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バックナンバー 2018年 10月

10月23日・24日・25日

 

 所属の教務厚生常任委員会で、秋田・青森に視察に行ってまいりました。概ね天気に恵まれ、順調に2泊3日で3都市のスケジュールをこなせた視察でした。

 

 1日目は秋田県秋田市で、エイジフレンドリーシティ構想について。かつてない超高齢社会を迎えることから、これからは高齢者をはじめから意識した「高齢者にやさしい都市」にしていく必要があります。このようなまちは、高齢者にみならず、障がい者や子育て中の親や子どもなど、誰にでもやさしいまちとなります。

 エイジフレンドリーシティは世界的な高齢化に対応するために、2007年、WHO(世界保健機関)によって提唱されました。WHOでは高齢者にやさしい都市かどうかは、8つのトピックについての検証が必要であるとしています。それは
1.屋外スペースと建物
2.交通機関
3.住居
4.社会参加
5.尊敬と社会的包摂
6.市民参加と雇用
7.コミュニケーションと情報
8.地域社会の支援と保健サービス

 建物や道路、住居などのバリアフリーや移動手段などの整備にとどまらず、尊敬と社会的包摂などのいわば心のバリアフリーなどの環境も整えていかなくてはなりません。トピックには当然のことながら高齢者への支援やサービスも含まれているわけですが、現在すべての市区町村が取り組んでいる地域包括ケアシステムの構築も、真に高齢者が暮らしていける地域を作るには、こういった取り組みが必要となるのかと感じさせられました。

 

 2日目は秋田県能代市で、小中学生の学力向上の取組について。秋田県はかっての文部省の学力テストで、全国で最下位クラスの成績にとどまり続けたことから、学テが廃止されてからも県を挙げて地道に学校での教育法改善を続けていました。その方法が「問い」を発する子どもを育てる探求型授業です。教師が正解を子どもに教えるのではなく、まず子どもたちに自分で考えた自分の考えを持たせ、それをペアやグループで話し合わせて正解を導き出させる学習法です。それは大変手のかかる授業法だと思いますが、秋田県では標準の授業計画を全教員が共有し、教材なども学校単位で共有しながら、教員の経験や力量で授業の差が出ないように工夫しています。また能代市では多数の助手を市費で採用して教員のサポートを行い、教員の負担を軽減しています。その結果が全国学力・学習状況調査での連続のダントツの好成績です。藤岡市単独ではこれだけの取組は不可能でしょうが、教員のサポートを充実させ、授業の準備や子どもとしっかり向き合う時間を持てる時間を作っていくことは可能とまた個人的には県議さんに秋田を視察するよう、進めていきたいと思いました。

 

 3日目は青森県弘前市で、通学路交通安全プログラムについて。登下校時に児童生徒が交通事故のあったり、犯罪に巻き込まれたりするなどの痛ましい事故・事件が全国で絶えません。藤岡市でも当然こういったプログラムはすでに実践していますが、子どもたちの命に係わることですので、少しでも優れた取り組みは取り入れていきたいですし、また意見交換することでプログラムの質をお互いに高めていくことは意義深いと考えます。その意味で今回は貴重な体験となりました。

 

 現在はインターネットなどの環境も整っていることから、マスコミや市民からこういった視察に対して否定的な声も聞かれますが、やはり担当者と顔を合わせて様々な意見交換ができる視察は貴重な機会です。議員に対して何かと風当たりの強い昨今であり、私たちも自らを省みて改めるべきところは改めなければなりませんが、議員たちはこういった活動も行っているのだと知っていただければと思います。

10月4日・5日
 

 現在私が議長を務めさせていただいている多野藤岡広域市町村圏振興整備組合議会で、茨城県龍ヶ崎地方衛生組合「龍の郷・クリーンセンター」の行政視察を行いました。

 今回の視察の目的は、我が組合の岡之郷クリーンセンターで課題となっている施設の老朽化に対して、長寿命化と今後の汚泥処理方法の転換などの参考とすることです。

 

 龍ヶ崎地方衛生組合は、龍ヶ崎市など8市町村からなる一部事務組合で、圏域から搬入される浄化槽汚泥等の処理を行っています。平成18年に竣工した施設では、浄化槽汚泥対応型の高付加脱窒素処理方式を採用しており、汚泥のリサイクルや処理水で希釈しての下水道放流など工夫した運用を行っていました。

 私自身が浄化槽管理士として浄化槽管理に関わる仕事に一時就いていたこともあり、廃棄物の処理は市民生活に密着した重要な施策と理解しています。今回の視察で得た知見をもとに、議会でも議論を行っていきたいと思います。

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藤岡市 窪田行隆
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