◆    第17回定例会 平成20年9月
学校飼育動物の管理について3-1
旧大宮市、現在のさいたま市において、平成9年に教師がウサギを生き埋めにする事件があり、大きくマスコミに報道をされました。生き埋めにしたウサギは、 七面鳥につつかれて死にかけていたウサギの赤ちゃんだったという文書を学校は出しましたが、ウサギがふえ過ぎて引き取り手がなかったからなどの話もあった ようです。
この事件をきっかけに学校は飼育動物の管理を専門家である獣医師にお願いすることになり、教師の研修会と教育施設への訪問活動が始まりました。
尼崎市においては平成12年に、ある小学校から、ウサギがふえ過ぎて困っているので引き取ってほしい、それが無理なら処分してほしいと動物愛護センターに 連絡が入り、センターから獣医師会に声がかかったと聞いております。獣医師が学校を訪問したとき見たものは、動物を飼う条件が劣悪だったとのことでした。
現在、尼崎市では、小学校43校のうち3校を除く40校で小動物を飼っています。最も多いのはウサギで169羽、鶏が58羽、鳥類が114羽、その他カメやハト、インコなどを飼っております。
まず最初にお聞きしたいのは、小学校で小動物を飼っている理由は何なのか、教育の位置づけはどうなのか、根拠等がありましたらお示しください。
先ほども述べましたように、平成12年に初めて獣医師が学校での小動物の飼育状態を見たときは、劣悪な環境でした。動物がけがをしても病院には連れていか れず、そのまま放置していたり、えさを買う予算もついておらず、動物を飼育する環境が整っていない中で小動物が飼われていました。この現状を見るに見かね て平成12年から尼崎市開業獣医師会は、学校への訪問活動を開始し、動物の飼い方の指導、けがをしたり病気の動物の治療や去勢手術等をするなどの活動を 行ってきました。活動はことしで9年目に入り、訪問する学校も9校にふえています。しかし、ボランティアでやっている限りは、他の学校までは手が回らない 状況です。その結果、いまだに問題を抱えたまま飼育している学校があります。
例えばえさの確保については、購入もありますが、給食の残り野菜、スーパーで野菜くずをもらう、給食室から出た野菜くず、家から持ち寄ったくず野菜、八百屋から野菜くずをもらってくる、地域の人からの提供や残りのパンなどで賄っています。
数をふやさない工夫としては、特にしていない、雄と雌を分けている、雌だけを残している、去勢している、卵を当番が持ち帰ったりしているようです。
病気やけがの対応は、動物病院へ連れていく、けがをしているときは消毒する、そっとしておく、別室に取り出す、獣医に診てもらうなどとなっております。
お伺いしますが、えさの確保や病気・けがへの対応など不十分な状態ではないでしょうか。獣医師がボランティアで活動しているものの、学校における小動物の管理状況は、今まで放置されてきたと言えます。この実態をどのように認識しているのか、お聞かせをください。
平成16年に山口、大分、京都で79年ぶりに鳥インフルエンザの感染が確認されました。東南アジアでは人への感染で死者も多数出ました。日本では、鳥イン フルエンザの感染が報道されたとき、学校の鶏やチャボの飼育から子供を外したり、処分をしたり、関係者の混乱は避けられませんでした。鳥インフルエンザは 渡り鳥や野鳥から感染することがわかっていますが、いざというときにどのような対応をしたらいいのか、あるいは学校で飼育している小動物が感染しないため にはどうしたらいいのかなど、ふだんの管理をしっかりとしておく必要があります。専門家の話では、学校で飼育している動物は閉鎖的な環境にいるので、鳥イ ンフルエンザに感染する可能性は低いということですが、万が一という場合もあります。万全を期すにこしたことはありません。鳥インフルエンザと学校飼育動物、子供たちを感染から守るという観点からの管理についての認識をお聞かせください。
平成12年に動物愛護センターから連絡を受けた尼崎市開業獣医師会は、内部に学校飼育動物委 員会を設置しました。活動の目的は、尼崎市では小学校で動物が飼育されている。子供たちは動物のしぐさを見ることで動物に興味を持ち、その世話をすること で責任感が生まれてくる。また、動物の生や死を体験することで、命のとうとさ、大切さを学んでいく。しかし、身近に動物がいるにもかかわらず、その接し方 や飼い方を知らないと、動物に対する関心が低下し、満足に世話できない状態から飼育小屋の環境が悪くなり、飼育者と動物の両者にとって不幸な事態に陥る。 そこで、動物のプロフェッショナルである獣医師が学校飼育動物訪問活動を通じて、飼育方法のアドバイスや触れ合い活動を行い、子供たちによい環境を与えることにより社会に貢献するとしています。
活動内容は、1つは、生徒への訪問指導です。ウサギやカメの寿命は何年ぐらいか。病気のときの見分け方とか、事前にもらった質問に答えた後、飼育小屋へ行 き、ウサギの抱き方を教えて、実際に子供たちにウサギを抱いてもらい、ウサギの心音、鶏の心音、また自分の心音と比較したりして、心音の速さなどについて の説明をしています。
2つ目は、教職員に対する学校飼育動物の飼い方講習会の実施です。学校飼育動物訪問活動の趣旨を説明した後、意見交換をし、その中では、動物の世話をきちんとするのは当然のことであり専門家の助けが必要だ。専門家のアドバイスはありがたいなどの意見が学校側から出されています。
川崎市や千葉市を初め、神戸市、新潟市、松山市など全国で飼育支援のために、自治体と地元の獣医師会が連携している都市があります。さいたま市においては、市立小学校、幼稚園、特別支援学校、計103校を対象に年1回、学校飼育動物担 当者会議を開催し、飼育担当者の飼育に関する力量の向上を図るために、専門家による講演会、グループ別飼育相談を実施しています。また、獣医師と指導主事 がチームを組んで学校を巡回し、アドバイスや治療を行っています。さらに、学校が獣医師に日常的に相談を行い、無料で診療、治療を行っているようです。
そこでお伺いしますが、学校における動物の飼育については、教育面からの位置づけが明確である中で、その管理に関しては、動物愛護センターを通じて学校か ら相談を受けた獣医師会がボランティアで学校訪問をして管理をしていることに甘えている状況です。この際、獣医師会としっかり連携をとり、きちんとした管 理をしていく必要があると考えますがいかがでしょうか、お答えください。

◎教育長(保田薫君) 学校飼育動物の管理についての御質問にお答えいたします。
まず、小学校で小動物を飼う理由と教育的位置づけはどうなのかという御質問でございます。
児童を取り巻く自然環境や社会環境の変化によって、日常生活の中で自然や命と触れ合い、かかわり合う機会が乏しくなってきております。このような現状を踏 まえ、生物への親しみを持ち、命のつながりや命のとうとさを実感するために継続的な飼育を行うことは、大変大きな意義があるというふうに考えております。
教育的位置づけといたしましては、平成15年4月には、文部科学省から「学校における望ましい動物飼育のあり方」という冊子が発行されまして、平成20年3月に学習指導要領の告示がございました。これらを受けまして、市内の小学校では現在小動物の飼育を行っております。
次に、えさの確保や病気・けがへの対応などの現状をどのように認識しているのかというお尋ねでございます。
小動物の飼育につきましては、高病原性鳥インフルエンザに関する正しい知識や、学校・園の池等におけるコイヘルペスウイルス病発生への対応についてなど飼育に関しての注意事項等について、機会あるごとに教育委員会から各学校に周知をしてまいりました。
実際の飼育は、学校ごとにえさの確保や数をふやさない飼育の仕方、けがをしにくい飼育環境等を創意工夫しております。その一方で、幾つかの学校では、専門 家である獣医師の指導を受け、飼育小屋の管理や運営についても地域の人々の参画も含めて、多くのヒントや改善方法をアドバイスしていただく中で行ってまい りました。今後もこの認識を踏まえ、適切な飼育を進めてまいります。
次に、鳥インフルエンザと学校飼育動物、子供たちを感染から守るという観点からの管理についての認識についてはどうかという御質問でございます。
高病原性鳥インフルエンザや学校飼育動物の防疫対策の徹底につきましては、平成18年度に文部科学省から、死んだ野鳥への対応や飼育動物に関する対策等に ついてという通知がございまして、その内容を周知することで、各学校等で対応しているところでございます。その内容といたしましては、子供たちを感染から 守るという観点といたしまして、1つ、野鳥にはなるべく近づかないこと。また、近づいた場合には、手をきちんと洗い、うがいをすること。さらに、死んだ野 鳥を発見した場合には、手で触れず、学校や教育委員会または保健所等に連絡するといったようなことでございます。
また、飼育動物の適切な管理といたしまして、鳥や動物を飼育している場合には、それが野鳥と接触しないようにすることが重要でありまして、そのため、放し 飼いは行わないようにするとともに、野鳥の侵入やふん尿の落下などを防止するため、飼育施設に屋根を設ける等、適切な処置を講じることといったものでござ います。こうした取り組みを実施するとともに、今後は飼育動物の衛生管理や子供たちが安心・安全に学校生活を過ごすことができる環境づくりのため、獣医師 会と協議の場を持ってまいりたいと考えております。
次に、動物飼育について獣医師会と連携をとり、きちんとした管理をしていく必要があると考えるがどうかというお尋ねでございます。
学校において動物を飼育することは豊かな人間性の育成に資する一方、不適切な飼育が行われた場合、教育的な効果や児童の安全の確保、さらには動物愛護の観 点からも問題が生じる可能性がございます。そこで、これまでも獣医師の方々には、動物の飼い方の指導やけがの治療、あるいは教員への研修など、さまざまな 形で御協力をいただいてまいりました。今後、飼育動物の適正な飼育や管理を行うには、学校はもとより、保護者や地域の協力を得ながら、効果的で適切な動物 の飼育に努めてまいりたいと考えております。特に、飼育動物の衛生管理や疾病などの対応につきましては、それぞれの学校が獣医師会の指導や協力を得られる ような体制づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。

◆    学校飼育動物の管理について3-2


活動している9校については、獣医師の皆さんがボランティア活動をして、全額無償で治療や去勢などを行っております。その他の学校については、初診料を無 料にするとか、あるいは全額無料にするとか、地元の獣医師の判断に任せています。しかし、学校の先生が自腹で治療費を払うということになると、結局は見る に見かねて無料にしている場合が多いと聞いています。しかし、獣医師がボランティアで活動をしている9校以外では、動物たちが人知れず死んでいるのです。 予算もない、何もない現場で先生たちが苦労をしてやっております。教育長は本当にこの現場の実態を御存じなんでしょうか。お答えください。
学校で飼われている動物は、文房具のような道具ではありません。生き物です。生き物として扱うためには、えさの購入や治療や手術の費用などをきちんと確保すべきです。
平成14年に環境省は、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準を告示しました。その中で、学校、福祉施設等における飼養及び保管では、管理者は、動物の飼 養及び保管が獣医師等、十分な知識と飼養経験を有する者の指導のもとに行われるように努め云々とあり、努力義務が加わったことで、全国的にも教育委員会と 獣医師会とが委託契約をして学校飼育動物の管理をしていく方向になっています。
西宮市では、市と獣医師会が契約して、教育委員会がバックアップしています。明石市においては、2年間のボランティア活動の後、3年目に予算をつけて獣医師会に動物の管理を委託し、しっかりとした管理を行っています。
本市も学校飼育動物の 管理については、必要な予算をとり専門家に委託して、動物を飼ったり、植物を育てたりして、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心を持ち、また、それ らは生命を持っていることや成長していることに気づき、生き物への親しみを持ち、大切にすることができるようにするという小学校学習指導要領に沿った教育 をしていくのが努めであると思いますが、いかがでしょうか。
全国学校飼育動物研 究会の中川美穂子氏は、5歳児が初めて抱いたウサギのスイッチを探したとか、小学校6年生の子供がウサギは卵で生まれるのかと質問したり、佐世保で起きた 小学生による殺人事件で、加害者が被害者に会ったら謝りたいと話したことに生命感の未熟さに驚かされたと報告しています。また、車の中に子供を置き去りに してパチンコに興じていて熱中症で死なせたり、オートバイの座席の中に1歳の子を入れて窒息死させたり、生命を軽視したさまざまな事件に対応するための生 命感や、相手を大事にする愛情や愛着度の感性を養う教育努力は行われたものの、言葉ではだめで、体験が必要であると述べています。
現代社会では、毎日のように殺人事件が報じられる一方、木の上に取り残された猫を、あるいは下水道に入り込んだ犬を救出するために、警察官や消防署員など 多くの人々が出動して救出をするニュースも報じられます。救出した瞬間に大きな拍手や歓声が上がります。犬や猫の命を救ったという行為ですが、それは私た ち人間の生命に対する尊厳の表現ではないかと思います。人間も動物です。小さいときから動物に接し、生き物のぬくもりや鼓動に触れることにより、生命の大 切さを自身の生命に吹き込んでおく教育が不可欠です。そのための環境をしっかりと整えるのが大人の役割です。そして、その大人の役割を担っているのが学校 であり、教師であり、それをバックアップするのが教育委員会であります。やるべきことをやる、なすべきことをなす、そのような対応を望みます。

◎教育長(保田薫君) 学校現場での動物飼育の実態を教育長は知っているのかというお尋ねでございます。
学校現場での動物飼育につきましては、えさの確保の方法、数がふえない工夫、病気やけがの対応、飼育小屋の掃除等についてアンケート調査を実施し、実態把握に努めております。
調査の結果からほとんどの学校・園において、何らかの動物を飼育していること、えさは購入したり、地域の人々の協力や給食の残り野菜で確保していること、 病気やけがの対応については、動物病院を利用したり獣医師にお世話になっていることなどが明らかになっております。このような実態から、今後の対応につい て検討してまいりたいと考えております。
次に、学習飼育動物の管理について、小学校学習指導要領に沿った教育をしていくのが努めと思うがどうかという御質問でございます。
新学習指導要領では、特に継続的な飼育を行うことを強調しております。これは、自然事象に接する機会が乏しくなっていることや、生命のとうとさを実感する 体験が非常に少なくなっているという現状を踏まえたものでございます。このような動物の飼育に当たっては、管理や繁殖、施設や環境などについて配慮する必 要があり、その際には、獣医師や専門的な知識を持った地域の人々などと連携して、よりよい体験を与える環境を整える必要があると考えております。
教育委員会といたしましても、今後ともこの学習指導要領に沿った教育実践に努力を傾けてまいりたいと考えております。
以上でございます。

◆    学校飼育動物の管理について3-3

行政の脆弱性というか弱点はどういうことかと申しますと、継続性がないということなんですね。
例えば、今の学校飼育動物の 質問にいたしましても、43校中3校は飼っていないんです。先ほど教育長は、いろいろと自分が現場をよく知っているというふうなことを答弁しましたけれど も、全くわかっていない。また、その学校もかつては飼っていたんです。飼っていたけれども死んでしまっていなくなったと。そして、そのままの状態が続いて いると。要は、人がかわっていくんですね。校長がかわり、教頭もかわり、先生もかわっていくと。そういう中で何の引き継ぎもされていないし、そしてそこで 教育的な意義を、先ほど教育長が言われましたけれども、届いてないと、それも。ですから、先ほど教育長が言われたのは何だったのかと。もしも、教育長の言 葉が真に自分の意思でもってこの教育を統括しているのであれば、動物を飼っていない学校はないはずなんです。すべての学校で動物を飼っていなければいけな いわけなんです。そういう現状は理解されていないと、いわゆる掌握されていないというのは非常に残念だと思います。

尼崎市のまちづくりと人口について3-1
推計人口によると、昭和45年尼崎市の人口は、55万3,696人でしたが、それ以後減り続けて、前年からおよそ1万人の減少を経て、平成13年にはついに47万人を切りました。それから毎年700人から1,500人ぐらいの減少が続き、46万人を割るのも避けられないだろうと思っていたのですが、平成17年の46万1,713人から翌18年には46万2,753人と微増した後、46万1,000人台と2,000人台の間で推移をしています。一見、人口減少に歯どめがかかったように見えますが、最近の人口数の動きについてどのように分析されているのか、御所見をお聞かせください。
人口減少は確かに足踏みをしていますが、重要なのは中身である人口の構造です。15歳から64歳の生産年齢人口は、平成12年より毎年2,000人から5,000人減少しています。平成12年から18年までの6年間で2万4,880 人少なくなっています。社会の中核をなす生産年齢人口は、市の財政を支えており、減少が続くということは市民生活に大きな影響を与えるだけではなく、地域 社会の停滞や、社会保障費の負担増、サービスの低下を招くおそれがあります。今後10年間で65歳になる人が7万595人、一方15歳になる人は3万9,966人ですから、単純に計算をしますと、毎年3,000人以上の人が生産年齢人口から外れていくことになります。このような状況になると、財政的な面から市政運営が困難になり、地域コミュニティーの推進にも支障を来す懸念があると思いますが、いかがお考えでしょうか。
次に、出生・死亡の自然現象については、平成17年、死亡数が初めて出生数を上回りましたが、18年には再び出生数が死亡数を上回っています。出生数が今後ふえ続けるという保証はないので、再度死亡数が多くなることは避けられないと考えます。
転出による社会現象は、平成17、18、19年と転出超過が続きましたが、ことしは転入が少し多いようです。多分、仕事の関係で本市に転入する人がふえた のではないかと思います。平成18年を見ると、転入・転出先で多いのは、大阪府、神戸市、西宮市、伊丹市などですが、西宮市を除いて関西圏での転入・転出 の数はほぼ同じになっています。しかし、西宮市だけは、西宮から尼崎への転入は1,270人であるのに、尼崎から西宮に転出しているのは2,131人で861人も転出超過になっています。西宮市への転出が多いこの現象をどのようにとらえているのか、御所見をお聞かせください。
また、ファミリー世帯の転出が多い要因をどのように考えているのか、あわせてお聞かせください。
本市の人口の動きに関してお尋ねしましたが、尼崎市は平成17年に人口移動アンケート調査を行い、18年の転出入者へのアンケート調査結果とあわせて種々 分析を行っています。その特徴的なものは、転入者は1人世帯が40%を占めていること。転出者のうち15%が尼崎市内を探したが、結局他市へ引っ越しをし たこと。転入の理由は、公共交通の利便性が高い、買い物が便利だから、静かな居住環境だから、親や子供の家に近かったからなどが主なものとなっておりま す。転出した人の不満点は、治安が悪い、大気の汚れなどです。
平成18年度人口都市政策調査研究事業の報告書の中で、尼崎市の課題を4点に整理しています。1点目は、尼崎の現在のよさは余り知られていない。2点目 は、公立学校の学力水準や進学率に対する評価が低い。3点目は、治安や市民のマナーに対する評価が低い。4点目は、住みたい人、住み続けたい人のニーズに 合った住宅提供が十分でない。これらの問題を解決するための具体的な施策の方向性も検討されており、あとは着実に実行して人口をふやすだけです。
本市の人口は、第2次基本計画において、人口の考え方を、本市が備えておくべき都市基盤や都市施設等の目安となる人口、主要人口を48万人としますとあり ます。3月の総括質疑で人口をふやすつもりはないのかとの問いに、人口が緩やかに減少していくことについては、やむを得ないと考える。しかし、人口が減る と都市経営や地域活力に影響が出てくる。本市の人口の指標は48万人とするが、定住性を高める施策の検討を行い、暮らしよい町の形成に努めると答弁してい ます。
お尋ねしま すが、人口が減るといろいろと支障が出る、困るとしながら、人口減少もいたし方がないと、よくわからない答弁でした。結局どちらなんでしょうか。本市の人 口は、自然に任せて減り続けてもいいのでしょうか。それとも、減少をとめ、48万人を目指すのでしょうか。ご答弁ください。
白井市長は、本市のまちづくりは、基本構想と基本計画で構成する総合基本計画に従って、計画的に進めていくことを基本にしていると、質問に答えています。 人口は減れば仕方がない、ふえればそれでいいというようなあいまいな考え方でまちづくりに取り組んでいるから、再三再四、各議員からまちづくりのビジョン がないと言われるのではないでしょうか。
私は、これまで人口問題について何度も質問をしてきました。本市は、もともと55万人という人口を有して、阪神地域でも他市をリードする存在でした。それ から28年で約10万人、人口の18%の減少があったわけです。10万人もの人がまちからいなくなるということは、どういうことをあらわしているのかとい うと、まちの衰退と言わざるを得ません。しかも、まちを支える中心となるファミリー世帯の他都市への転出が顕著であるということは数字の上から明確になっ ていますし、構造的にも好ましくない状態です。
今、少子化が全国的に広がっている状況では、直ちに出生数をふやすことは不可能です。出生数については、国レベルでの中長期の政策と地方自治体の施策によ り、出産、育児、住宅、教育などの環境を向上させることにより、若者の意識を変える必要があると思います。どのようにして、ファミリー世帯をふやすのかと いえば、他市から尼崎に転居してもらうように誘導することです。バランスのとれた人口動態で健全な都市経営を推進するため、多くの地方自治体がファミリー 世帯の獲得に努力しています。
尼崎は、産業都市として企業の誘致に力を注ぎ、大手企業を初めとして南部臨海に企業が進出しています。私は随分前より、尼崎は産業文化都市であるべきと言 い続けてきました。文化とは人です。まちは人から成り立っています。尼崎市総合基本計画の中で、21世紀に飛躍する尼崎の都市像を「にぎわい・創生・あま がさき」と定めています。人がいなくなってにぎわいはありません。総合基本計画の策定がスタートした平成2年は、人口が50万人を切ったときであり、人口 減少の中で設定した目標です。断固として、中堅ファミリー世帯を中心とする人の誘致に、最重点課題として取り組むべきと思いますが、いかがお考えでしょう か。

◎企画財政局長(小寺敬二君) それでは、本市の人口に係ります御質問に順次お答えを申し上げます。
まず最初に、人口減少に歯どめがかかったように見えるが、最近の人口推移についてどのように分析しているのかとのお尋ねでございます。
近年の本市におけます人口動態につきましては、我が国が人口減少社会を迎えた中で、本市におきましても、出生と死亡の差でございます自然増加数は微減傾向 にございます。一方、本市におけます人口減少の大きな要因であった社会増減数につきましては、転出、転入ともに減少傾向にあるものの、直近の10年間で転 出者の減が約6,600人であるのに対し、転入数の減は約4,000人となっており、転出者数と転入者数の差が縮まってきていることから、結果的に人口減少傾向が相当緩やかになっているものでございます。
次に、生産年齢人口の減少が財政的な面での市政運営と地域コミュニティーの形成に与える影響について、どのように考えるのかとのお尋ねでございます。
我が国では、少子高齢・人口減少社会を迎えているところでございますが、年少人口、生産年齢人口、老齢人口といった年齢別人口割合の推移を見ますと、本市は、全国とほぼ同程度の数値を示しているところでございます。
生産年齢人口の減少によります財政的な影響につきましては、納税義務者の減少に伴う個人市民税の収入の減少が見込まれるほか、高齢者の増加に伴います医療や介護など社会保障費の増加などが予想されます。
また、地域コミュニティーの影響につきましては、生産年齢に当たる世代、15歳から64歳でございますが、地域コミュニティーの形成をどの程度担ってきたかは一概には言えませんが、中長期的には、老齢人口の増加により、共助の機能の低下も懸念されるところでございます。
いずれにいたしましても、生産年齢人口の減少への対応は国家的な課題であることから、本市におきましては、国の動向も見ながら、今後の行政運営の中で対応を検討していく必要があるものと考えております。
次に、西宮市への転出が多い現象をどのようにとらえているのか、また、ファミリー層の転出が多い要因をどのように考えているのかとのお尋ねでございます。
西宮市を初め、ファミリー世帯の転出が多い要因につきましては、先ほど御指摘がございましたが、平成17年、18年に行いましたアンケート調査において課 題として掲げられておりますように、尼崎のよさを余り知られていない、公立学校の学力水準や進学率に対する評価が低い、治安や市民のマナーに対する評価が 低い、住みたい・住み続けたい人のニーズに合った住宅提供が十分でないという4点が複合的に作用していることが大きな理由と考えております。
次に、本市の人口は、自然に任せて減り続けてもいいのか、減少をとめ48万人を目指すのかとのお尋ねでございます。
本市の人口につきましては、国と同様に、今後死亡者数が出生者数を上回ることにより、自然減少数がふえていくと考えることから、人口が緩やかに減少していくことはやむを得ないものと考えております。
本市の指標人口の48万人は、平成13年度から第2次基本計画策定時に、本市が備えておくべき都市基盤や都市施設等の目安として定めたものでございます が、人口減少、少子高齢化が極端に進みますと、都市経営や地域活力などさまざまな面で影響が出てくるものと考えられます。したがいまして、年齢構成のバラ ンスの面からも、ファミリー層の定住促進や都市イメージの向上などに努め、住んでみたい・住み続けたいまちと評価される魅力あるまちづくりに取り組むこと により、社会減少数の抑制を図り、人口減少に歯どめがかかるよう努めてまいりたいと考えております。
最後に、中堅ファミリー世帯を中心とする人の誘致を最重点課題として取り組むべきと考えるがどうかとのお尋ねでございます。
先ほども申し上げましたとおり、ファミリー層の定住促進は、本市が取り組むべき都市課題であると認識しておりますが、また一方で、若年層からファミリー層 への移行も考えられることから、こうしたことも意識しつつ、都市イメージ等の向上に努め、住んでみたいまち、住み続けたいまちへと評価されるよう魅力ある まちづくりに取り組むことが必要であると考えております。
以上でございます。

尼崎市のまちづくりと人口について3-2
本市の課題を4点引用しましたが、4点目の住みたい人、住み続けたい人のニーズに合った住宅制度が十分でないことに触れたいと思います。
アンケート調査で市外に転出した15%の人が、尼崎市内を探したが結局市外へ転居したとありました。現在市が行っている住宅施策は、ファミリー世帯持家取得資金利子補給事業と特定優良賃貸住宅供給促進事業の2つが主な事業です。
利子補給事業については、平成17年度は応募者が715人、決定が200人、18年度は応募者が580人、決定が200人、19年度は応募者が447人で 決定が400人となっています。この制度による市外からの転入者は、約20%を占めています。子育て世帯、若年・中堅世帯、多世帯の3区分で募集をしてい ますが、一定の効果は出ているのではないかと思います。しかし、住んでみたい・住み続けたい尼崎の住宅政策としては、不十分と言わざるを得ません。
現在、本市は、平成13年度から22年度までの10カ年を期間とする住宅マスタープランを策定し、計画の終盤に差しかかっています。第2次基本計画のもと に位置づけられたプランでありますが、中堅ファミリー層を中心にした人口の市外流出や、ますます多様化する人々の価値観を背景に新たな居住ニーズを出現す る事情も踏まえ、効果的な住宅施策の実現を図るとあるプランの目的をどの程度実現、達成できたのか、お聞かせください。
人口数はもちろん大事ですが、さらに重要なのは、人口の構造です。理想的なピラミッド型から、現代社会は少子高齢化が進み、逆ピラミッド型へと移行してい ます。その結果、先に述べたように、地域コミュニティーや社会保障のようなシステムに支障を来すようになってきています。健全な人口構造を取り戻すため に、私は常々、民間の力を活用して、多世帯・多世代住宅の推進を主張してきました。国は高齢者対策として、三世代同居世帯に減税措置を打ち出しています。 補助や助成による施策とは別建てで国、地方が一体となって、固定資産税や所得税の軽減をすることにより、多世代住宅の導入を促進できると思います。同居す ることによって、高齢者と家族の間での物質面、精神面での相互援助が可能になり、介護や看病、保育や育児などの負担を分担することもできますし、女性の働 く環境も向上していくものと考えます。
そこでお伺いしますけれども、世代間の相互協力を可能にし、高齢者問題、少子化問題解決にも有効な、この多世帯・多世代で住む世帯への減税についての御所見があればお聞かせをください。
市内のマンション建設は、平成10年から昨年までの10年間で987件、2万4,359戸が建設されており、そのうちワンルームマンションは288件、6,236戸で26%を占めています。しかし、平成13年ごろまでは10%台で推移していたワンルームマンションの建設は、14、15年には20%台、16年に30%台、18年には45%、19年には38%となっています。
本市の人口動態の特徴は、ファミリー世帯の市外への流出だったはずです。ファミリー世帯が減少しているとわかっていながら、ワンルームマンション建設の増 加に対して何らの対策も講じてこなかったのが実情です。基本構想、基本計画に沿ったまちづくりをする意思があるのか疑問に感じます。行政は、その裁量を活 用して、計画に沿ったあるべき姿に誘導しなければならない責任があるのではないでしょうか。できるはずです。
現在建設中のマンションは、ファミリータイプが11棟497戸、高齢者用ワンルームタイプが2棟318戸、ワンルームタイプが8棟237戸となっていま す。ファミリー世帯誘導のためにワンルームマンション建設に少しでも規制をすべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
マンション建設は、平成17年の151件、4,052戸をピークに減少しています。市外からの購入者もありますが、ほとんどが市内での住みかえです。マンションが多く建設された分、空き家や空き室が目立つようになりました。尼崎市には、22万7,690戸の住宅がありますが、そのうち3万4,480戸が空き家になっています。一戸建てが3,870戸、長屋建てで4,500戸、マンションで賃貸・売却用が2万90戸あいています。
住宅については、資産としての活用する動きもあります。生活資金を融資する、融資に住宅を活用するリバースモーゲージシステムもその一つです。住宅につい ては、多種多様な考え方を持った人がふえています。今後は、これだけの住宅ストックを有効に活用することも考えていかなければならないと思います。夫婦2 人の新婚世帯、低学年の子供を持つ世帯、高学年の子供を持つ世帯など、多様な世帯が快適に暮らせる住環境をつくることが求められています。住宅バンクシス テムなどをつくり、住みかえ制度の導入も今後検討をしていく必要があると思いますが、何かお考えがあればお聞かせをください。

◎都市整備局長(中村慶生君) それでは、住宅関連の質問に順次お答え申し上げます。
まず、住宅マスタープランの目的でもある中堅ファミリー層を中心とした施策は、どの程度実現、達成できたのかという御質問でございます。
住宅マスタープランに基づく多様な住宅供給を促進するまちづくりの推進として、あまがさき緑遊新都心や阪神尼崎駅前の庄下川東地区における良質住宅の整 備、西武庫団地地区におけるUR都市機構団地の建てかえや地区計画による民間住宅誘導などにより、一定の成果があったものと考えております。
さらに、中堅ファミリー層の定住のための支援・誘導策として、良質な賃貸住宅への住替家賃補助と持ち家を取得するファミリー世帯に対する持家取得資金利子 補給制度を実施してまいりました。住替家賃補助につきましては、定住促進策としての効果が薄れたと判断いたしまして、現在休止しておりますが、持家取得資 金利子補給制度につきましては、平成11年度の制度創設以来、1,847人に対して補助を行い、そのうち市外からの転入世帯は約20%、平均年齢は33.8歳、平均世帯人員は3.5人となっており、若年層に対する施策として一定の成果があったものと評価しております。
平成18年度の転出入者アンケート調査では、転入者の尼崎市を選んだ理由の一つとして、22%の人が親や子供の家に近かったからと答えており、近居を求め る傾向もうかがえることから、今後とも多様な住まい方や中堅ファミリー層の住宅ニーズに対応した誘導策を検討してまいりたいと考えております。
次に、ファミリー世帯誘導のためには、ワンルームマンション建設の規制が必要ではないかとのお尋ねでございます。
平成18年度転出入者アンケート調査によりますと、転入の3割が尼崎居住経験者となっており、ワンルームマンションでの本市での居住経験が将来ファミリー世帯としての居住につながる側面も考えられます。
ワンルームマンションは、地域コミュニティーとのかかわりの面などで問題もあると認識しておりますが、ライフステージに応じた多様な住みかえの選択肢の一つでもあることから、規制の必要性も含め、住宅マスタープランの見直しの中で検討してまいりたいと考えております。
最後に、住宅バンクシステムなどをつくり、住みかえ制度の導入も検討していく必要があると思うが、何か考えがあれば聞かせてほしいとのお尋ねでございます。
ライフステージに応じた快適で魅力ある住まいのためには、多様な住宅ストックを活用し、その情報を提供するシステムは必要であると考えております。高齢者 世帯が所有する環境のよい住宅を子育て世帯にあっせんする住みかえ制度など、ニーズに応じた住宅を多様なストックから選択できるシステムについても、本市 の特性等も踏まえ、今後研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。

◎企画財政局長(小寺敬二君) 多世代で住む世帯への減税についての所見についてのお尋ねにお答えを申し上げます。
2009年度の税制改正要望におきまして、内閣府が子供や高齢者を抱える世帯への支援策の一つといたしまして、三世代同居の住宅購入に対する固定資産税などの減税要望を行ったことにつきましては、新聞報道等により承知しているところでございます。
本市といたしましては、今後その具体的な内容や減税効果の考え方などを含めた議論の方向について注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。

尼崎市のまちづくりと人口について3-3

人 口問題につきましては、私は常々「にぎわい・創生・あまがさき」、人口は50万人--48万人という指標がありますけれども、50万人はいるべきだという ふうに常々思っております。やはり、人はまちをつくり、まちは人からできております。人が減少していくということは、まちの衰退につながっていきます。特 に、尼崎は底力があって、かつては須磨に出城を持った城下町でした。阪神間の中心地域でした。それが姫路市に抜かれ、西宮市に抜かれ、だんだんこじんまり したまちになっております。白井市長は、コンパクトシティーを目指しているんかもしれませんけれども、私としては、大変に不満な思いがいたします。
20年、30年、あるいは40年先に、この議場にはだれもいないかもしれません。いる人はおるかもしれませんけれども。ですから、将来の大事なことを今こ こで議論をして決めているわけですから、今、手を打っておかなければ、30年、40年先に大変なことになると、私はそう思っています。ですから、警告の意 味で、今回の質問を3月の総括質疑に続きまして行いました。いろいろと考えは違いますけれども、今後とも、私はこの自分の考えを当局の皆様に理解していた だいて、そして、実行に移していただけるように努力をしてまいりたいと思います。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

平成18年9月議会

社会問題としての野良猫対策

1

地域の野良猫対策として活動しているボランティア団体「なないろポピーの会」が誕生して1年がたちます。この会は、地域から野良猫をなくし、地域環境の改善をしようという目的で活動をしています。

具体的には、地域で野良猫を保護し、不妊や去勢手術を施し地域に帰してやり、一代限りの命を全うさせる。また、地域に帰した後、定点・定時でのえさやり や、定点での糞の後始末。里親さがし。無責任なえさやりをしている人への説明や指導。公園の美化のための清掃。防犯のために公園周辺のパトロールなどをし ています。

最近は理解者も増えて、ねこの世話や公園の清掃をしているこのボ

平成19年度予算議会 代表質疑

財政問題について

第一問

平成12年4月、地方分権一括法の施行により、機関委任事務が廃止され、一応は国と地方自治体の関係は対等な立場になりました。さらに三位一体改革へと地方分権の流れは継続してきましたが、肝心の税財源の移譲はほとんど進んでいないのが実情です。

地方自治体の財政運営をするにあたっては、地方交付税、地方譲与税、国庫支出金等の依存財源に頼り予算を組むわけですが、地方分権が進む中、税源移譲がま まならないことは財政担当者にとって、財政規模や歳入・歳出をどのように考えていったらいいのか悩ましいことでないかと思います。

家計は収入がほぼ決まっているので、支出を調整するという、いわゆる「出るを制す」ということになりますが、本来、市民の福祉向上や市政を発展させるため に事業を行うための収入を確保する、「入るを制す」はずの自治体が家計と同じく「出るを制す」状態になってしまっていることは致し方ないことかもわかりま せん。なぜなら、地方自治体としての収入の根幹をなす税金にしても、簡単に新税を創設するわけにもいきませんし、手数料や使用料を大幅にあげることは適正 化を欠く場合もあり、財政運営の限界を感じるところです。かと言って嘆いているばかりでは仕方がありません。出来ることを最大限にやることが求められま す。

その根本は「財政自主権の確立」に向けての努力にあるのではないでしょうか。平成19年度の歳入を見てみますと、自主財源は、約1040億で59.3%、依存財源は、約715億で40.7%となっており、平成18年度と比べますと、自主財源で4.4%のアップ。依存財源で5.6%の減となっています。自主財源の比率が高くなっていますが、これは景気の回復による市税収入の伸びと、地方交付金や譲与税の大幅な減によるものです。ちなみに、平成9年度の自主財源の比率は70.1%で、それから毎年比率が落ちていき、平成16年度の自主財源の比率は50.4%と最低になっています。平成19年度は14年度予算と同規模の構造になっています。

地方自治法 第2条14項には「地方公共団体はその事務を処理するに当たって、住民の福祉の増進に努めるともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とあります。

今 後ますます、地方交付税、地方譲与税、国庫支出金等は減少していくことは間違いありませんし、超過負担による自治体の負担も増えてくることが予測されま す。依存財源が少なくなれば、予算規模を小さくすればいいというものではありません。高齢社会への対応や少子社会への手立ても積極的に行っていかなければ なりません。公的サービスを低下させるわけにも行きません。また、団塊の世代の退職で社会保障制度の維持が大変厳しい時代を迎えます。46万尼崎市民が快適に暮らせるようなバランスのとれた財政運営を行っていく必要があります。そのためには「自主財源の強化」を行わねばならないと考えます。

ここでお尋ねしますが、これからの国と地方の財政関係を考えるとき、国に依存する体質から脱却して、本市の自主財源を強化し、真の地方自治を確立していく必要があると考えますが、市長のご所見をお聞かせください。

財政問題について

第二問

自主財源における歳入の主なものは市税収入ですが、そのうち、個人市民税・法人市民税は景気の影響を受けるので自治体が的確にコントロールすることはできません。せめて自治体本来の「入るを制す」観点から、積極的に行わなければならないものに3点あるのではないでしょうか。

1点目は、市税滞納の対策です。市税の収入未済額は、平成14年度で88億1600万、15年度では84億3000万、16年度は79億4800万となっています。収入率はそれぞれ、89.3%、89.0%、89.4%と推移しています。

ちなみに、一般財源が入っている国民健康保険料の収入未済額は、14年度が58億4000万、15年度が58億6000万、16年度は61億9000万となっており、不納欠損額はそれぞれ、10億7000万、11億、11億4000万と推移しています。

経営再建プログラムの改革改善取り組み(案)の中に「市税のコンビニエンスストア収入の実施」とあります。平成19年度はシステム改修をし、20年 度から実施する予定となっていますが、これは私が以前より提案していたことであり遅きに失した感があります。            滞納対策については 全国でも問題となっており、それぞれの自治体で民間に収納と債権回収業務を委託したり、短期の滞納者に対するコールセンターの設置などで成果を上げていま す。このように収税方法や手段にさらに手立てを加えて、市税の捕捉を積極的に進めていくことが肝要です。

2点 目は、市の施設を利用した広告の拡大です。現在本市では市営バスの社内に広告を掲載していますが、横浜市や岡山市、神戸市などでは広告会社が、屋根つきの バス停留所を設置して広告を掲載する「広告パネルバスシェルター」が普及しています。バス事業者が設置する停留所を、広告会社に作ってもらうというやり方 です。

本市においてもバスの内部に掲載する広告が頭打ちになっていることを考えると、バスの外に広告を出すこのやり方を採用すべきではないかと思います。

3点目は、収益事業収入の改善です。平成12年度予算ベースで1820億あった事業費歳入は平成19年度予算では960億 と半減しています。売り上げが激減しているのは全国の場でも同じ傾向にあり、競艇場の運営は危機的な状況にあります。本市が先頭を切って日本船舶振興会へ の上納金を下げてもらうよう陳情をした結果、国のほうで動きがあるようですが、それにも増して、本市における競艇場運営の改革を行っていくことが先決で す。売り上げが減っているといえども年間1000億の売り上げがあるわけですから、いかに歳出を減らしていくかにかかっているといえます。自前施設を持っ て運営する有利な時代から、施設を借りて売り上げの5%を払うほうが有利になってきています。直営の特徴が生きるような運営を行い、競艇事業をもう一度立 て直していくことが求められます。

次に、歳出の面を見てみますと、「事務事業評価システム」による内部評価と学識経験者で構成される「施策評価委員会」の評価が大きく食い違っていることが 明らかになりました。外部から見ただけではわからないこともありますが、外部から見ると、内部にいては気がつかない点も多々あります。「評価委員会」から 指摘のあった事業の見直しは一部取り入れていくようですが、平成17年 度の23事業だけではなく、スクラップアンドビルドの精神で、優先順位をつける、不要なものを思い切ってなくすなどの決断が必要と考えます。さらに、委託 事業の多さも気になります。もちろん委託をして事業費を下げることも必要でしょうが、職員でできることは職員でやっていく。まる投げばかりしないで、市職 員をプロに育てていくことが要求されるのではないでしょうか。広告をとるための営業力や交渉力も身につけていかねばならないと思います。

施政方針演説の中で、市長は「市役所は市民のためにある」「職員は市民のためにいる」と述べられていますが、それらは当然のことであって、いまさらいうま でもないことです。それをいうなら、「市民のみなさまの福祉向上、市政発展のため、私、市長と全職員が先頭に立って、尼崎市民のために働き尽くしてまいり ます」というべきでしょう。

縷々述べてきましたが、財政構造改革をなしとげるための財政自主権を確立するため、自主財源の収入確保について市長のご所見をお伺いします。


平成20年3月予算特別委員会での総括質疑

1.市長の市政運営について

1)尼崎口腔衛生センターについて

平成19年1月に「外郭団体の統廃合及び経営改善について」が出されました。要は、外郭団体の経営と市の財政状況が厳しいという理由で、市の財政支援に頼らないよう外郭団体の自立経営を確立するというものです。

土地開発公社、地域・産業活性化機構、総合文化センターの3団体を見てみますと、土地開発公社の、「市は公社が保有する土地の買戻しを進める」とあります けれども、残りの2団体については、「自立に向けた支援を図る」との経営改善方針となっています。が、今ひとつ理解できないところがあります。経営改善と いうのであれば自助努力をもっと前面に打ち出した内容を記載すべきではないかと思います。

この3団体については、議会から参与や理事として入っていますので今後、理事会等で議会の考えも反映されると思いますのでここではこれ以上触れません。

次に、事業領域の検証・変更が必要な団体として9団体が挙げられています。この中で補助金の見直しが具体化され、実行されているのが、健康・医療事業財団 と口腔衛生センターの2団体です。19年度はすでに25%の補助金が削減され、20年度にはさらに25%のカットが提案されています。

ここで、補助金についての考え方ですが、補助金の性格とはいかなるものか。今までの基準と19年度以降の見直しの基準の違いは何なのかお聞かせ下さい。

健康・医療事業財団については、看護専門学校のあり方について協議していくとありましたが、准看護科を廃止して、看護科に特化していく事がすでに決定されたと聞いています。健康・医療事業財団には、市議会から3人の理事が選出されておりますので、その決定には議会の意見も反映されていると思います。

問題は、もう1団体の尼崎口腔衛生センターです。理事会の下部機関に事業運営委員会があります。歯科医師会から4人、市側から4人の合計8人で事業計画を 立てています。そして、16人からなる常務・理事会で事業を決定しているようです。ようですというのは、私もあまり認識がなかったのですが、健康・医療事 業財団と口腔衛生センターの理事長は白井市長ですが、健康・医療事業財団と違い、口腔衛生センターには議会から誰も入っておりませんので理事会の内容や事 業決定の経過などがわかりません。ですからあまりその活動は知られていないのではないでしょうか。

平成19年度の補助金7300万円、委託料186万円、20年度は補助金は6700万円ですが、これらの補助金額を出している団体に議会から誰も入っていないのは問題ではないかと思います。

先ず、このことについてその経過等がありましたらご説明をお願いします。

公益法人制度改革3法が平成18年6月に公布され、施行は、平成20年12月に予定されています。5年間の移行期間の後、平成25年11月には現行の社団、財団法人はすべてなくなります。

財団法人尼崎口腔衛生センターは、公益財団法人として申請し、認定されると思います。新法では、評議員・評議員会を置かねばならず、しかも、単なる諮問機関ではなく、理事や監事などの選任・解任の人事権を持ち、経営に関する重要事項の決定権も持つようになります。

新法移行での最初の評議員はその選任方法を理事が決め、所管官庁の許可を受けてから選ばれることになっています。

新公益財団法人の理事については、「同一団体の理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであること」と制限が決められていますので、現在の尼崎市と歯科医師会からそれぞれ8人ずつという構成はいずれにしろ変えていかなければなりません。

新公益財団法人になってから、あるいは移行する前に理事長である市長から、議会に対して理事の推薦依頼をする考えはないでしょうか。

「歯 科衛生士学校養成所指定規則」の一部変更が平成17年4月に行なわれ、2年制から3年制にしなければならなくなりました。修養年数が2年から3年になり、 それで国家試験の受験資格が与えられます。経過措置期間が5年ありますのでタイムリミットは22年度ですが、20年度に募集をして21年度から受け入れを 始めないと何かあったとき、間に合わなくなります。

3年制への移行は理事会ですでに決定し、具体的な動きはあるのでしょうかお聞かせください。

口腔衛生センターは昭和52年に建設され、建物の老朽化のみならず、歯科衛生科が3年制に移行すると生徒数が増え、手狭になり、教育環境が悪化するのでは ないかと懸念されています。また、補助金がカットされると、学校運営にも支障が出る恐れがあるのではないではないかと思います。

センターにはもう一つ、歯科技工学科があり、技工士の養成を行なっています。技工学科は2年生で定員が30人ですが、最近は入学者が安定せず、17年度が 18人、18年度が30人、19年度は21人となっており苦しい学校経営になっています。今後、補助金を減額していくと将来的に学校経営が困難となり、破 綻してしまう恐れもあります。

良質な学校環境をつくり、安定した運営を維持するためにも、一定の補助金の継続や建物移転も含めた積極的な対応をする必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。

口腔衛生センターの設立は当時の市幹部と歯科医師会の努力により、連絡会、設立準備委員会などを行なう中、尼崎市が1千万円、尼崎市歯科医師会が1千万円をそれぞれ出資して、約3年の歳月を経て昭和53年1月17日にオープンしています。

設立趣旨は、当時の篠田市長がその趣意書の中で書いています。

「市民の口腔衛生相談センターとして、検診、指導、相談業務を常時実施し、予防衛生体制の拡大を図るとともに、休日の救急診療を実施し、市民の医療体制の 確立を図るほか、結核命令入所患者、心身障害者等治療の機会に恵まれない患者にその機会を提供し、(中略)口腔衛生医療の体制の充実を期するため、公益の 実施機関として、財団法人尼崎口腔衛生センターを設置するものであります」

このように先輩諸氏の並々ならぬ努力でできた、当時は全国でも初の財団方式のセンターが完成、オープンしたのです。当時は全国に誇れる施設でした。

と ころが、市財政が苦しくなった今、「なぜ、市が学校の面倒を見なければいけないのか。とか、他の団体に対する補助金を減らしているのだから、学校運営の補 助金も減らす必要がある。」だとか、このような意見が市側から出ているようですが、口腔衛生センターをつくったときの基本理念を市は守っていかねばならな い義務があるのではないですか。

今後の口腔衛生センターのあるべき姿はどういうものか、市としてのビジョンはお持ちでしょうか。お聞かせください。

尼崎口腔衛生センターは、当時の社会福祉局、民生局、衛生局、教育委員会が歯科医師会に委託している事業を、より能率的に有効的に処理できる機関の必要性 からつくられたものです。残念ながら当時はオイルショックの後で、厳しい予算状況だったので研究部門が削られて、予防・診療部門と養成部門の2本の柱で今日まで活動をしてきています。

口腔センターの存在目的は、尼崎市民に対して行政側と医療側がそれぞれの立場を明確にして、互いに理解・協力をして、歯科医療体制を構築することにより、市民に安心を与えることではないかと思います。

財団法人尼崎口腔衛生センター 寄付行為 第3条の目的には「この法人は、激増する歯科医療需要に対処するため、予防衛生措置や休日救急診療等を行い、歯科衛生士、歯科技工士の養成を図るとともに、市民の歯科相談センターとして地域住民の利用に供し、もって保健衛生の増進に寄与することを目的とする」とあります。

「飲水思源」(いんすいしげん)という中国のことわざがあります。水を飲むときは源を思いなさい。水を飲むときは、井戸を掘った人のことを忘れない。苦労して井戸を掘った人に対して感謝の気持ちを忘れるなという意味です。

尼崎口腔衛生センターも当時の尼崎市の職員、歯科医師会のメンバー、また議会の理解があったればこそスタートした財団です。財政が悪くなったので補助金をカットする。学校をなくすなどの考えが浮かんだとき、先輩諸氏の苦労を振り返っていただきたいと思います。

「公益上、必要がある場合においては寄付または補助をすることができる」と地方自治法にあるとおり、公益の実施機関としての補助を続け、学校を継続するべきであると申しておきます。

次に、80歳で20本の歯を残す「8020運動」が全国的に展開されています。種々の機関の調査からも80歳で20本の歯を持つ人は、重い病気にかかりにくいとか、医療費も平均1万5千円低いなどの結果が出ています。

咀嚼能力が高い、バランスや敏捷性、脚力などの能力が高いなど、80歳になっても自分の歯が20本残っている人は口腔が健康で、その結果、転倒防止につながる能力も備えているといわれています。また、視覚や聴覚などが健康であるとの調査結果も出ています。

本 市では、平成16年から22年までの7年間の計画で「地域健康医療計画」が出されました。その中で、行政の取り組みとして、啓発事業などを実施しています が、「8020運動」をもっと大きく前面に出して推進していくことにより、医療費削減になる予防医療として貢献できるのではないかと思いますが、お考えを お聞かせください。


平成20年3月予算特別委員会総括質疑

1.市長の市政運営について

2)あんま、マッサージ、はり、きゅうに関する施設利用制度について

昨年の9月議会において「あんま、マッサージ、はり、きゅうに関する施設利用制度についての請願」が全会一致で採択されました。請願内容は、国民健康保険事業の中で、昭和48年にスタートしたはり、きゅう、マッサージに対する保険適用が、後期高齢者医療制度の開始により、75歳以上の人が保険適用から除外されるのでなんとかして欲しいというものでした。

尼崎市は広域連合に対して後期高齢者医療制度の保険料を財源に保険事業として助成事業を検討するよう要望していましたが、実施は難しい、結局やりませんという回答をもらったようです。

そこで、市単独で一般財源からシステム開発費に1380万円、ランニングコストに150万円、助成が2300万円、計3900万円の予算を計上し、年間8回までの施術費の助成が提案されました。これには請願者をはじめ、利用者の皆さんから尼崎市の決断に感謝の声が広がりました。

ここまでは良かったのですが、後ろを振り返ったらとんでもない大きな問題が起こっています。74歳以下の国民健康保険事業で助成を受けていた回数が年間20回から8回に減らされることです。

まず、なぜ20回から8回に回数を減らしたのか、減らさなければならなかったのかお答えください。

まず、請願者が請願の中で、後期高齢者の救済をお願いしていますが、その代わり74歳以下については回数を減らしても仕方ありませんと書いていましたか。75歳以上の後期高齢者についての請願ですよ。なぜ、勝手に回数を減らしてしまったのですか。

それと、年間、8回で80%カバーできるとか、年間平均5回か6回しか使ってないとか言っていますが、机上の空論とはこのことで、それはすべての年齢の平均であって、一番良く使う60歳から74歳までは18年度で4,717人の利用者がいて全体の44.6%を占めています。後期高齢者を除くと実に、66.8%になります。その方たちが最もよく利用するのではないですか。

18年度の数字で3,518人、全体の33.2%が後期高齢者医療制度に移行するわけですが、20年度では何人が後期高齢者医療制度に移行し、助成額としてはどのくらい国保から軽減されるのですか

それでは、その2600万円を使えば、74歳未満の利用者は何回まで助成できますか。

15回 16回できるのだったら国保だけでもやるべきではないですか。

しかも、実績ベースではどうですか。国保も後期高齢者医療制度でも執行額はもっと少ないのではないですか。今までの実績ベースで計算するとそれぞれいくらになりますか。

問題は、回数を8回に制限したことなんです。今までの予算で十分できるでしょう。

請願をもう一度読んで見てください。利用者の人たちは怒っていますよ。8000名の署名をしたのは何だったのか。やらなかったほうが良かったと言っていますよ。こういった市民の声が出てくる市のやり方は問題です。

国保事業でせめて年間12回は助成して欲しいと陳情が出ていますが、請願が出され、全会一致で採択して、その後陳情がでるというのは行政としては情けないことではないですか。市民をだましているというか。これは詐欺に等しい行為ですよ。

保険事業の見直しについての説明がありましたが、そこにはこう書いています。

「平成20年度に後期高齢者医療制度の被保険者を対象に、はり・きゅう・あんまマッサージ施術費の一部助成事業が始まることから、制度間の調整を図り年間8回限度に見直す。効果額は約1千万円」「なお、75歳以上の老健該当保険者が国保から資格喪失となるため、平成20年度予算は、別途40%の減少を見込んでいる」

こ れ何の効果額ですか。 何の見込みですか。請願が採択されたのを利用して予算削減の絶好の機会だと捉え、どうしたら予算が削減できるのか考えた結果が、後 期高齢者医療制度との均衡を図るという理由をつけて、20回から8回に減らすことではなかったのですか。これで、予算を削減できるぞとほくそえんだんでは ないですか。

請願者は見直しについて尼崎市のホームページを見て知りました。請願の紹介議員に対しても、他の紹介議員はわかりませんが、少なくとも私にはホームページ に掲載してから説明がありました。あまりにも不親切ではないですか。請願を採択した委員、議会に対してホームページで公表してから説明するとは議会軽視も はなはだしい。全会一致での請願の採択に対してあまりにも軽く扱っているといわざるを得ません。

何故、前もって請願者や紹介議員に説明をしなかったのですか。そのことについて説明をしてください。

大体、請願者や紹介議員に十分な時間をとり説明をし、できれば納得してもらってから正式に公表するのが当たり前でしょう。市長は、市民の意見を良く聞い て、取り入れて市政を運営するといっているけれど、それに全く逆行するやり方だ。あまりにも市民や議会を馬鹿にした、軽んじたやり方ではないですか。何を そんなに急いでホームページに掲載しなければいけないんですか。大事なことを忘れているのではないですか。

陳情のように少なくとも月1回、年間12回の助成をすることを要望しますがお考えをお聞かせください。

国保予算の内容を決めてしまい、もう動かせないようにしてから報告する。変えるには修正しないといけない。修正するには保険料を上げないといけない。これ が当局のやり方ですか。尼崎市の市政運営は市民の意見を事業の形成段階から取り入れて作り上げるといっていたのではないですか。市長の意思が全く反映され ていないとしかいいようがない。

市長は市民の意見を聞くといいながら、部下は市民の意見を無視して市政運営を進めているようだが、市長は尼崎丸の舵は自分が握っているといわれるのなら、云っていることとしていることが違うことになりますよ。如何ですか。

先ほど質問した口腔衛生センターの件と同じように、先輩が苦労して作り上げた制度を財政再建の名の下に簡単に切っていく、捨て去っていく、壊していく市政運営は大いに問題があります。

昭和55年に当時の尼崎市長、野草平十郎市長と、尼崎市国民健康保険 あんま、マッサージ、はり、きゅう規則の規定より指定を受けた施術担当者との間で、施術払いの協定書が交わされました。

尼崎市国民健康保険 あんま、マッサージ、はり、きゅう規則の第4条には「施設を利用することができる回数は被保険者1人につき、1日1回とし、年間を通じて20回以内とする」と定められて今日まで、高齢者のみならず、若年者の病気治療や健康増進に貢献しております。予防医学がさかんにいわれるようになる前より、予防のための治療を行なってきたことは注目に値するものです。

74歳以下の国民健康保険事業で助成を受けていた回数が年間20回から8回に減らされることについては認めることはでいないことを強く申しておきます。

市長の市政運営について

3)市職員の意識改革

よく例に出されますが、J.F.ケネディーが尊敬していた細井平州(ほそい へいしゅう)の教えを受けた、東北米沢藩の上杉鷹山(うえすぎ ようざん)。九州の高鍋藩から16歳 のとき養子として米沢藩に入り、苦労して藩財政を立て直した人物です。財政改革をした人物として取り上げられますが、彼が行なった改革とは実は、師匠の細 井平州の教えのとおり、心の改革をすることでした。「成せば成る 成さねばならぬ何事も、成らぬは人の成さぬなりけり」を、身を持って教え、自分と同じ心 で行動する人を一人また一人と増やしていったのです。

昨年、日韓議員連盟で訪韓をしました。経済視察ということで、サムスン電子とキア自動車を訪問し、サムスン電子では丁寧な案内と説明がありました。携帯電話を開発した当初、不具合が見つかり15万 台を回収したそうです。そして会長の李健熙(い ごんひ)氏は、製造担当社員を集め、彼らの目の前ですべての携帯電話を焼却しました。そして、「いい製品 をつくろうとするのではなく、自分自身が成長し、人材になることだ」と悔し涙を流した社員に語ったそうです。サムスン電子はそれから、優秀な人材からは優 秀な製品が生まれるとの考えを基本に人材育成に力を入れたのです。このように、サムスンも不良製品の製造などで苦しい時があったようですが、1993年に「第2創業」により、危機的状況にあった会社を世界的企業に成長させました。

製品の質を高める前に、社員・人間の質を高めるとの考え方は市役所にも通じることです。

市長は尼崎46万市民が、市職員の最高のサービス提供によって、安心して住み続けることができるように、市職員の質を向上、また意識改革をどのようにやっていますか。

組織も人からなります。市役所は市民のためにあり、市の宝は市民です。その市民を守るためにあるのが市役所であり、職員です。これを勘違いして、やってあげているとか、用事があれば市役所へ来なさいなどと考え違いをしている職員がまだいます。

また、とにかく退職まで大過なく勤めればいいんだと思っている職員が多いのではないですか。自分が市役所に勤め退職するまで間、いろいろな部署や役職につくでしょう。そこで、自分に与えられた立場で尼崎市のため、市民のため、後に残る仕事をして欲しいと思います。

全職員がそういう思いで仕事をすれば、尼崎市政は進むでしょう。そして、全職員が誇りを持って仕事をさせるのが市長のリーダーシップです。市長と同じ気持ちを持って仕事をする人を一人また一人と増やしていけるかにかかっています。

市長の市政運営について

4)ガソリン税の暫定税率

2月9日付の朝日新聞に全国1800の市町村長でつくる道全協の「道路特定財源諸税の暫定税率延長等に関する署名」に6市の市長が署名しなかった記事が掲載されていました。その中に、ふゆしば大臣の地元尼崎の白井市長も入っていたということで、マスコミから注目されたわけです。

署名を拒否した理由については、「道路特定財源の維持に依存はないが、一般財源化の議論もあったはず、市バスなどの公共交通にも使えるようにすればいい」という内容でしたが、その理由は正しいのでしょうか。

また、気になっているのは、「白井氏は、国土交通省近畿地方整備局の人が道路のことを話したいとやって来て、書名を求められたと打ち明けた」と書かれていました。2月13日の衆議院予算委員会で、民主党の議員が「国交省の職員が署名を求めていたとすれば、署名は自作自演で意味がない」と大臣に詰め寄る場面がありました。

しかし、その後、2月15日の朝日新聞には、「署名を求められた部分は誤っていました。お詫びして発言を削除します」と記事が捏造だったとのお詫び記事を載せました。捏造記事をもとに質問した民主党の議員さんも、記事を鵜呑みにして恥をかいてしまったわけです。

最近のマスコミは第4の権力といわれるほど社会に影響力があり、世論をリードする力も持っています。大手新聞だからと、つい信用しがちですが、捏造記事などがあると、何が正しいのか疑心暗鬼になってしまいます。

そこで、署名を拒否した理由と、国交省の職員から署名を求められたという朝日の記事についての真実を、本人である白井市長からお聞かせ願いたいと思います。

確かに、道路特定財源については、自動車を利用する人が納税しているので、他の用途に使うのは違うのではないか意見や、一般財源化していろいろなことに使えるようにすべきだとか、廃止してガソリン料金を下げろとか、さまざまな意見があり、論議されています。

署名をした1874人の市町村長の中にも、白井市長と同じ考えを持っている人がいたと思います。署名文には「すべて道路整備推進に使う」と書かれていますが、一方、「道路特定財源諸税の暫定税率を延長すること」とあります。全国1874人の首長は、20年度予算に暫定税率分をすでに組み込んでいるので、なんとしても延長をして欲しいとの思いで、私心を横に置いて署名をしたのだと思います。現実的な対応です。

私は白井市長の気持ちは良くわかりますが、この問題の所轄官庁である大臣を出している地元市長としては署名をして欲しかったと一言述べておきます。

2.まちづくりについて

1)人口減少問題について

平成20年度施策方針を聞いて、私の心の中に何か物足りなさが残りました。物足りなさというよりも、むしろ、何か大事な物が欠落しているのではないかという思いです。

安定した財政基盤と住民自治の基盤づくりを市政運営の基本的な考え方としています。また、あまがさき行財政構造改革推進プランにおいて、5つの施策の重点化方向を示していますが、特段、特色あるものでもなく、どこの市でも時代の流れ、現在の社会状況や市民の社会に対する成熟度から考えると、ごく当たり前のこととして行おうとする内容ではないかと思います。

私はこれまでも市長や市幹部が尼崎市の危機的な状況を把握し、同じ認識に立ち市政運営に当たるよう述べてきました。

本市の危機的状況とは、何か。それは、止まらない人口減少、自然現象と転出超過による社会的減少です。日本全体で同じ傾向とはいえ、特に本市は生産年齢人口の減少が顕著です。55歳から64歳までの後期生産年齢人口は平成2年が、57,771人に対し、平成17年では、72,950人に増加している一方、15歳から54歳までの青年・壮年生産年齢人口は、平成2年では、303,882人が平成17年には、233,803人と、実に70,079人も減っています。

参考にお隣の西宮市では、15歳か54歳までの人口は平成2年と比べると17年では8,200人減少していますが、30歳から39歳までは21,715人増えています。小学校・中学校の子度をも持つ世帯です。さらには、0歳から14歳までは24,185人増えていますので、今後の人口動態は安定した形になりつつあります。

市長は人口問題についての過去の質問に「第2次基本計画では、2010年に42万から43万人程度になると見込んでいる。」とかまた、「国立社会保障・人口問題研究所によると、本市は、2030年の人口を36万1332人と予測している。都市の評価は人口だけでするものではないと考えている。」などと答弁してきました。先日の代表質疑においては、「第2次基本計画では48万人としています。」と答弁されました。

お尋ねしたいのは、市長は尼崎市の人口は統計予測のように、423万人、あるいは36万人になっても仕方ないと考えているのですか。あるいはどのくらいの人口が本市のあるべき人口と市長自身考えているのでしょうか。

2次基本計画では48万人としていますと言うのであれば、現在人口減少に歯止めがかからない状況で、人口を増やす施策を重点的にしなければいけないでしょう。どうですか。

総花的に、何かやらないといけないから、やっているに過ぎないのではないですか。本当に人口を増やすつもりはないのではないですか。

ファミリー世帯住宅支援事業についても、19年度で公明党が修正提案して100件増やしました。募集400件で、応募が447件、そのうち市外からが20%と聞いています。若者を尼崎市に定着させるなら、決めた施策に重点的に予算を投入して結果を出すべきです。尼崎市の施策と予算編成はいつも中途半端なんです。総花的なんです。予算の目玉というべきものがないんです。

それと「都市の評価は人口だけでするものではない」と言っていますが、確かに、都市を評価するにはさまざまな要因があります。しかし、それは都市を評価する要因の一つが人口という観点からの答弁で、人口問題が街づくりや、市政運営にとってどれだけ重要なことであるかを認識しないで答弁されたのではないかと思います。「人は石垣、人は城です。」まちづくりはひとづくり。まちがあって人があるのではなく、人があってまちです。

先ほど言ったように、55歳から64歳までの後期生産年齢人口は平成2年15年間で、15,179人増えているということは、後、数年でこの世代はすべて年金受給者になるわけです。昭和22年から24年生まれの団塊の世代、25年から27生まれの準団塊の世代が、現役を引退して、年金受給者となる時、社会のバランスは大きく崩れるでしょう。

国立社会保障・人口問題研究所によりますと、「少子化は年金・医療・介護など、社会保障費が増加し、国民の負担が増大する懸念がある」と指摘しています。

本市もこのまま人口減少を放置していると、私たちの子供、孫の世代は大変な負担をしなければ社会保障制度は維持できなくなります。もちろん、国としても社会保障費の個人負担を軽減するために例えば、年金保険料を消費税で賄うなどの話も出ています。また、経済がよくなれば財源対策もできるなどの説もありますが、何も保証してくれるものはありません。全国のどの自治体でもそのときのための準備をしていると思います。

近い将来、必ず訪れる人口のアンバランスによる、社会保障費の負担が増えることに対して市長はどのような対策をしようとしているのですか。

白井市長がこれから10年、20年と市長を続けるならともかく、自分に与えられた期間内に次の市長や後の世代の市民のために、負担が大きくならないよう、今、できる限りの、考えられる限りの有効な手を打ち、子供や孫が安心して暮らせるような手だてを講じておくことが市長はじめ市の幹部やわれわれ議会の使命と責任だと考えています。「未来の果を知らんと欲せば現在の因を見よ」という言葉があります。尼崎市の未来は今にあります。

団塊の世代、準団塊の世代は現役引退後、元気にボランティアなど社会活動をしたり、趣味に喜びを感じたり、それぞれが第2の人生を過ごすことでしょう。しかしながらいつまでもというわけには行きません。年を重ねるうちに病気になったり、介護が必要になったり支えられる側になっていきます。

今、尼崎市が一番にしないといけないのは、財政の構造改革と人口動態の健全化です。そのためには、予算を集中して人口減少問題に当たることです。また、市がその権限を使い、人口を誘致する策を講じることです。出生数が上向きになるには相当な時間がかかりますし、生めよ、増やせよというわけには行きません。女性の労働環境、働き方の改革、家庭での子育ての意識改革などが必要です。

そうなると、市外からの人の転入を誘う施策を展開するしかないのです。企業の誘致も大事かもしれませんが、人の誘致のほうがもっと重要だと思います。

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