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バックナンバー 2011年 4月

昨日も終日地元でご挨拶回り。明るい激励のお声を数多く頂きました。頑張ります。

財団法人日本データ通信協会が設置している「迷惑メール相談センター」。チェーンメールや迷惑メールなどの撃退、分析などをされています。東日本大震災を通じて非常に多くのメール関連問題が発生しています。
http://www.dekyo.or.jp/soudan/

昨夜、テーマによって録画しているNHK「あさイチ」という情報番組を見ました。テーマがどう向き合う?災害時の情報。不確かな情報が広げる被害等と題して議論。メディア評論家の荻上チキさんがデマの流布、チェーンメールの問題等について解説。

千葉県の石油タンカーが炎上した事態。情報が事実から憶測へ、誤情報へと変化しそれが断定されていった問題について、誤った情報が流布されていく仕組みを検証していきました。

歴史的に見ても誤った情報の影響は大きく、慎重な発信が必要であるとの旨の話をされていた柳沢秀夫NHK解説員の話に同感でした。しかし、一方で自由であることが大事であり、デマメールは時間とともに消されていく。誤情報や不確定な情報の発信も自由のためのコストであるといった災害心理学が専門の広瀬弘忠東京女子大名誉教授の話もありました。

個人的なひとつの見方ですが、縦横無尽に発信できる情報化社会ではありますが、個人の倫理観に支えられているという現在。性善説、性悪説、どう対処すべきなのか。

発信のツールには、もちろん拘束力はありませんが、常識的な一定のルールはあります。それを守れるかどうか。守られないことによる社会的な影響を検証した上で、被害が大きいとなれば、段階的な対処があるにせよ、性善説で対応することは困難ではないかと思うのですが。

いずれにせよ「どのような社会にしたいのか」というビジョンがルールを導きます。ここも政治の問題ではないかと思います。ビジョンがなければ進む方向さえわからなくなります。

怪しいチェーンメールを止めるには「止める、調べる、注意する」ということを荻上チキさんが指摘していました。今できることの最善を、と思います。

昨日も終日ご挨拶回りの一日。帰宅して書こうと思っていたブログ内容があったのですが、PCを立ち上げ、YAHOOトップページのトピックスを見ると「年金納付率 60%割れの公算」との言葉。いい加減にしてくれ、と言いたくなります。いつまでたっても年金問題を個別にあげつらって不安を煽り、全体で見ることのできない報道では未来に向けた議論につながっていきません。売らんがな体質なのか、勉強不足なのか本当に呆れてしまいます。国民の不安を煽るのでなく、問題全体を見渡しながら事実を客観的に伝えて頂きたいものです。

時事通信がトピックスにあったのでご紹介しますが、毎年、春から夏のこの時期に同じことを感じますので、他紙なども似たような表現になるのではないかと思います。

「厚生労働省は28日、2010年4月~11年1月分(平成22年度)の国民年金の保険料納付率が、前年同期比0.8ポイント減の58.2%だったと発表。10年度の納付率はこれまで全ての月で前年度を下回っており、最終的には、過去最低を記録した09年度の60.0%を下回る公算が大きい。6割を割り込めば、現行の年金制度が始まった1986年度以来初めてとなる。
 納付率の低下は、不況で企業を解雇され、国民年金に加入したものの保険料が払えないケースが増えていることや、年金制度への不信感による拒否などが原因とみられる。都道府県別では、納付率が最も高いのは新潟県で69.7%、最低は沖縄県で36.2%。」 

まるで年金を支払うべき国民の40%が払っていないかのような錯覚を起こさせる記事です。国の発表が悪いのか記者に問題があるのかわかりませんが、納付率しか表現しないというのは、不安が煽られることをわかっていて書いたのではないかとさえ思えてきます。少なくとも昨年も同じような不安を駆り立て問題になりました。国民の不安などどうでもいいのか、学習効果がないのか。

国民年金、厚生年金、共済年金といった公的年金加入者は全国で約7000万人。そのうち私も加入していいる国民年金、第1号保険者は約2000万人。そのうちの未納者が昨年発表ベース(平成21年度)で約320万人。全体で見ると未納率は公的年金加入者の約5%。反対に納付率は95%となります。それがいいとは思いませんし、改善が必要なことは間違いないですが、こうした数字を知れば記事から受け感想は全く異なると思います。

厚労省「平成21年度における国民年金保険料の納付状況と今後の取組等について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000j2o2-img/2r9852000000j2rg.pdf

「年金未納問題の本質 ~ 国民年金は損か得か?~ 」と題したNTTデータ経営研究所の田口智浩氏の指摘が適当。この論文は2年前のものですが数字が劇的に変化するものでもありませんので途中抜粋します。

「多くの若い世代の人たちが、「今から国民年金に加入しても、どうせ自分たちの老後時には破綻しているから払い損になる」「未納、未加入者が多いようだから、年金はいずれ破綻する」という考えを持っているようだが、これは大きな誤解である。また、マスメディアが「納付率が約6割(=未納率※1が約4割)」と報じているが、これは誤解を招く表現であり、日本国民全体の約4割が「国民年金」の保険料を支払っていないという意味ではない。

そもそも「国民年金」の加入者は、自営業者、学生、フリーター、無職など、自分で保険料を納めなければならない人たち(第1号被保険者)だけで構成されているわけではない 。「厚生年金」や「共済年金」を支払っているサラリーマンや公務員(第2号被保険者)などからも構成されている。つまり、「厚生年金」や「共済年金」の保険料の中には「国民年金」の分も含まれているため、結局のところ、日本国民全体が加入する仕組みになっている。

したがって、「国民年金」の納付率は、自営業者、学生など、自分で保険料を納めなければならない人たち(第1号被保険者)の中に限ってみれば、約6割(=未納率が約4割)となっている。しかし、国民全体における「国民年金」の納付率は、9割以上であり、未納者の割合は5%程度の話に過ぎない。そのため、第1号被保険者の未納者の割合が上がろうが下がろうが、年金制度に与える現実的な影響は非常に小さく、破綻するというのは大げさな話だということが理解していただけるだろう。

次に、日本の年金制度は「仕送り方式(または、賦課方式という) 」なので、「たとえ未納者が全体の少数であっても、未納者が保険料を支払わないと、高齢者に回す資金が不足してしまって、サラリーマンや公務員といった現役世代の負担が高まるのではないか、最終的には破綻するのではないか」と考えている人もいるかもしれない。

たしかに、未納者が保険料を支払わないと、その分は高齢者に回る資金が不足してしまうので、その考え方は正しいのだが、日本では将来の年金の支払いに備えるために「年金積立金 」と呼ばれる約200兆円の資金がある。そのため、国は未納者によって生じた不足分は「年金積立金」を利用して、高齢者に支払うことになる。そして、未納者は将来に年金をもらうことができない、言い換えれば、国は未納者には年金を支払う必要がないため、未納者が未納者でなかった場合に支払われるべき年金が「年金積立金」の中から減っても問題は起きないのである。

つまり、今の高齢者に年金が支払われる際には、未納者が支払わない分の保険料は「年金積立金」から調達する仕組みになっている。したがって、未納者が増えても制度は破綻しないし、保険料を支払っている働く世代に大きな影響が及ぶことはないと言える。」

今回たまたま時事通信の記事であり、その発信の全てが悪いなどとは思いませんが、こうした全体が伝わらない中でネガティブなことだけが伝えられるという現実。またこれが変化してデマメールや憶測に満ちたつぶやきなどとなって流布されていくことが多々あります。日本がポジティブになれない、将来像を描けない理由のひとつではないかと思います。

イギリスの歴史家であるアーノルド・トインビー博士。学生時代に何度か学ぶ機会がありました。「文明を興すものは何か」を探った結果、それは人種でも恵まれた環境でもなく、かえって劣悪な気候の変化や外の文明からの圧力、刺激、困難に立ち向かうなかで生まれてくるものだと結論。それを外部からの「挑戦(チャレンジ)と内からの応戦(レスポンス)」と説明。挑戦と応戦の繰り返しが人物を作る。自分はまだまだ発展途上ですが、多くを学んだことを思い出します。

今回の大震災を取り上げ、日経のコラムニスト・土谷英夫氏が「トインビーをもう一度 不都合な真実に「応戦」を」と題して寄稿されていました。 「トインビーは挫折した文明の共通項に「自己決定能力の喪失」をあげた。状況に振り回され、応戦ができない文明は衰退する。」これを機に改革を断行できるかどうかが復興の成否を決するとの内容。ご紹介します。

「英国の歴史家アーノルド・J・トインビーが、着想から40年、大著「歴史の研究」を書き上げたのは半世紀前の1961年だった。壮大な歴史観に、日本でも文明論ブームが起きた。

 大震災・原発事故の国難に見舞われた今、トインビーの「挑戦」と「応戦」の理論に学ぶことは多い。

 トインビーによれば、文明は逆境で生まれる。自然的環境や人間的環境からの挑戦(チャレンジ)に人々の応戦(レスポンス)が成功したときに興る。例えば「古代エジプト文明」は、気候の変化による砂漠化で生存の危機に直面した人々が、ナイル川沿いの沼沢地を豊かな農地に変えることで生まれた。
 このプロセスは、国の盛衰にもあてはまる。

 開国を強いられた幕末の日本。欧米列強の圧倒的な軍事力と工業生産力の挑戦を真っ向から受け止めた人たちが、明治維新をなし遂げた。「富国強兵」が応戦の旗印だった。

 強兵に傾斜し、無謀な戦争で、多くの人命と国富を失った戦後日本の応戦は、平和的手段での富国の追求だった。四半世紀足らずで焼け野原から、世界第2の経済大国になった。

 挑戦と応戦のメカニズムは、70年代の「石油危機」でも機能した。産業界は的確な応戦で、エネルギー原単位(一定量の生産に要するエネルギー量)を大幅に引き下げた。生産は増えてもエネルギー消費は抑える産業構造ができ、日本は真っ先に立ち直った。

 85年が分岐点かもしれない。この年、日本は世界一の債権国になり、ドル高修正の「プラザ合意」で円急騰が始まる。作家の堺屋太一氏は「知価革命」を著し工業社会から「知恵の値打ちが支配的になる社会」への移行を唱えた。
 
 そちらに進んでいれば、グーグルやツイッターやフェイスブックは、日本で生まれていたかもしれない。実際に起きたのは“地価革命”だった。やがて泡と消えるバブルだ。

 その後始末でもしくじった。日本と同じころバブルがはじけたスウェーデンは公的資金をつぎ込み不良債権を手早く片付け、危機を境に国際競争力ランキング上位の常連になった。

 日本はといえば、地価の戻りに期待をつなぎ、不良債権処理という抜本策を先送りし「失われた」年月を重ねた。「不都合な真実」から目を背け、挑戦を正面で受け止めなかった。

 トインビーは挫折した文明の共通項に「自己決定能力の喪失」をあげた。状況に振り回され、応戦ができない文明は衰退する。

 福島第1原発の事故対応は、もどかしい。大津波は想定外で、全電源を失う事態も想定になかった。ロボット先進国なのに、原発安全神話が邪魔をして原子力災害用ロボットの開発は試作段階でお蔵入りしていた。不都合な真実を無視して的確な応戦はできない。
 
 トインビー流に言えば、大地震・大津波という自然的環境からの挑戦と、原子力エネルギーに依存する人間的環境からの挑戦を同時に受けているのが、いまの日本。間違いなく66年前の「敗戦」以来の逆境だ。
 
 政府の「復興構想会議」が動き出した。多くの人が指摘するように「復旧」ではなく望ましい未来を先取りする青写真を期待する。それには「国のかたち」を変える覚悟がいる。
 
 被災地に限らない。東海地震が「いつ起きてもおかしくない」と言われて久しく東南海、南海地震も遠くない。専門家は3地震連動の可能性もあるという。首都圏直下型地震も予想される。そうした不都合な真実にも向き合える国のかたちを骨太に描いてほしい。
 
 原発は、新設はもとより停止中の炉の再稼働も容易ではない状況だ。「2020年までに1990年比25%の温暖化ガスを削減する」という政府目標の見直しも取りざたされる。原子力の落ち込みを、化石燃料で埋めようとすれば、二酸化炭素(CO2)が増える。
 
 あえて高いハードルを据え置いてはどうか。「石油危機」で見せた応戦力を取り戻すのだ。

 「原子力はつなぎのエネルギー」とみる小宮山宏三菱総研理事長(前東京大学総長)は「21世紀の半ば以降を担う自然エネルギーを加速する」よう訴える。

 太陽光、風力、バイオマスなど自然エネルギーの供給を増やす一方、スマートグリッド(次世代送電網)や、さらなる省エネで使用効率をあげる。夏場のピークをしのぐには、休暇の取り方など、ライフスタイルの転換も考えられよう。

 「課題先進国」は小宮山氏の持論だ。高齢社会にしろ、エネルギー制約にしろ、日本が直面する課題は、やがて他の国々が追体験する。日本が最初に課題解決の道を開けば、文明のリード役になれるという。

 「窮すればすなわち変じ、変ずればすなわち通ず」という「易経」の一節は、トインビーの文明論の核心をよく言い当てている。明治維新でも、終戦後でも、国のかたちを変える改革を断行した。いま変わらなければ、日本は衰退する。」

読売新聞が四川大地震から3年になるのを前に、中国四川省の被災地に入りレポート。世界第2位の経済力を背景に、あらゆる権力を独占する共産党が主導した強力な復興事業によって、真新しい街が次々と出現している様子を伝えています。

「山あいの盆地に、レンガ造りの外壁と瓦屋根の家々が並ぶ。一面のがれきと化した震源地・(ブン川)県映秀には、約14億元(1元=約13円)が投じられ、統一感のある街並み、記念碑や博物館が整備された。「震央(震源)記念地」に生まれ変わった「廃虚」は、21日、観光客でにぎわっていた。

隣の水磨鎮では、震災前に60社あった工場を立ち退かせ、地元の少数民族チャン族の伝統的な街並みを再現した。飲食店や土産物店が軒を連ね、多い日には1万人以上の観光客が訪れる。「何もかも地震前よりよくなった」と、思わぬ復興景気を喜ぶ住民は多い。

四川省政府によると、公的資金、民間融資など総額8658億元に上る復興事業の約93%が3月までに終了。被害が特に大きかった18地区については、党中央・政府の指示で、上海、北京など18省市がマンツーマン方式で支援。中央への服従姿勢を示す各地が競って復興に協力。これまで投入された国費約2200億元に対し、18省市の資金は約780億元に上る。

「国家と人民が団結したからこそできた」と張通栄・ブン川県長(39)が胸を張る復興は、一党独裁体制の力業でもあった。

地元女性(59)は「国と党には感謝しないと」と言い、口ごもった。地震で農地を失い清掃員になった。「今の暮らしには慣れない」と漏らしてみても他に選択の余地はない。」

全体主義においては、個人の幸せも全体が決めるということかと思います。私の友人も立ち退きに際し2者選択を迫られました。「このマンションを出るにあたり、指摘金額(市場価格の6,7割程度)を受け取るか、広さは2倍だが5キロ以上離れた新しいマンション(周辺開発はこれからで買い物もできない場所)を選ぶかどちらかだ」と言われ頭を悩ましていたことを思い出します。全体の発展のためには個人の幸せは二の次になるという典型的な事態でした。いくらなんでもこうした権利は守るべきだと思いましたが。

日本の被災地。その復興に同様の手段を用いることはできませんし、民主主義社会の日本ではあってはならないことです。

地域防災計画は都道府県や市町村が地震、風水害などの災害発生時に取る行動を定めた計画。災害対策基本法に基づいて、国の防災基本計画に沿う形で策定。地域の事情に応じた被害の想定、対策本部の態勢などを具体的に決定。必要に応じて内容を改めており、1995年の阪神大震災後にも各自治体が計画を見直してきました。

横浜市の防災対策と計画 http://www.city.yokohama.jp/me/shobo/kikikanri/disaster.html

日経新聞によりますと、神奈川県内の市町が大規模災害時の業務の手順などを定めた業務継続計画(BCP)の見直しに動き出したとのこと。東日本大震災では大津波や大規模停電など想定以上の被害が広がったことから、迅速な安否確認の方法や、道路が寸断された際の対策を改めて練り直し。津波の恐れがある相模湾に面する市町など多くの自治体で、より実効性のある計画づくりを急いでいます。

横浜市では今春に計画を策定済みとのことで、庁内での認知をより高めていく方針とのことですが、今回の震災を受けてどうなのか気になるところです。

平塚市は大規模地震発生時に備えたBCPを今月策定。災害時に住民の安否確認で必要となる戸籍関連業務を他の業務より先に復旧・継続させる優先業務に設定。平塚市のBCP策定は09年度の新型インフルエンザ対策以来。

策定した計画に基づき、部署ごとにより具体的な災害時の業務マニュアルを2011年度中に作成し、災害時の連携で協定を結んだ企業やボランティア団体との連絡手順などもまとめるとしています。

4月中に震災対策のBCPを作成する予定だった藤沢市は東日本大震災の発生で延期。津波が起きた際の行動マニュアルや業務の優先順位などをより明確に定める必要があると判断し、今年度中の作成を目指しています。

寒川町では「今回の震災のような複数の県が同時に被害を受ける事態を想定していない」としてた上で、遠方の自治体から救援物資を調達する方策などを定めたい考え。

BCPは作るだけではなく、実際に災害が起こったとき計画が円滑に遂行できるよう庁内での周知徹底が求められるもの。

川崎市は市内でマグニチュード7.3の直下型地震が起きた場合を想定した計画を震災前日の3月10日にまとめていたとのこと。しかし、「24時間以内に重要な業務システムを再開する」など非常時の優先業務を明示していたが、今回の震災でも「情報収集や伝達などで対応が遅れた面もあった」(危機管理室)とのこと。

最悪想定の見直しを迫る今回の震災。謙虚に事実を見つめ、慎重且つ大胆な行動が必要ではないかと思います。

一昨日、大和市議選の応援を終え自宅に帰る途中、大変な暴風、大雨。震災の余震や誘発地震が続く中、被災地や影響を受けた各地は大丈夫かと不安が頭を過りました。

出来ること、出来ないことがありますが、やれることを全てやりきることが不安を解消するための最良の手段だと思います。

その夜のニュースで流れた被災地3知事の言葉。立場が違うとこうも言うことが違うのかと感じさせられました。宮城県知事は復興のための財源を全国から集めて進めるという主張。岩手県知事は増税などしたら全国がダメになってしまうという内容。そして、福島県知事は復興の前にまだ進行中の原発をなんとかしろとの訴え。

こうした場合の最善の策とは何なのか?考えさせられます。もちろん目先の生活再建への手立ては必要です。只、原発問題を終息させることが様々な観点から第一となるのではないかと考えます。

先日、読売社説の社説が万全の備えについて指摘していました。

「3月11日に起きた本震があまりに大きかったため、日本列島の地殻の状態が変わったと、多くの専門家が指摘している。

政府の地震調査委員会も、「いつ、どこで大きな地震が起きてもおかしくない」と警鐘を鳴らしている。しかも、この状態は何年も続くかもしれない、という。

余震が続いている被災地はもちろん、他の地域でも、被害を最小限にとどめるための備えを再点検しなければならない。

この1か月余で、マグニチュード(M)5以上の余震は計400回を超えた。M7以上のものも5回ある。平時であれば、M5以上の地震は年に平均150回程度しか起きない。

多発の理由は、本震で日本列島が最大約5メートルも東の方向へ膨らんだことだ。これまでは太平洋側から西へと押され、ひずんでいた。

この歪みが本震の際に一気に解放され、これまで抑え込まれていた断層が活動しやすくなった。

特に心配されるのが、大津波の再襲来だ。本震の震源域付近は地殻が今も安定せず、割れて地震が起きる可能性が高い。このタイプの地震は、規模が小さくても大きな津波を発生させやすい、と複数の専門家が指摘している。

被災地域では、防潮堤が破壊されるなど、津波への防備が震災前より手薄になった。岩手、宮城、福島の3県では、海岸沿いで地盤沈下も広域に起きている。高台の地盤が緩んでいる所も多い。

復旧活動のため海岸沿いで活動する人が増えた。帰宅して生活を再開し始めた人もいる。緊急時の避難路を確保しておきたい。

被災地の外でも、栃木・群馬県境、東京湾など16地域で地震が起きており、気象庁などが監視を強めている。1万3000人の犠牲者が出ると想定されている首都直下地震の発生も懸念される。

首都圏では東日本大震災の本震の際にも、多数の帰宅困難者が出るなど多くの弱点が見つかった。対策を講じておく必要がある。

西日本も、地殻の変動と無縁ではない。気象庁によると、北海道から九州まで、各地の火山で地震活動が活発化している。

日本は地震、火山、台風などの災害の多発地域だ。脅えることなく、備えを万全にして、災害に強い国を築きたい。」

読売新聞によりますと、東日本大震災で被災した宮城県石巻市の避難所に「西日本有志の会」「西日本小売業協会」などと名乗る男性2人組が現れ、避難住民に直接現金を配ったことが23日、わかったそうです。市が同日、災害対策本部会議で明らかにしたとのこと。

市によると、2人組は21、22の両日、市内の避難所計6か所で3万円ずつ茶封筒に入れた現金を避難住民に配ったほか、市牡鹿総合支所で、職員に3万円の茶封筒約170通、計約500万円を配布。総額は5000万円以上とみられ、避難所の職員が「やめてください」といって断っても配り続け、その後立ち去ったということです。

話を聞きつけたほかの被災者からは「不公平だ」と訴える電話が市に寄せられており、市は「志はありがたいが、被災者に公平に配れる義援金として送ってほしい」と呼びかけているとのこと。

最後の部分が悩ましいところです。たとえ善意であっても、見る人から見れば「不公平」となる現実。現政権の対応に問題があることは事実ですが、義援金や物資の配布など、公平公正を徹底しようとして役所は仕事が遅いと言われることもありますが、そうしなければこのような問題がでることも事実です。

「あんなことするなら、もっと簡単にこうすればいいのに」「どうしてこんなことするのか」といった話もよく耳にします。それがより有効な結果を導くこともあると思います。只、立場が違えば目的も異なるというもの。早く目先を良くしたいという感覚以上に、全体感に立った判断と行動が大事。政治においても、たとえ非難されてもその場は耐え、後の信頼につながる行動が必要ではないかと思います。いずれにしましても、私自身が様々な視点を考慮し、自分の考えだけが正しいと思うようなことがないよう、バランス感覚を持っていきたいと思います。

昨日午後の大和市上空。爆音を響かせ2機の米軍戦闘機が訓練を続けました。会話の声は遮断され、私は上空を見上げたものの、地元の方は慣れたもの。顔色一つ変えず対応されていました。

この住民負担。現場の人にしかわかりません。東日本大震災の被災地の方々の苦悩。首相や東電社長への心からの訴え。どこまで現地の方々の心を理解し行動できるか。まずは現場に入り、見て、聞いて、肌で感じることからスタート。そう思うと、政府の対応の遅さは否めません。

あるNPOで活躍する方の言葉。「今被災地に必要なものは必要な時に必要なものが必要な分だけ届くこと」という話がありました。確かにその通りだと思います。物資は充足してきたものの、義援金、ボランティアは不足しているとのこと。これら現地を知るのは現場の方々。こうした方々の声に耳を傾け、それを支えていくことが何よりの復旧復興支援になるのではないかと思います。

先日、日経夕刊のコラム「十字路」に日本総合研究所関西経済研究センター所長の廣瀬茂夫氏が寄稿されていました。納得の指摘でした。ご紹介させ頂きます。

「3月28日、16年の歳月をかけたプロジェクトが完了した。阪神大震災に伴う復興土地区画整理事業だ。災害の復興には長い年月を要する。今回の東日本大震災は規模が規模だけに相当な覚悟をしておかねばなるまい。どうせ必死で取り組むならやりがいのあるものにしたい。

阪神の時は「復旧」か「復興」かで議論になった。当事者に近いほど復旧を望む。誰しも以前の生活を取り戻したい。だが、はた目から見れば復興の方が重要なのは明白である。街が壊滅し、住民が多数亡くなった。建物もコミュニティーも元通りにはならない。激しい国際競争を生き抜くには、時代の先を行く新しい地域づくりが不可欠だ。

復興にはビジョンが必要だ。震災で分かったことは3つある。ひとつは厳しい環境の中で利他精神を示した被災地の人々の意識の高さだ。2つ目は政府と専門家の頼りなさ。最後は小さな工場が世界の生産に影響を与える製品を作っていたという事実だ。

これを踏まえれば方向性は明確だ。政府に頼り切らず、地元が中心となって、海外と直接つながる開かれた経済・社会を創ることである。道州制のモデルといえよう。この逆、すなわち、霞が関・永田町目線の内向き計画を推進するならば、被災地の前途は暗いものにならざるを得ない。

宇部興産の創業者、渡辺祐策翁は宇部をこよなく愛した。炭鉱経営者だったが、石炭を掘り尽くせば街が衰退するため、無限に価値を産む産業を興そうと、石炭で得た資金でセメントや繊維など様々な製品の事業化に奔走した。化学肥料のひとつ、硫安の製造成功との報を受けたとき、これで子孫を飢えさせることはなくなったと病床で喜んだという。死の数日前のことだ。

復興に何が必要か見分けられ、それを最後までやり遂げられるのは、被災地を知り、愛する人たちだけだ。そうした人たちを応援したい。」

阪神淡路大震災の経験を通じて知ることのできた現実。活かしていきたいところです。

日経新聞によりますと、民主、自民両党は今月18日、「国と地方の協議の場」設置法案など地域主権関連3法案の修正協議に入ったとのこと。民主党は地方分権を「地方が主役なので地域主権という表現がふさわしい」と主張してきたものの、法案名や条文から「地域主権改革」の単語を削除する方針。自民党の言い分を丸のみし、法案成立を優先する。週内にも合意し、今国会での成立を目指すとしています。

これは自民党の言い分を丸のみしたというより、正しい使い方に戻すと言った方が適当だと思います。マスコミも乗せられて使った手前こうした表現になっているのかも知れません。以前、このブログでも述べましたが、主権とは国家、国民にあり、そもそも「地域主権」などというものは存在しません。とにかく実態のない言葉、耳ざわりのいい言葉を並べてきた民主党の言葉。現首相がその象徴だと思います。

3法案は官房長官や総務相、地方6団体の代表者らが参加する協議の場の設置や地域主権戦略会議の設置、地方議会の議員定数の上限撤廃などを盛り込んでいるとのこと。

いずれにしましても、「国と地方の協議の場」の設置は一昨年の総選挙で各党から訴えられてきた話。「地域主権」と言いながら、政権交代して権力を握ったとたん、「一度握った権力は手放さない」と言わんが如く、地方分権は殆ど進まず、いの一番に取り組むべきこんな話さえ先送り。まさに言行不一致。ゲームはいい加減にしてもらい、早期に実のある仕事をしてもらいたいものです。

南方系の顔をしているからではないのですが、大学時代には興味を抱いていた東南アジア経済の勉強をしていました。その後、縁あって在学中にマレーシアの国立マラヤ大学へ交換留学。先方の先生から「交換留学だからマレー人を送ったのに、マレー人が帰ってきた」と言われたほど違和感のない顔をしていました。

異文化を肌身で感じ、平和とは何か、国際人とはなど、多くを考えさせられたたこの貴重な経験が、その後の道を開いてくれたように思います。

総選挙直前に留学し、当時は22年間(81年~03年)続いたマハティール政権の第3次政権が発足した時でもありました。首相の強力なリーダーシップと国民の信頼を集める政治の力というものを感じていました。結果として国は繁栄し、政治は安定し、国民が豊かになるという政治目的が前進していた時期でもありました。

日本の災害対策。個人的には、大臣を3人増やしてもあまり変わらないように感じています。そもそも欠落しているのは大臣の数でなく、リーダーシップ。進むべき道を示すことで反対、抵抗する人がいて当然。国のビジョンとプロセスを示し、リーダーシップを発揮することが何よりも求められていると思います。

日経新聞にマレーシアのマハティール元首相が「与野党が協力し国民導け」と題しインタビューに答えられていました。ご紹介します。

 ――日本が国難に直面しています。
 「経済的のみならず政治的にも難局だ。首相が頻繁に交代するなど最近の日本政治は一貫して不安定だった。それが未曽有の大災害に対処するうえで、足かせになりかねない。いまこそ強力かつ決断力のある政府が不可欠で、態勢を早急に整えなければならない」
 「与野党対立は棚上げし、協力して現状を把握して必要な対策を示す。そのうえで国民に忍耐力と経済的負担を呼びかける。大連立も選択肢に入るだろう。政争にかまけて乗り切れる状況ではないことは明らかだ」

 ――世界経済に与える影響をどうみますか。
 
「日本の経済力を踏まえると復旧・復興は比較的早いだろう。最大の難題は原発事故による放射能汚染だ。完全に封じ込めるまで極めて微妙な問題であり続ける。汚染水を海に流していけば、日本の農業・水産業に打撃を与える。しかも、潮流に乗って外国に流れ着く可能性もある」

 「日本産業の最大の強みはあらゆる産業分野における高性能部品だ。その供給が滞ることで世界経済に一定の影響を与えるのは避けられない。マレーシアに立地している完成車メーカーでも日本からの部品の供給が停滞して生産に影響が出ているケースがある」

 ――今回の大災害はアジアに地政学的な変化をもたらしますか。

 「日本の国力が低下すれば、中国が競争上優位に立ち存在感が高まるだろう。しかし、そもそも中国の急成長を止めることなどできない。人口が多く、優秀な人材がそろう。何より彼らは共産主義だが、ビジネスに精通している。むしろ中国を巨大市場としてフル活用し震災からの復興に利用する、というくらいの発想が必要だ」

 「安全保障面では、日米が中国を敵視したり、封じ込めたりしようとすればするほど、中国は軍備を増強する。その資金力も備わってきた。だが、日本は武器輸出国ではないためアジアの軍拡競争にあらゆる意味で利点がない。マレーシアも中国とのあいだで領有権問題を抱えるが、互いの主張を出し合い対立ではなく、対話で問題を解決に導く路線を打ち出している」

 ――日本は震災前から低成長が続いていました。1980年代に「ルックイースト(日本)」政策を掲げた本人としてどうみますか。

 「この15年間にわたる停滞には2つの原因がある。1つは相次ぐ首相の交代など政治的指導力の欠如。1年や2年ではきちんとした政策を立案、導入できるはずがないし、その政策の善しあしさえ検証できないうちに首相がいなくなる」

 「2つ目は『日本株式会社』の極端な破壊だ。官民連携が日本経済の強さの源泉だったはずだ。それを米欧の批判をまともに受け入れ、連携を遮断した。本来、官民の究極の目標は国力を高めるということで共通だ。官僚は糾弾され萎縮し、企業は行き過ぎた市場原理主義に適応できずに戸惑っているのが現状だ」

 ――日本は果たして復活できますか。

 「日本は戦後ゼロからスタートした。その後も幾多の天災や人災を乗り切ってきたことを私は目撃した。日本国民が再び結束し、難局を乗り切ることを確信する。そしてその経験を将来、直面するであろう難局の教訓にすべきだ」

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