バックナンバー: 2008年 11月 12日

 平成20年11月12日夜、「地域と連携した介護のネットワークづくり」と題した平成20年度江戸川区介護保険シンポジウムが江戸川区総合文化センターで開催されました。

 講師の日本社会事業大学学長の大橋謙策氏から、「地域連携」「地域福祉」「地域における『新たな支え合い』と市町村の役割」などについて、有意義な御提言を頂きました。明年から第4期介護保険事業計画が始まる上で、是非とも反映すべきと考えます。

 この中で大橋講師は、ケアのあり方について「息をさせる」ことをケアするのと、「生きる」ことをケアするのとでは全く意味が違う。つまり、支援を必要とする人自らの内にある生きる力が引き出されるようなエンパワメントとしての「新しい支援」。これが要介護者の方の「生きる」力を引き出す新たな支え合いの考え方と言われます。これは、家族や事業者はもとより、地域や行政全てに対するメッセージだと受け止めるべきではないでしょうか。

 本年10月1日現在、本区の高齢化率は16.9%で、この半年だけで0.2%増え、114,251人。世界の中でも、益々高齢化が進む日本において、認知症患者の割合が増えると、施設など介護事業だけではとても対応できません。地域住民全体の確かな理解とケアにより、認知症の方が早い段階で率直に「助けて!」と口に出来るような社会を実現することが大切と考えます。その為には、認知症の方や家族の方が、もっと安心して悩みを相談できるように、行政的な受け皿や地域の理解が益々必要だと思います。

 平成20年11月12日午後、区議会熟年者支援特別委員会は、江戸川区瑞江1丁目の小規模多機能ホーム「あひるクラブ」を視察しました。昨年12月に開設したばかりの比較的新しい施設。代表者や責任者の方から説明をお聞きすると共に、利用者の方々の楽器を使った音楽発表もお聞かせ頂きました。

 約1年が経過する施設では、献身的なスタッフの皆さんと利用者の方々との信頼関係がとても良好に築かれていることが窺えました。認知症高齢者の方やその家族を、地域でしっかり支えることが益々求められています。このホームは、その中核的施設として地域の期待も大きいものがあるでしょう。その証拠に、地元地域からもボランティアのお手伝いとして協力されていることにあります。

 益々、超高齢化社会が進む中、認知症独居老人を含む認知症高齢者への理解を更に深めなければと思います。基盤となる地域の理解を促進するために、自治会など住民団体の取組やサポーター養成講座の推進などが今後も重要になると思われます。また、認知症への専門的医療的分野を担う専門スタッフの要請と活動も是非とも必要です。

 イギリス発信と言われる「パーソンセンタードケア」の考え方を、認知症介護研究・研修東京センター長の長谷川和夫氏が主張されています。氏の考え方に私も同感です。地域全体でケアを進めるため、更に促進させたいと思っています。