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千葉市 酒井伸二
sakai_chiba@outlook.jp

Archive for 2012年 10月

 今月18日、ノーベル医学・生理学賞を受賞された山中伸弥教授が「公明党・再生医療推進プロジェクトチーム」の会合で講演を行って頂きました。

 さて、「時の人・山中伸弥教授」が超多忙の中、何故わざわざ公明党の会合に来て講演をして頂けたのか?・・・その背景と講演の概要は以下の通り。

1.「国の支援により」世界トップを走っている

  この5年間の”国の支援”で、日本はiPS細胞を使った再生医療で世界トップを走っている。

 パーキンソン病や眼疾患、心疾患などの分野では、近く臨床研究が始められる段階まできている。

 血液疾患については、血小板や赤血球を作ることに成功しており、あとは量的な問題。大量生産できれば、いつでも治療できる状況。

 脊髄損傷についても、(一日も早く人間の治療につなげたいところであるが)数年後には臨床試験を始められるのではないか。

※自公政権時代(2003年)に始めて関連予算を確保(6年間で3億円)。2007年にiPS細胞作製に成功したことを受け、2008年度から毎年45億円以上の支援を実施。09年補正予算では、山中教授ら最先端の研究者30人にそれぞれ5年間で100億円規模の資金提供を決定。公明党としても(マニフェストにこの再生医療分野への支援を掲げるなど)牽引、後押しを推進してきました。…ところが09年夏に政権交代した民主党政権は、事業仕分けで山中教授への資金を半減、研究費カットをしてしまいました。(山中教授は、当時の取材で猛抗議していたことは言うまでもありません。)

2.細胞ストック計画

 iPS細胞は患者本人から作れるので、倫理的な問題や免疫拒絶はない。しかし、一人当たり1,000万円を超える費用と半年近い時間がかかる。

 そこで、あらかじめ他人の細胞からiPS細胞を作っておく再生医療用の「iPS細胞ストック」という計画を進めている。

 ソース(原材料)として一番いいのは「さい帯血」で、一人から作ったiPS細胞を何万人にも移植できる可能性があり、経済的効率も非常に高い。しかし他人の細胞のため、拒絶反応が起きてしまう。

 これを克服するのがHLAホモドナー。(少々難しいですが…)このHLAホモドナーを持つ一人からiPS細胞を作ると、日本人の場合、20%がカバーされる。(日本人の90%をカバーするには140人のドナーを見つける必要がある。)

 しかしながら、この140人を探すのには、20万人もの日本人のHLA型を調べなければならず、膨大な費用と時間を要する。

 そこで、5〜10人のドナーを見つけることを短期目標として掲げている。(日本人の約50%をカバーできる。)日本赤十字の事業や、さい帯血バンクとの本格的な連携が重要。

※「白血病患者の命を救おう」…1997年以降、浜四津敏子代表代行(当時)を中心に、さい帯血移植への保険適用、公的バンクの設立を推進。(当時200万人規模の署名運動を展開。)以降、毎年1000人以上の白血病患者の命が救われている。
  

3.「今日は何があってもここに来たいと思っていた」

  さい帯血は全国のバンクに眠っている。(10年たつと古くなり処分されている。)この中には、HLAホモドナーと分かるものも多く、その細胞を有効利用したい。

 しかし、同意の問題が最大の課題。さい帯血は、採取する前に造血幹細胞移植の治療に使うことで同意を得ているが、それ以外の目的で使うことは同意を得ていない。(様々な議論が必要であるが)多くの患者が亡くなっていく中、時間は限られている。一日も早く、さい帯血という宝の山を、iPS細胞という違う形で患者のために使わせてもらいたい。今のままでは捨てられてしまう運命にある、さい帯血サンプルをiPS細胞で、患者のために使わせて頂きたいというのが、本日の最大のお願いだ。

 私自身、研究時間を確保するため、約束していた講演等もほとんど断らせていただいている状況だが、今日は何があってもここに来たいと思っていた。

※2011年5月、公明党は「さい帯血法整備推進プロジェクトチーム」を設置。関係団体と意見交換を重ね、各党にも強く働きかけてまいりました。そしてこの9月、(さい帯血の研究目的での利用・提供を可能とする)造血幹細胞移植推進法を全会一致で成立させました。

下記サイトも参照下さい。

http://www.komei.or.jp/news/detail/20121019_9382

 24日に開催された、公明党政経フォーラム2012。講師の森田実氏の講演は実に興味深いものでありました。

 全体としては、野田総理をはじめとする現政権の問題点を指摘した上で、私たち公明党に対し「日本の政治の柱になってもらいたい」とのエールを送って頂きました。

 (かつては公明党に対しても厳しい見方をされていた時期もあったようでありますが、政治評論家として公明党について勉強すればする程、”最も信頼を寄せる政党”へと評価が変わったとのことであります。)

 さて、公明党への評価はさておき、現政権の問題点についての指摘が実に気になる内容でありました。

1.(森田氏が)首相の行動を見てきた人を取材したところ、(野田総理について)数名が同じことを証言。それは、「言葉を発しない」「沈黙を貫く」ということ。(民主党幹部相手でも)少し立場が違うと、反応がない。何を考えているのかわからない。与党と野党の対話が議会政治の原則であるにも関わらず、聞く耳を持たない。党内においてすら押し通す。戦後67年間、最後は対話で決着してきたが、(野田総理は)黙って拒否し続ける。

2.(こうした傾向は)国際的なことになるともっと大変。対中国との外交において、民主党政権は沈黙対応からスタートしてしまった。この春に行われた温家宝首相との会談においても・・・
温家宝:「日本は、日中両国間の問題について外交で解決しようという態度を変えたのか?」
野田:・・・沈黙。
温家宝:「外交で解決しないのであれば軍事でやるのか?」
野田:・・・沈黙。
このことは中国全土に伝わり、「日本は軍事的解決を選択」との印象を中国国民に与えてしまった。

3.(野田政権として求心力を高めるためのパフォーマンスなのか、石原前都知事のナショナリズム的な発信に呼応してしまったのか)ちぐはぐな外交交渉のまま最後まで聞く耳を持たず、最終的に日中冷戦の引き金をひいてしまった。(9.11の尖閣諸島国有化の閣議決定)

4.日本ではほとんど報じられていないが、諸外国は日本の対応を冷ややかに見ている。先日も玄葉外相が尖閣問題を引っさげて欧州を回ったが、ほとんどの国で相手にされなかった。  世界経済が危機に直面している現在、牽引力として期待される(アジア経済の中心を担う)「日本と中国は一体何をやっているのか?」といった具合。欧米の新聞紙上では毎日のように警告を発している。

5.日本政府は戦後最悪の状況。(選挙だけはやりたくない輿石幹事長の戦略のもと)民主党議員も何も言わず、「首相を守ること」だけに腐心している状況は異常。他にも、ある政務三役の名刺からは「民主党」の文字が消えた。自分の党の名前を消さなければならない、そんな政党が政権を握っていて良いのか?速やかに解散すべきである。

 他にも様々ありましたが、中心の内容はこんな感じです。
 どこまでが真実なのかは不明なため慎重に取り扱うべき事柄ではありますが、長年に渡り日本の政治を研究してきた評論家の意見として、考えさせられるものでありました。

※後日、森田実氏のブログをのぞいてみました。10月分をざっと読むだけで、今回の講演における氏のメッセージがどのようなものかよく分かります。一読してみてはいかがでしょうか?(私のこの文章ではよくわからないと思いますので…f^_^;)

 

 ともあれ、情報化社会とはいえ、我々が普段接するのは日本のマスメディアが大半であります。ここ最近、中国、韓国、ロシアと近隣諸外国との関係悪化が頻繁に報じられ、ナショナリズム(右傾化)を煽るような風潮も気になります。何となくメディアに洗脳されてはいないか?

 私たちが断じて貫かなければならないのは「平和」であります。その大局観に立った(沈黙ではなく)対話こそ、今の政治に最も必要な素養ではないでしょうか。

 また、遅々と進まない国会審議に呆れてしまっている人も多いと思います。このところ(国民生活にも支障をきたしかねない)特例公債法案の早期決着などが取りざたされておりますが、今に始まったことではありません。

 そもそも、(自公政権時代よりも毎年約8兆円もの水膨れ予算を3年連続で編成しておいて)審議が始まった年初以降、一体何をしていたのか? 野党側に理解を求める行動、対話、議論を怠ってきた与党民主党にこそ、第一義的な責任がある問題であります。(法案の成立率は戦後最低レベルです。)

●(9月初旬に終了した)先の通常国会でも何故決着を図ろうとしなかったのか?

●第三次内閣が発足してから、党首会談までに何故3週間も時間稼ぎをしたのか?

●参議院で問責決議がなされた状況で、臨時国会でどうやって議論を進めていくのか真剣に考えているのか?理解を得る努力をしたのか?

 「審議に応じないのはとんでもない」といった世論形成ばかりにやっきになっている姑息さを、私たちが見抜いて声をあげていかなければならないと考えます。

 まだまだあります。

 マニフェストの総崩れに始まり、最近では猫の目のようにクルクル変わる大臣。この3年間で法務大臣9人目。消費者担当大臣9人目。少子化担当大臣に至っては10人目。拉致担当大臣も8人目です。

 野田総理が誕生して一年。この一年で内閣は3度変わりました。「適材適所」「最善・最強の布陣」と言っていたのは一体どこの誰なのか?どう客観的に見ても、現政権は完全に行き詰っております。

 景気経済の回復、外交の修復、復興の促進…日に日に国益がそがれていくようなことがあってはなりません。私たちの生活にふりかかってくる問題です。

 (わかりやすいシナリオにしがみつきたくなる世の中ではありますが)私たち一人一人がもっともっと勉強し、「何が正しくて何が間違っているのか?」「本当に今何が必要なのか?」…雰囲気に流されることなく「日本再建」を真剣に追求していく以外に明るい未来はないと思います。

議会質問の概要報告その5(ラスト)です。

4.教育問題について

(1)いじめ・不登校問題について

 いじめの件数は、極端な地域差もあり実態を推し量るのが難しいのに対し、不登校のデータについては正に実態・現実であります。答弁によれば、本市の不登校児童・生徒数はここ数年800名前後(小学校で特に増加傾向)で推移しております。いじめもその要因の一つとのことで、直接的な関連性は不透明ながらも極めて深刻であります。その上で、特に以下の3点を主張しました。

「三つの主張&答弁」

①いじめに関する教育について

 国立教育政策研究所の滝充氏は、「いじめはその多くが一見誰にでも簡単に実行できる“ささいな行為”であることから、子ども全員を対象にした未然防止が求められる。そしてその中で、“いじめはいじめる側が100%悪い”という意識に子どもたちを変えていく必要がある。」と訴えております。

 そこで、いじめに関する教育においては、「いじめはいじめる側が100%悪い」との明確なメッセージを子どもたちに伝え、指導を徹底していくべきと主張しました。当局からは、「いじめはいかなる理由があっても許されないことを伝えていくことが大切であり、今後もいじめを許さない学校づくりを進めていく」との答弁がありました。私たち大人の毅然とした対応が求められます。

②いじめ問題の捉え方と体制強化について

 去る8月6日に衆議院・青少年問題特別委員会で参考人として登壇した「夜回り先生」こと水谷修教授の発言内容を紹介。(詳細は国会中継の録画放映などをご覧ください。)その中で、「いじめには、教育的解決の求められるものと教育的だけでは解決できないものの二種類ある。特に後者は、速やかに警察や地方裁判所、人権擁護局へとつなげていくべき事案であり、文科省以下これら二つを全く区別できていないことがいじめを根絶できない要因である。」と指摘しております。

 そこで、人権擁護局や警察との連携強化やスクールカウンセラーの増員など、学校を支援する体制の強化を求めました。当局からは、「国から示される予定の“学校と警察の連携強化”に基づき、(体制の)再構築を検討していく」「スクールカウンセラーの増員が必要と認識しており、小学校への配置に向けては国の動向を注視していく」との答弁がありました。国の動向云々ではなく、主体性を持った取り組みを求めてまいります。

③「いじめ撲滅デー」の設置について

 いじめ対策で成功を収めているカナダでは、毎年2月の第三水曜日を“ピンクシャツデー”としております。(ピンクのシャツを着て登校した生徒がいじめを受けたことから、その上級生がピンクのシャツを大量購入し、皆でそのシャツを着て登校したことが全国に広まったもの。その日は町中が、そして企業も国会の中もピンクのシャツでうまるそうです。)

 そこで、本市の子どもたちをいじめから守るために、「いじめ撲滅週間」もしくは「いじめ撲滅デーの設置」を検討すべきと主張しました。市長からは、「今後、法務局、警察等の関係機関、教育委員会をはじめとする庁内部局の緊密な連携により、総合的に検討していく」との答弁がありました。今後の動向に注目!

(2)居所不明児童対策について

 住民登録されているにも関わらず、1年以上も居場所が分からなくなってしまった小中学生、いわゆる居所不明児童生徒が今や全国に1,000人以上いるとされております。そこで、本市における居所不明児童生徒の近年の状況及び対策を伺いました。答弁によれば、昨年度81名、今年度46名となっており、学校が主体となり家庭訪問を実施しているとのこと。

 もう一歩深い追跡調査のためには、庁内はもとより、外部の関係機関との連携も不可欠であります。いじめ問題同様、学校支援の体制を作り対策に取り組まれる様、要望しました。

引続き、議会質問の概要報告その4です。

3.蘇我副都心について

 平成12年、都市再生の重点地区として蘇我特定地区が指定されて以来、様々な計画策定とともに各種開発が行われて参りました。そしてこうした計画及び開発の進展に伴い、人口も急増。(表参照)また、駅の乗車人員についても、ここ10年で海浜幕張駅に次ぐ約23%の増加率となっております。

 さて、その開発の中身でありますが、臨海部を中心に商業施設、スポーツ公園、道路などの整備が進められた一方で、駅周辺は然程代わり映えしないというのが実感であります。現に、5年前の議会質問でも取り上げましたが、当時「早急に取り組む」とされていた東口駅前広場整備を始め、西口自由通路の改修など一向に進展の兆しは見られず、副都心と位置付けられながらも駅周辺はアンバランスに取り残されてしまった感は否めません。

 政令市移行から20年。千葉都心では千葉駅のリニューアルと西口の再開発、幕張新都心においても駅のリニューアルが公表された他、企業の集積、メッセや海の新たな活用法を模索するなど、都心の魅力向上に向けた都市形成が進みつつあります。では、第三の都心・蘇我を今後どうしていくのか?・・・

 

 そこで、蘇我地区を副都心と位置付けた経緯、その整備の推進についての総括、ホームタウン及びスポーツ公園を今後の都心形成にどのように活用していくのか、などを質問しました。

 答弁によれば、蘇我地区は鉄道の結節点でもあり都市機能を計画的に誘導すべき築として位置づけたことや、段階的に整備が進められ比較的短期間で年間2千万人が訪れるまちができたこと、スポーツをひとつの軸として都心の育成・整備にあたるなどの見解が述べられました。

「主張&最終答弁」

 比較的短期間でいろんなものが整備されたという点は理解できるものの、2千万人の人々が訪れるまちになったという総括はいかがなものかと思います。あくまで一部の商業施設の集客数であり、駅周辺のにぎわいはむしろ弱まっているようにさえ感じます。都心形成の急所である駅周辺整備は急がれるべきであります。

 また、鉄道の利便性としてはこれほど良い駅も珍しく、交通政策上の可能性は非常に高いと考えます。更に、ホームタウンについても、(私自身も研究して参りますが)プロサッカーチームの拠点などは願ってもなかなか誘致できるものではありません。他都市からしたらうらやましがられるような財産であるわけですので、もっと知恵を絞って活かして頂きたいと思います。

 そこで、蘇我副都心の今後の方向性について、今後どのように考え、どのように取り組むのか、最後に市長の見解を求めました。市長からは、「駅周辺の整備については、地域や企業と意見交換を活発に行い、実現に向けた整備手法や着手時期について検討していく。また、スポーツ施設の集客力を最大限活用し、回遊性を向上させるなど波及効果を高め、にぎわいや経済の活性化が図られるよう工夫していく」との答弁がありました。個人的には、未来を感じて集積してきた新住民の子どもたちの世代が、将来もここに住みたいと思ってもらえるかが当面の勝負であると思います。定住促進の視点も併せ持ちながら、副都心形成にあたるよう重ねて求めました。

昨日に引続き、議会質問の概要を報告します。その3です。

2.薬物汚染問題について

 脱法ドラッグ、脱法ハーブについては、先月(9月)20日、本市内において県内初の摘発事案が発生しました。こうしたドラッグについては、インターネットの普及により誰でも入手しやすくなり、特に青少年への薬物汚染が心配であります。

 そこで、本市内での薬物関連の検挙数の推移と青少年との関わり、ドラッグの販売店舗についての把握状況、教育・予防啓発などの未然防止対策などについて質問を行いました。

 答弁によれば、検挙数はここ数年150人前後で推移しており、内25歳以下が20名前後であること、店舗の把握状況については、薬事法に基づく立ち入り検査等の権限を持つ千葉県が把握することとなっており、本市としては情報待ちの状況にある旨の答弁がありました。

「主張&最終答弁」

 8月に市民の方から「市内に脱法ドラッグの店舗があるようだが情報はつかんでいるのか」との相談を頂きました。早速幾つかの所管に問い合わせてみましたが、薬事法絡みは国・県の所管であり、本市では何ら情報は持ち合わせていないとのことでありました。脱法ドラッグ業者については、本年3月末時点で全国に389業者あるとされております。これだけ話題にもなっている以上、本市内での存在有無について情報収集くらいはしておくべきではなかったでしょうか。また、先月(9月)開催された市薬剤師会主催の薬物乱用防止キャンペーンについて、本市及び本市教育委員会も後援団体となっていながら、詳細を知る部門はどこにもありませんでした。薬物汚染は、身近なくらしの現場・地域で起こっている問題であり、市行政がもっと主体性を持つべきと考えます。

【point】

 横浜市では、県や県警と連携して、脱法ドラッグの販売店舗に対する販売自粛要請や、啓発用ホームページを若者向けに刷新するなど、延べ100万人への啓発を目標として青少年に対する情報発信強化に取り組んでおります。

 そこで、薬物汚染問題については今一度庁内においてその取扱い、市行政としての取り組みのスタンスを協議し、より主体的な立場で予防啓発など未然防止対策を強化すべきと主張しました。当局からは、「連携を密にして積極的に対応していく」との答弁がありました。引き続き、対応を見極めていきたいと思います。

昨日に引続き、議会質問の概要を報告します。

1.行財政改革について

(2)BPRとクラウドコンピューティングについて

 BPR(Business Process Re-engineering)とは、業務プロセス改革の意味で、業務の内容や流れ、組織構造などを分析し最適化することであります。自治体経営においても、縦割りの組織とその弊害となってきた情報システムを見直すBPRの取り組みは、最重要課題とも言えます。そして、幸いにも本市ではタイミング良く基幹システムの刷新時期を迎えており、更には国において、住民情報の管理を容易にするマイナンバー制度の導入も現実味を帯びつつあります。まさに本市にとっては、市役所そのものを大きく変革していく最大の契機であります。

 そこで今回は、千葉市が現在取り組んでいる情報化(電子市役所)について事業規模や内容、進捗状況を伺うとともに、BPRの取り組み状況、及び想定される効果や課題などを質問しました。

 答弁によれば、総事業費は約76億円。市役所史上でも最大規模の一大プロジェクトであり、①転入手続きなどにおける区役所窓口のワンストップ化の実現も具体性を帯びてきたこと、②庶務事務の外部委託も検討していること、③各区役所のバックオフィスを一カ所に集約させることにより大幅な人員再配置が可能であることなどが明らかになりました。

「主張&最終答弁」

 私自身、前職でいくつかの企業のBPRに携わって参りました。つたない経験ではありますが、BPRを成功させるカギは、「職員の意識改革」と「強力な推進体制の確立」であると考えます。そこで、①本市が目指す「ICTを活用した自治体改革」をビジョンとしてまとめ職員及び市民に広く発信していくこと、②市長配下に事実上の力あるCIOを擁立すること、の大きく2点を主張しました。当局からは、「①職員の意識を改革するため、研修などにより一丸となって取り組む体制を構築する、②ICT分野での職務経験のある外部人材の登用を検討する必要がある」との答弁がありました。

※編集後記

 今朝の新聞報道にもありましたが、千葉市がCIO補佐監の公募を開始しました。CIO補佐監は、CIO(情報統括管理者=市長)を補佐する実質的な情報化施策の責任者となります。局長級とのことで、市としてはこのクラスを公募するのは初めてであります。

 個人的には、(今回の質問でも主張しましたが)CIO補佐監は市役所改革の事実上のトップであることを考慮すると、永続性の担保という観点からも本市職員がその任にあたるべきであり、むしろそのブレーンになる人材こそ外部から登用すべきと考えます。私個人の経験上、これだけの規模のシステムは一筋縄でいくものではなく、チームワークも重要であります。いきなりトップの人材登用というよりは、ナンバー2、3くらいの人材を多用する方が良いと思うのですが・・・。

 とはいえ、既に決定されたことですので推移を見守りたいとは思いますが、的確な人材が見つかることを祈ります。

 去る9月7日から10月3日の会期で、千葉市議会第3回定例会が開催されました。私自身も10月1日、通算で16回目の一般質問に立ちました。

 質問の概要につきましては、分量が多くなりますので5回に分けて報告いたします。

※質問の模様は、市役所ホームページの「千葉市議会」-「議会中継」-「録画放映」においてご覧になれます。→http://www.city.chiba.jp/

1.行財政改革について

(1)公共施設マネジメントについて

 各自治体においては、PRE(Public Real Estate=庁舎・学校・公民館などの公的不動産)を経営的な観点から捉え、賃貸運用や売却といった有効活用や、総量の最適化を行っていくための戦略策定が求められております。公明党市議団では、財政健全化の更なる取り組みとして早くからこのPRE戦略の策定を求めてきましたが、本市では昨年4月に資産経営部が発足し、本年1月には「千葉市資産経営方針」が策定されました。現在は、明年4月の資産経営システムの運用開始に向け様々な準備が進められております。

<課題>

①答弁によれば、(道水路、企業会計財産を除く)市有地の内訳として、利用地の評価額は約1兆3,800億円、未利用地は約507億円。また、未利用地の内、処分の方向性が未定の土地は約470億円分で、用地取得後未利用になっている最長のもので33年が経過している。(中央区の花輪公民館予定地)

②公共施設に関する(光熱水費や人件費、稼働率など)コストパフォーマンスの管理は各所管が実施しており、市として一元的なマネジメントが行われていない。

③市有建物の老朽化については、築30年を経過するものが約半数を占め、10年後には約70%に達する。今後40年間に必要となる改修・更新コストは約8,900億円(1年あたりで約223億円)で、H23年度ベースで投資可能な額(約130億円)を大幅に上回ってしまっている。

「主張&最終答弁」

 市有地については、売却業務を宅建業者に委託するなど、あらゆる手段を模索すること。また、市有建物については、総量の適正化及び予防保全・長寿命化の取り組みが急務であることを訴えました。

【point】

 東京都立川市では、学校施設を中心に「公共施設保全計画」を策定。一般的な「50年立て替え」を行った場合に対し、「70年立て替え」に長寿命化した場合、約3割のコスト縮減が可能として取り組みを進めております。

 その上で・・・この先、市民に馴染みのある施設も「処分対象」としなければならないケースも発生します。市民理解を得ながら公共施設の総量適正化(縮減)などを着実に実行していくには、汎用性のあるモデルケースを選定し具体的に議論を深めていくべきと主張しました。当局からは、「必要性を認識しており、汎用性のあるモデルケースの具体的な選定を検討していく」との答弁がありました。今後の取り組みを見守っていきたいと思います。