午後に帰宅させる判断が適当であったのかどうか。いずれにしましても現状では各校の自主的な判断に委ねられているわけですが、行政として震災時の「震度5弱で留め置く」としているような自然災害に対する判断基準を追加で設定し、周辺自治体との連携の下、各事業主や学校などと連携すべきではないかと考えます。

ところで、神奈川新聞によりますと、台風15号が最接近した21日、小田原市は酒匂川、山王川、狩川の水位上昇を受けて人口の約半数にあたる10万3940人に避難勧告を発令。世帯数では1年前の台風9号に比べて4倍超という異例の対応。ただ、実際に住宅浸水はなく、避難した住民は320人にとどまったとのこと。避難勧告が早すぎたのではないか?同市でこうした声が上がっている状況について検証していました。

同市の場合、避難勧告の発令は、県からの氾濫注意水位情報と気象庁の雨量データを基に経験則などから決定。今回の発令基準も変更していないとのこと。

21日は午後5時50分に3河川の流域11地区に避難勧告を発令。対象は4万3509世帯、10万3940人。午後8時50分の解除までに計320人が避難。

昨年9月の台風9号では午後5時すぎ、酒匂川の水位が上昇して両岸の2地区の約1万世帯に避難勧告を発令、計260人が避難。

列島を縦断した今回の台風では、早めの避難を呼び掛けた自治体が目立ったとのこと。

例えば、名古屋市が20日から21日にかけて人口の約半数の約110万人に避難勧告・指示を発令。対応が遅れた2000年の「東海豪雨」の苦い経験を生かしたものだったが、避難率は低迷。

「空振りを恐れるな」は危機管理の原則。一概に「過剰な対応だった」と批判するのは難しいだろうとしています。あらゆる想定が必要であり、その通りだと思います。

一歩踏み込んだ動きがあれば批判も想定されます。しかし、市民の安全安心を守るためには強力なリーダーシップが必要です。

決算委員会論戦スタートについて 1674

未分類 / 2011年9月29日

昨日から横浜市の決算委員会の本格論戦が始まりました。初日は総合審査というもので、各会派の代表による市政全般にわたる質問に対し、市長以下副市長、局長クラスが答弁するというもの。本日以降は局別審査とされ、各局ごとの審査となります。

わが会派からは高橋正治議員が質問。放射線対策や災害時の情報伝達、建築物の耐震化など災害に強いまちづくり、温暖化対策、ごみ対策、若者自立支援、高齢者の移動手段、脳血管医療センターの経営などについて議論しました。

そのうちのひとつに救急の現状と今後の方向性と題した質疑がありました。昨年10月に拡充した小児救急電話相談サービス。なんと昨年と今年で利用者の数が1.5倍になったとの答弁。(年間5700件)需要の高さを強く感じます。

さらに質問は子どもから高齢者までの幅広い年代に対する救急医療情報相談体制に。市長はこうした相談体制を拡充すると明確に答弁されました。具体化を目指して参ります。

横浜市・フランクフルト市 パートナー都市提携について 1673

未分類 / 2011年9月28日

昨日はたまプラーザ駅前での街頭演説の後に市役所へ。横浜市・フランクフルト市のパートナー都市提携締結を受けた、ぺトラ・ロート市長による議場演説を拝聴しました。

横浜市は交流目的と期間を定めた「パートナー都市交流」を推進中。今回、7都市目となるパートナー都市として、ドイツ・フランクフルト市と提携した次第です。ぺトラ市長の演説にもありましたが、「なぜ提携するのか?それは人々が交流するための基盤が必要だからだ」との話がありました。平和と友好のきっかけを作るのも政治の大きな役割ということです。

2011年は1861年に江戸幕府とプロイセンが修好条約を締結してから150年目。日独の友好関係を祝うため、日独で様々な記念行事が開催されています。

ぺトラ市長の演説はスケールの大きい内容でした。環境、平和の観点から前世紀と今世紀の違い。資源を後世に引き継ぐための新機軸を作ることが喫緊の課題であるという認識。更に、未来を永続性あるものにするため責任をもって実施すべきこと。人それぞれが潜在可能性を持つことを認識し、一人ひとりの能力が活かされなければならないとする教育の重要性。これらの課題に政治は応えていかねばならないとの主張。

こうしたことを進め、未来を考える時、夫々の文化を理解し合い、自然と文化を考えることは価値のあることである等といったパートナーシップの重要性を訴えられていました。

昨日来られた市長と議長はお二人とも女性。それぞれ深く長い政治経験の後に現在のポストで活躍されています。まさに女性の時代です。

私立校の備蓄物資購入補助について 1672

未分類 / 2011年9月27日

昨朝、あざみ野駅前で街頭演説をしていますとあるご主人から熱い激励が。ありがたいことです。昨日の演説はご家庭で防災会議を、との内容。大震災の経験、先週横浜にも被害を及ぼした台風15号の経験を生かしてできる準備をしていかねばなりません。

帰宅困難者問題の再発、備蓄庫が開かないなど避難所の問題、さらには災害に強い街づくりの継続的な推進の必要性を痛感するなど、改めて準備不足を感じました。

官庁速報によりますと、東京都は、私立幼稚園・小中高校などが飲料水や食料、毛布、簡易トイレといった備蓄物資を購入した場合、児童・生徒1人当たり1万円を補助することを決定。補助期間は今年度から2年間。今年度6月補正予算に14億9500万円を計上。私立学校に関しては県の所管になりますが、神奈川県をはじめ周辺自治体の財政力では簡単にはできない決断です。

東京に極端に集中する財源。以前から主張していますが、現状のままでは同じ地方自治体ではあっても行政サービスの不平等が益々広がっていきます。本来あってはならない教育・福祉のサービス格差は断じて是正しなくてはなりません。しかし、生徒たちの安全にかかわる部分にも差が生まれそうです。

都内の私立幼稚園・小中高校に通う児童・生徒は約45万人。東京私立中学高等学校協会の調べでは、東日本大震災の発生当日、約200校の生徒約2万7000人が学校に泊まったとのこと。

都は、生徒在校中に災害が発生した場合、発生後1~3日間は生徒の安全を確保できる環境の整備が必要と判断。私立学校関係団体から備蓄が必要な品目について調査しており、補助を認める備蓄物資の範囲について検討を進めているそうです。

この他、私立幼稚園・小中高校を対象に、太陽光発電や蓄電設備、自家発電設備を導入した場合も補助しています。補助率は3分の2ですが、数値目標を設定して節電教育に取り組んだ場合は5分の4に引き上げ。補助対象経費の上限は1校当たり3000万円。最大20校からの申請を想定しており、6月補正予算に5億円を計上したとのこと。

財源のあり様や格差があってはならない行政サービスの現状には物言いがありますが、安全を考えるこうした姿勢は見習うべきところが多々あると思います。

生活保護 ケースワーカーにGPS携帯配備について 1671

未分類 / 2011年9月26日

昨日も晴天の一日。被災地で奮闘する同窓の友との出会いなど充実した一日でした。
読売新聞によりますと。大阪府堺市は10月から、生活保護業務に従事するケースワーカーを対象に、緊急時に居場所確認ができる全地球測位システム(GPS)を備えた携帯電話を約70台配備する方針を決めたとのこと。市が22日の市議会決算審査特別委員会で報告。

受給者宅を訪問した職員が殴られるなどトラブルが相次ぎ、職員の安全強化策として踏み切る。政令市での導入は初めてとのこと。

市によると、トラブルは7~8月に3件あり、男性受給者宅を訪問した女性職員は、突然、玄関に鍵を掛けられ、体を触られそうになったため、自力で外へ脱出。ほかに、男性職員が別の受給者に刃物で脅されたり、顔を殴られたりし、警察に届け出たとのこと。

携帯電話はボタン一つで各区の保健福祉総合センターに発信し、同時に職員の居場所を自動的にメールで通知。センター職員が現場に駆けつけ、場合によっては警察に通報するとしています。

同市のケースワーカーは計161人。市生活援護管理課は「通常は1人で家庭訪問しており、女性の割合も大きい。トラブルで訪問をためらうことがあってはいけない」としているそうです。

人によって対応が異なって良いとは思いますが、危険があることを知りながらどこまでやるのか。生活保護制度自体が国で定められた規定を基に運用されています。しかし、国の負担は4分の3のみで残りの4分の1は基礎自治体である市町村が負担しています。

今年1月現在、横浜市内で生活保護を受けているのは4万7255世帯(6万4943人)で、前年同月と比べて8・8%の増加。市内すべての区で増加しています。

2011年度の一般会計予算案では『生活保護費』として1221億2600万円が計上されており、22年度予算(1084億3000万円)の12・6%増、金額にして約137億円の歳出増加となっており、他の社会保障費などとあわせ市の財政をさらに圧迫する要因となっています。

受給者の個別相談や自立支援を担当する『ケースワーカー』については、現在539人が市内各区に配置されていますが、1人のケースワーカーが受け持つ世帯数(87)は、国が標準と定める「80世帯」を約1割上回っており、現場からは「近況確認や聞き取りのための家庭訪問などで毎日のスケジュールが目一杯の状況」。

生活保護制度の運用については、現場に近く各地各様の実態に合わせ、各自治体の裁量を増やしていくべきではないかと思います。

公共料金を問うについて 1670

未分類 / 2011年9月25日

現在、来週から本格的に論戦の始まる平成22年度決算を審議する決算委員会の準備を進めています。私は横浜市の財政局、水道局に関する質疑を担当。公共料金は、民間とは異なり、維持管理費を含めた原価の透明度を高くし、利用者の負担を可能な限り少なくすることが重要であると考えます。

横浜市の水道料金は同一基準で比較した場合に県内最高値。全国的に見てもトップクラス。それが適正なのかどうか?

先日、「公共料金を問う」と題し、日経コラム「大機小機」に掲載されていました。

「電力料金の上昇は不可避といわれる。火力発電への切り替えに伴うコスト上昇分、再生可能エネルギーの買い取り分に加え、原発事故の賠償コストもいずれ上乗せされる。そうなれば、世界一高いといわれる電力料金がさらに上昇することになり、厳しい国際競争にさらされている日本企業にとってさらなるハンディキャップとなる。

 電力料金は電気事業法に基づき、総括原価方式で計算されている。発電・送電・電力販売にかかわるすべての費用を総括原価としてコストに反映させ、その上に一定の報酬率を上乗せした金額が、電気の販売収入に等しくなるように料金を決めるやりかたである。電気事業法は電力会社の地域独占も認めている。民間企業といいながら、手厚く法律で保護されてきたと言って過言ではない。

 今後、エネルギー政策を見直し、エネルギーのベストミックスを検討する際には、同時に電力料金の構造にもメスを入れるべきである。電力需要や節電状況に応じて料金を変動させるなど価格政策のあり方も検討すべきである。

 折からNHK受信料の引き下げが検討されているが、電力料金も含め、通信、水道、ガス、鉄道、道路、航空などの公益事業の料金についても見直しが必要ではないか。

 今後、財政赤字削減のためには増税が不可避となるが、公共料金も形を変えた税である。行政の対価として安易に料金が引き上げられていないか、逆に事業の効率化によって引き下げの余地はないのかといった検討が必要である。

 事業が民営であっても、地域独占であれば、同様の検討が必要である。上限価格制など事業者の効率化や値下げを促す料金規制が導入されているが、十分に機能しているのだろうか。成熟し、人口減少に転じた日本では、これまでのような社会資本充実のための投資は必要ないはずである。総括原価方式では、建設費、管理費などを料金で償還する仕組みとなっているが、期限も定めず、固定化された料金収入そのものが、不必要な投資を生み、安易な事業多角化を招き、あるいは過剰なサービスを提供することにつながっていないか、チェックが必要である。

 そもそも節電で不便を強いられた公共交通機関などの利用者に、節電で浮いたコスト分を還元するなどという発想は、事業者には問題外なのだろうか。」

私はこの指摘が正しいと思います。

ポリオとの戦い 不活化ワクチン実用化について 1669

未分類 / 2011年9月24日

時事通信によりますと、世界保健機関(WHO)は今月20日、小児まひを引き起こすポリオの感染が中国で見つかったと発表。パキスタンでまん延しているウイルスと遺伝子が同じで、同国が感染源の可能性があると指摘。アジア各地にも広がるリスクが「高い」として警戒を呼び掛けています。

また、ロイター通信によりますとと、中国ではこれまでに子ども6人を含む計9人の感染例を確認。すべてのケースが新疆ウイグル自治区ホータンで発見。同国でのポリオ感染例は1999年以来とのことです。

ポリオとの戦いは終わっていません。ポリオとは急性灰白髄炎の通称で「小児まひ」。ポリオウイルスが脊髄の一部に入り、発熱や下痢といった症状の後で手足などにまひが発生。生ワクチンは効果が高いものの、まひの可能性も残ります。日本以外で生ワクチンを使う国は、ポリオが実際に流行しているアフリカや南米の国が大部分を占めるとのこと。

我が党では従来から訴えていますが、生ワクチンから「小児まひ」を引き起こす恐れのない不活化ワクチンへの早期切り替えが必要です。現在国内で使われている「生ワクチン」はウイルスの病原性を弱めて作るため、100万人に2~4人の割合で小児まひを起こす可能性があることが問題視されてきました。不活化ワクチンはポリオウイルスの感染能力をなくして作るため、ワクチン接種によるまひの危険性がないと言われています。

日経新聞によりますと、こうした中、武田薬品工業など医薬品メーカーがポリオの予防接種に使う薬剤で「不活化ワクチン」の開発を加速。サノフィパスツール(東京・新宿)は厚生労働省の承認を経て2012年中の実用化を目指しており、阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)などワクチン製造の財団法人は年内にも承認申請。13年には副作用リスクを大幅に減らしたワクチンの安定供給体制が整う見通し。

尚、武田は3種混合ワクチンに不活化ポリオを加える開発を進めているそうです。

欧米では不活化ワクチンの使用が一般的。日本でも不活化ワクチンの利用を希望する声は強かったのですが採用が遅れています。厚生労働省が12年度にも国内で導入する方針を決めたため、メーカー各社が開発を本格化している状況。

フランスの製薬大手サノフィのグループ会社、サノフィパスツールは海外で実用化しているワクチンを基に開発。財団法人の阪大微研と化学及血清療法研究所(熊本市)はジフテリア、百日せき、破傷風をまとめて予防する「3種混合ワクチン」にポリオ予防も加えた4種混合ワクチンを開発。

武田薬品は13年に不活化ポリオを含む4種混合ワクチンの最終臨床試験(治験)を実施、14年以降の発売を目指し、国内販売に加え、輸出も手掛ける計画。現在のワクチン事業は国内市場だけで、売上高も200億円弱。不活化ポリオを軸に世界のワクチン需要を開拓。米国系の調査会社IMSジャパンによれば10年の日本のワクチン市場は1381億円で、破傷風などの混合ワクチンは73億円。不活化ポリオが加われば混合ワクチンの市場拡大に弾みがつき、15年には100億円を超えるとの見方も。

新たな研究開発のためにも企業利益は重要ですが、経済原則だけにとらわれない健康第一の医療政策が必要だと思います。

放射線と健康、統一基準策定について 1668

未分類 / 2011年9月23日

昨日は横浜経済活性化特別委員会。横浜商工会議所の専務理事を参考人に迎え、経済情勢について伺うとともに原発問題に絡む部分についても議論しました。

これまでも主張してきましたが、放射線対策にはまず国による基準策定とともに、がれきの撤去や放射線測定などの広域的な現状課題の解決に向けた規定づくりや予算付けを国が決める必要があります。横浜市をはじめ各地方自治体で放射線対策を進めています。また、私自身もできることを着実に実行するというスタンスで食材や土壌の放射線測定など何度となく委員会で取り上げてきました。

しかし、広域にわたる放射線について、地方での議論は自らの街に限定した話。また、放射線問題については様々な学者がそれぞれの主張をされており、市民の方々の中でもどこまで問題視するかどうかの認識は各人各様。いずれの説を採用しようと批判がでることは想像できますが、それでも国家として基準を作り行動しない内は、目標が見えないまま走り続けるようになろうかと思います。

先日、「放射線と健康、基準統一を 福島事故の教訓生かす」との見出しで国際放射線防護委 ゴンザレス副委員長が日経のインタビューに答えていました。

 「福島第1原子力発電所事故を契機に放射線の健康影響について関心が高まっているが、わかりにくく戸惑うことが多い。福島市で開かれた放射線安全の専門家会議に参加した国際放射線防護委員会(ICRP)のアベル・ゴンザレス副委員長に課題などを聞いた。

 ――ICRPにとり福島事故の教訓は何か。

 「放射線の影響の大きさを示す単位や用語などがわかりにくく誤解や誤用を招いた。例えば放射線の人体への影響を示す『等価線量』『実効線量』といった概念が混同され、健康影響について一般の人たちが理解を深める妨げになっている」

 「国際機関がばらばらに基準をつくるため、飲料水と清涼飲料に含まれる放射性物質の安全基準が異なり整合性がとれないなど人々を惑わす原因になっている」

 「福島の教訓を取り入れて基準を見直したい。放射線や食品安全をめぐる不安や混乱は日本にとどまらず世界各国で起きており、用語や基準の整理や統一に取り組む必要がある。10月に米国で開く委員会に私が課題をまとめた報告書を出し来年末までに改革案をまとめたい」

 ――住民の健康を守るうえで福島事故後に東京電力や日本政府がとった行動をどう評価するか。

 「きちんとした安全対策を講じていればこれほど深刻な事故は防げたかもしれず、事前の対策で東京電力が犯した過ちは大きい。しかし事故発生後の混乱の中で対応は最善を尽くしたのではないか。その点を非難するつもりはない」

 「私が個人的に最も心配に思うのはスティグマ(偏見)だ。被曝した人への社会の偏見や、その人たち自身が被曝の事実を恥じて苦しむ。チェルノブイリでも多くの人が苦しんだのを見てきた。精神的な苦痛は長く深い。大事なのは、可能な限りスティグマを生み出さないことであり、放射線の影響について過剰に誇張した情報を流すことをメディアは慎んでほしい」

「(福島での政府の行動が)最善を尽くした」という部分には異論のあるところですが、国による基準の策定と対策の実行。そして、現状においては地方自治体としてできることをしっかり行うことだと思います。

台風15号の影響について 1667

未分類 / 2011年9月22日

昨日は午前中に保土ヶ谷区で行われた清掃組合の定期大会に参加。ごみ回収を通じて日頃から社会の基盤を支える方々の大会は盛況でした。その途中、大粒の雨が降り始めました。

台風15号が全国にその爪痕を残しています。東日本大震災の被災地が心配です。横浜の各地でも影響を受けました。詳細はこれから明らかに。首都圏の交通網が機能しなくなり、1都6県で18万世帯以上の停電。東京でも観測史上最大の風速を記録するなどした台風15号。私も経験したことのない強風でした。

昨日18時時点の横浜市の発表によりますと、青葉区でも被害が出ています。元石川町と青葉区寺家町で土砂が流出。奈良町、奈良町1丁目、4・5丁目、市ヶ尾町、荏田西一丁目、しらとり台で停電が発生。

青葉消防署によりますと、青葉区における降り始めからの総雨量(雨が降った量ではなく、 雨がたまった深さを示す)は185ミリ。これがどのくらいのレベルか見てみますと、今月上旬に紀伊半島を襲った台風12号による記録的豪雨では、一部の地域で9月30日の降り始めからの雨量が4日には1800ミリに達し、5日の報道によると倒壊家屋72棟、37人が死亡、55人が行方不明という大変な災害となりました。

昨日経験したことは想定の内に置かねばなりません。被害の復旧とともに、街も個人も今回の経験を生かした対策を進めていきたいです。私も迅速に対応していきます。

政界入りの薦めについて 1666

未分類 / 2011年9月21日

昨日は本会議日。本定例会における議案等の各委員会での議論の結果が報告され採決。これから決算委員会に入っていきます。

一昨日の報道ステーションで「震災・原発・政治・・・作家・高村薫さんに聞く」と題し古館伊知郎氏のインタビューが放映されていました。

原発反対。今こそ変える機会。日本人は流される。それが戦争になった。早い話が原子力やめてほしい。等々、高村氏は答えられていました。またそれに対し古館氏は、覚悟を決めることだといった趣旨の主張をされていました。

今回の震災を経て原発依存からの転換を図ることは確かな流れだと思います。各種調査結果を見ても多くの日本人がそのように考えられています。それぞれの立場でできることをやっていくことが重要です。

しかし、このインタビューを見ていて私が違和感を感じたのは、現実を直視した具体的な転換へのプロセスが示されないこともさることながら、こうした発信力のある方々がなぜ政治の世界に飛び込み、自らの信じる変革を進めようとしないのかという点。古館氏の持つ力は普通のそれとは異なります。「それだけ言うなら自分でやってみればいいじゃないか」巷でよく話されることでもあります。

私は一地方議員ですので立場は異なりますが、私が駐在先の中国から帰国し、政治の世界に飛び込んだのは、このままでは日本がダメになる。働く者の目線で政治・行政を変えなくてはという思いからでした。もちろんまだまだ微力です。また、誰もがそうすべきものでもありません。しかし、座して瞑想にふけり、言いたいことを言うだけでは何も変わらない。自由と放縦のはき違えが混乱を招いている現実。行動こそがすべてであると考えました。

メディアの世界からということで言えば、竹中平蔵氏や海江田万里氏、桝添要一氏などはそれまでの立場を捨てて政治の変革をめざしました。予期せぬ批判もあったと思います。しかし、それは自らが正しいと考える方向へ、国のために自らの主張を実現するためでした。

飛び込まない理由。今の方が社会的影響力がある、私には合わない、等々の理由はあるかも知れません。しかし、社会の公器を通じて目指す社会像を示し、賛同を求めるかのような発信には責任が伴うのではないでしょうか。時に立派な主張もあります。しかし、いつまでも外野からヤジを飛ばすだけでは本当の変革をもたらすことはできず、ガス抜き器の域を出ないように見えます。

他人に要求をするときに環境・条件を無視した着地点の見えない放言は無責任というもの。氏が政治家に求めているものは、氏にとってはできて当たり前のことであり、自分ならできるとも聞こえます。時に偏重した氏の主張が正しいのかどうか、多くの国民が求めていることかどうかは賛否の別れるところですが、原発をはじめ様々な課題に対し「国民のために政治は今こそ決断しろ!」という前に、「そういうご自身が決断されたらどうですか?」と促したいところです。