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バックナンバー 2014年 7月

 

 報告が遅れましたが7月15日から17日までの3日間、所属の総務常任委員会の行政視察で、香川県と岡山県に行ってまいりました。梅雨時だったのにもかかわらず、3日とも好天に恵まれ、充実した視察研修となりました。以下、私見ですが概略の視察報告をさせていただきます。

 

 

 初日は香川県さぬき市に伺い、外部評価委員による行政評価制度について視察しました。さぬき市の400余りの事務事業の内から20件ほどの事業を選び、有識者委員4名と市民から選ばれた公募委員3名とで評価を行います。評価の手順は、いわゆる「事業仕訳」と同様です。

 

 研修を担当してくれたのが、制度を発案し立ち上げた担当課長さんでしたので、かなり本音の部分で様々な話をしてくれました。通常こういった制度は首長肝いりで始まることが多いのだと思いますが、担当課が主導して庁内と市長の同意を取り付けたのでしょうから、素晴らしいことだと思いました。反面、判定が下されても担当部や市長がそれをなかなか額面通りには受け入れてくれないのが課題であるようです。まだ2年前に始めたばかりの制度ですから、回を重ねるごとに外部委員も担当課も知恵を付けて様々な工夫を重ねていってくれると期待しています。ちなみに市の事務事業すべてで、評価の基礎資料となる事務事業評価調書は担当課が作成しており、外部評価の対象になる可能性があるため丁寧な内部評価がなされるようになったとのことでした。

 

 我が藤岡市でも行政評価制度はありますが内部評価に留まっているため、評価の客観性をどのように担保していくのかが課題だと思います。外部評価・事業仕訳的な手法も研究していく必要があるのかもしれません。まずは議員として予算・決算審査にこれまで以上に真剣に取り組む必要があると改めて感じました。

 

 

 2日目の小豆島町では総務省の地域再生マネージャー事業を活用した、地域ブランドの構築による地域振興事業を視察しました。小豆島は100年以上前に、日本で最初にオリーブの栽培がおこなわれた地です。しかし栽培面積は徐々に縮小し、他地域でもオリーブ栽培が始まるなど、取り巻く環境はかなり厳しくなっていました。そのため小豆島オリーブンの復活とブランド化のために、総務省の補助メニューである地域再生マネージャー事業を利用することとしたのです。

 

 この事業は地域再生に関して実践的ノウハウを有する企業、人材の情報を市町村に提供し、市町村はこれに地域再生業務を委託します。期間は3年間で補助率は3分の2、上限は1000万円(当時)。小豆島町では乃村工藝社を選択して委託し、様々なイベントや事業を行いました。その結果オリーブの生産は全盛期近くまで拡大し、小豆島産オリーブ油はブランド価値が高く、値段は高くても冬に生産したものが春には売り切れてしまう人気商品となっています。

 

 総務省の地域再生マネージャー事業は内容と補助金の上限を700万円に変えて、現在も募集されています。また政府は今後地域再生事業に力を入れていくために、担当大臣まで置いて力を入れていく考えのようです。球を投げられた地方の側としては、市町村のやる気と企画力が求められるところです。藤岡市は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産である「高山社跡」を抱えています。世界遺産のあるまちとして、今後どうしていったらいいのか、真剣に模索していかなくてはなりません。

 

 

 3日目は岡山県倉敷市で、フィルムコミッション事業を視察しました。この事業は観光コンベンションビューロー補助事業として支出された補助金により、倉敷観光コンベンションビューロー(観光協会に当たる)が実施しています。その目的は映画やテレビの撮影を誘致して受け入れることで、倉敷市の知名度アップと、ロケ隊または観光客による経済効果を上げることです。PR活動としては紹介パンフレットやホームページによる撮影好適地の紹介や、制作会社へのプロモーション活動を行っています。そして誘致が決まれば、ロケ隊への様々なサポートを提供していきます。その後はロケ地に記念プレートを設置してロケ地めぐりの観光客に便宜を図ったり、ロケ地巡りツアーも1回実施したとのことでした。

 

 課題としてロケの受け入れは情報番組の小規模なロケ隊が多く、映画やテレビドラマなどの受け入れがなかなか進まないことだということでした。観光地としてブランド力があり、まるでオープンセットさながらの古い町並みを残す倉敷でも、全国的な競争の中で実績を上げることはなかなか難しいようです。思うに関西圏からは近い倉敷ですが、東京からの距離も影響しているのでしょうか。事業開始10年、まだまだ息の長い取り組みが必要と思われます。

 

 前にも書きましたが、世界遺産のあるまちとして藤岡市も今後どう発信していくかは大きな課題です。

 党の藤岡連合支部党員研修会で国会見学に行ってきました。藤岡・玉村の党員さんとともにバスで国会に。岡本衆院議員の担当による有意義な研修、議員会館での昼食、そして衆議院の見学と、充実した研修会となりました。

 議員が党勢拡大のために活動するのは当然のことですが、議員と同じ思いに立って第一線で対話に励んで下さる党員・支持者の皆様の存在こそが、公明党の力の源泉です。皆様、大変ありがとうございます。

 

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藤岡市 窪田行隆
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