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公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

政治と世論調査について 749

未分類 / 2009年2月27日

昨日は終日県庁で常任委員会等の事前準備に追われました。万全を期して実りある議論にして参ります。

ところで、昨日の衆議院予算委員会における野党の質問。連発するのは「世論調査の結果」について。「客観情報」であることが与信の要因。只、私は世論調査の質問の仕方やその信憑性について疑問を感じています。中にはキッチリしたものもあるでしょうが、ごく簡素な調査方法を記述しただけでは「客観情報」であるとは信じがたいものがあります。結果について言いっ放しではなく、調査方法など細部にわたり説明責任を果たすことのできることが必要であると考えます。

今月22日の静岡新聞が興味深いコラムを載せていました。「大論小論」というコーナーで、テーマは「政治と世論調査」。筆者は静岡新聞主筆の原田誠治氏。示唆に富む内容でしたので掲載させていただきます。

 

「『不思議、調査対象になったことがない』

だれも、一度や二度は考えたことがあるに違いない。

「あなたは麻生内閣を支持しますか」「その理由は次のうちどれですか」・・・そんな世論調査に一体だれが回答しているのだろう、という疑問だ。

内閣支持率や政策への賛否を問うメディアの世論調査は頻繁に行われているが、不思議と調査対象になったことがない。周辺でも回答者になった話は聞かない。

内閣支持率が倒閣力を帯び、数字が政治の命脈を左右するに至った今、少なからず気になる。

『ついに13%へ麻生内閣支持率』

内閣支持率に一喜一憂するのが口癖だった森喜朗元首相は、「支持率が怖くて首相なんかやっていられるか」とタンカを切った直後に歴代最低の支持率に落ち、引退に追い込まれた。

80%超の驚異的支持率で船出、郵政民営化総選挙で三百議席の圧勝を記録した小泉純一郎元首相は支持率を一度も口にしなかった。

その三百議席の勢いのお蔭で今がある麻生首相が、小泉郵政民営化にケチをつけるヘマをした。その三百議席に乗って衆院の三分の二再議決で定額給付金の補正予算を通そうとしている「笑っちゃうほどあきれている」と怒り心頭の元首相は「三分の二再議決などもってのほか。ワシは欠席だ」と至近距離から鉄砲を撃った。

「鉄砲は民主党に向けて撃つ時だ」と官房長官は苦言を呈する。オレが獲得した三百議席だといわんばかりの元首相、みんなで取った三百議席だと麻生首相も負けていない。子どものけんかだ。

そんなヘマに加えて財務相の辞任騒動も重なって麻生内閣の支持率はついに13%。末期症状だ。

8割反対は本当か定額給付金』

この厳しい支持率を生み出し、政権末期の引導を渡した人たちはどこにいるのだろう。

全国有権者を対象にコンピューターで無作為に発生させた番号に電話する方法で行われ、千人強から回答を得たという。一億人を超す有権者の中の千人じゃ大海で針を探すようなものだ。調査対象者になるのはジャンボ宝くじ並みの難度だ。それだけ責任がある。

悪評の定額給付金をめぐる世論調査の場合はどうだろう。政治の舞台で言われている数字と、周辺に声を掛け返ってくる反応との間にはなぜか大きな開きがある。

国会の論戦の場で野党が反対理由にあげてきたのは「国民の約八割が反対している」だった。

約八割といえば統計的には」ほぼ全員といっていい。そんなに反対するものをやる必要はないじゃないか。国会論戦を通して世論はそんな流れに傾いていった。野党の勝ちと言っていい。

それでも会う人ごとに聞いてみる。「定額給付金に賛成ですか、反対ですか」。職場の仲間たちにも聞いてみる。

『数字に根拠と責任を持たせよ』

すると、意外や意外だ。返ってくる声は国会論戦とはまるであべこべだ。「賛成だ。早くほしい」「大賛成です。年寄りが待っています」「福祉や行革に生かすならもらってからやればいい」といった声の方がはるかに多い。

「賛成」の声よりも「反対」の声の方が強い響きになりやすい政治の世界とはいえ、何となく割り切れないものがある。

単なる言葉より数字を示されると納得せざるを得ないのは日常生活で痛感することだが、特に、「世論」とか「国民の声」だといって数字を突きつける政治がすっかり市民権を得たようだ。

風を読む政治が決め手になっているからに違いない。政治は民意を離れては意味がないから、そのこと自体は間違いではないが、熟慮、熟考された上での判断が大切にされるのでなければならない。

政治の趨勢を左右するためにいたずらに過大な数字、過小な数字を振り回すのは暴力だ。数字に責任を持たせることは人間にしかできない。」        

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