バックナンバー 2014年 10月

公明党の山口那津男代表は28日、日本を訪問している韓国国会の鄭義和議長、韓日議員連盟の金泰煥会長代行らと都内で懇談し、両国の関係改善に向けた取り組みをさらに強化することを確認した。
 これには公明党の漆原良夫中央幹事会会長、上田勇国際委員長(衆院議員)、高木美智代女性副委員長(同)、遠山清彦国際局長(同)が同席した。
 鄭議長は席上、両国の関係改善に向け「韓日の議員交流を、若手も含めてさらに多面的に進めることが大切」と提案。文化面での交流の重要性も指摘し、「両国の未来は必ず良い方向に向かうと信じている」と強調した。
 一方、金会長代行は、2年以上も首脳会談が開催されていない現状に触れた上で、「大胆かつ大局的な観点から解決の糸口を見いだすために、公明党の力添えをお願いしたい」と述べた。
 山口代表は、日韓議連と韓日議連が25日にソウルで開いた合同総会で採択した共同声明について、「両国の主要な問題をよくまとめていただいた」と評価。来年の日韓国交正常化50周年に向け、「未来志向の関係を築けるよう努力を重ねたい」と語った。

政府・与党は、B級グルメや特産品などの地域資源を生かした、新たな「ふるさと名物」の商品化や販路開拓の支援に乗り出す。地域資源を生かした活性化策に取り組む自治体の事例を紹介する。
 『ワインで人を呼び込む/山梨・甲州市 フルーツマラソンも開催』
 今月19日、晴天に恵まれた山梨県甲州市で、第5回「甲州フルーツマラソン大会」が開催された。県内外約5000人のランナーがゴールした後、提供されたのは「甲州ワイン」と「ぶどうジュース」だ。同大会担当者は「大会を通じて、甲州市の魅力を楽しんでもらえたら」と交流人口の増加にも期待を寄せる。
 「甲州ワイン」は日本固有のブドウ品種「甲州ぶどう」を原料とするワインの総称だ。一大産地の同市では、行政や酒造組合、事業者が力を合わせてブランド化に取り組んでいる。
 2010年には、条例で「甲州市原産地呼称ワイン認証制度」が制定された。品質保証だけでなく、ワインの原料となるブドウのトレーサビリティー(生産・流通の履歴)を徹底することが目的だ。また、市長自ら海外に出向いてトップセールス。一部の事業者から甲州ワインの輸出が始まるなど、新たな販路拡大につながっている。
 このほか、県庁の仲介でベンチャー企業と地元大学が共同開発したワイン酵母で発酵させたヨーグルトや、ワインの精製時に発生するブドウの絞りかすを牛の飼料に使用した甲州ワインビーフなど関連商品への展開も進んでいる。
 先月は甲州種のブドウからつくられたワインの普及を促進するため「乾杯条例」も制定された。市担当者は「和食にも合う甲州ワインは、まだまだ広がりがある」と今後の展開に期待を込める。
 『地元の“資源”を商品化』
 地域資源に着目してヒット商品を生み出し、自治体のPR効果までもたらした事例は少なくない。
 例えば、四国タオル工業組合が外部のデザイナーを起用してブランド化に成功したのが、「今治タオル」(愛媛県今治市)。地元農協が豊富に採れるゆずを加工して開発したドリンク「ごっくん馬路村」(高知県馬路村)も全国的に有名だ。
 過疎地でもユニークな活性化策が展開されている。和歌山県北山村は、人口約460人、高齢化率50%、全国唯一の“飛び地”の村として知られる。この村で行政が旗振り役となって、民間企業感覚で観光いかだ下りや、村内の特産品のかんきつ類「じゃばら」の加工・販売の直営事業を展開。村の税収約6000万円に対し、4億円を超える直営事業の収入を挙げている。
 人口約1800人の山村、福島県三島町。積雪期、農家が日常生活に用いる籠などを製作していた奥会津編み組細工の伝統技術があった。デザイナーの助言で現代風にアレンジされたバッグなどを作ったところ、大きな話題に。都内でも販売されるようになった。
 『需要創生法案』
 『中小企業の受注機会を拡大/市区町村の積極関与促す』
 政府・与党は2007年、地域の「強み」となる資源を掘り起こして活性化を図るため、中小企業地域資源活用促進法を制定した。
 同法は、農作物や観光資源など地域の特産物を「地域産業資源」として都道府県が指定し、中小企業などからの事業計画を国が認定すれば資金面での支援措置を受けられる。しかし、今年9月現在で認定件数が1234件にとどまり、「認定事業のほとんどが個別企業によるもので、地域経済への波及効果が限定的」(中小企業庁)なことが課題だ。
 そこで政府・与党は、創業間もない中小企業の受注機会を拡大するため、関連3法を一括して改正する中小企業需要創生法案を今臨時国会に提出し、成立をめざしている。
 同法案の官公需法改正案では、事業実績の乏しさから受注機会が限られる創業10年未満の中小企業を「新規中小企業者」と定義し、官公庁からの受注を後押しする。
 一方、中小企業地域資源活用促進法改正案は、事業を個別企業だけにとどまらず地域ぐるみの活動に広げるため、「ふるさと名物応援宣言」の形で市区町村が積極関与することで地域経済に広く波及させる。
 中小企業庁は「ふるさと名物をテコに、地域挙げて需要を掘り起こしていきたい」と期待を込める。

公明新聞記事DB 2014年10月20日
 
『専門家の力を活用して学校が抱える課題に対応。業務に忙殺される教員が授業、指導に専念できる環境の確立をめざす。』
 Q 文部科学省が実現をめざす「チーム学校」とは。
 A 教育現場が抱える課題の解決のために、教員だけでなく、さまざまな専門家や事務職員の力を積極的に活用して、学校全体の組織力や教育力を高める取り組みのことだ。
 学校では、いじめや不登校、発達障害、保護者の貧困問題など課題が多様化・複雑化する傾向にあり、高い専門性が求められるケースが珍しくない。
 経済協力開発機構(OECD)の調査によれば、日本の中学校教員の1週間当たりの勤務時間は53・9時間に達し、調査参加国の平均38・3時間と比べて大きく上回っている。一方、授業時間は17・7時間で、平均19・3時間より短かった。教師が業務に追われ、生徒と向き合う時間が十分に確保できていない。
 これは、学校に教員以外の専門スタッフが不足していることが一因になっている。例えば、学校の教職員総数に占める教員以外の専門スタッフの割合は、米国44%、英国49%だが、日本は18%にすぎない【グラフ参照】。
 「チーム学校」の取り組みを進め、専門スタッフが増えれば、教員が授業や生徒指導に専念できる環境が整うと期待されている。
 Q どのような専門性を持つ人材が想定されているのか。
 A 生徒の心の悩みを聞く「スクールカウンセラー」や、行政機関と連携して虐待や貧困といった問題に対応する「スクールソーシャルワーカー」は、その一例だ。情報教育へのニーズ(要望)の高まりから、「ICT(情報通信技術)専門員」の増加を求める声もある。
 また、多数の外部人材を受け入れるには、学校内の運営機能を強化することが欠かせない。教頭や副校長らを拡充していく必要性も指摘されている。
 Q 現在の取り組み状況は。
 A 文科省の有識者会議が近く開かれ、学校業務のあり方などについて1年ほど掛けて議論する予定だ。来年度予算の概算要求でも、学校司書やICT専門職員の配置充実などのため、1010人分の予算枠を計上している。
 公明党は9月に発表した地方創生に向けた政策提言で「チーム学校」の推進を明記。今月2日の山口那津男代表の参院代表質問でも政府に実現を訴えている。

 人口減少に歯止めをかけ、活力を取り戻すには全国一律でなく、地方の特色を最大限生かした取り組みが重要である。

 地方創生の基本理念や国と地方の役割分担などを定めた「まち・ひと・しごと創生法案」が衆院で審議入りした。

 法案は、今後5年間の総合戦略の策定を政府に義務づけた。都道府県、市町村にも、それぞれの総合戦略の作成を促している。戦略には、人口維持などの目標や施策の基本的方向性を明記する。

 安倍首相は衆院本会議で、「地域の声に徹底して耳を傾け、従来の取り組みの延長線上にない政策を実行していく」と強調した。

 民主党の渡辺周氏は、「理念法で具体策がない」と法案を批判した。首相は、「自治体や有識者の知恵を得つつ、総合戦略に盛り込む」と反論している。

 法案はそもそも、具体的な人口減対策や地域振興策でなく、その進め方の大枠を定めるものだ。

 まず自治体が、地元の地理的条件や伝統、地場産業などを踏まえて、独自の町づくりに知恵を絞る。その自助努力を政府が税財政措置や規制改革で後押しする。そうした方向性は妥当だろう。

 各地の先進的な取り組みは、一定の成果を上げている。

 島根県邑南町は、良質な和牛や野菜、酪農製品を生かした「A級グルメ」の町づくりを進める。都会の若者をシェフや農業従事者の研修生として積極的に受け入れ、観光振興にも結びつけている。

 合計特殊出生率が2・81で全国1位の鹿児島県伊仙町は、「子宝の町」を掲げる。敬老祝い金の一部を子育て支援金に回すなど、地域全体で育児を支えている。

 こうした事例は、他の自治体のヒントになろう。

 政府は、自治体の総合戦略作りを支援するため、中央省庁の若手官僚を市町村長の補佐役として派遣することを検討している。霞が関の行政面の知見と地方の現場感覚をうまく合体させたい。

 石破地方創生相は、使途の自由度が高い新たな交付金制度の創設を検討する考えを示した。「やる気のある地方の提案の競い合いが前提だ」とも語っている。

 雇用創出や、若者の定住・移住促進、結婚・出産支援など、具体的な政策目標を定め、交付金の効果をきちんと検証できる仕組みにすることが大切である。

 重要なのは旧来型の予算のばらまきを避けることだ。府省の縦割りによる事業の重複や非効率な予算執行も排除する必要がある。

2014年10月09日

 参院予算委員会は8日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して総括質疑を行った。公明党からは荒木清寛参院政策審議会長、佐々木さやかさんが質問に立ち、外交や「持続可能な開発のための教育(ESD)」、女性・若者の活躍推進などについて政府の見解を求めた。

 荒木氏は、日中関係の改善に向けて「政治、経済、文化などあらゆる分野で官民挙げての対話・交流を深めるべきだ」と強調。安倍首相は「幅広い分野における協力、対話を積極的に進めていく」と述べた。
 併せて、荒木氏が日韓関係について、11月に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)での首脳会談実現を求めたのに対し、首相は「国際会議の機会に首脳会談ができればよいと思う」と答えた。
 続いて荒木氏は、年齢や障がいの有無に関係なく利用できる「共生型福祉施設」に言及。宮城県内の施設で、高齢者、障がい者、子どものそれぞれ独立した部屋を設置しなければならないなどの制約により、運営に支障を来した事例を挙げ、「しゃくし定規な施設基準の適用を改めるべきだ」と迫った。塩崎恭久厚生労働相は、柔軟な運用は可能であるとの認識を示し、「運用方法を周知徹底して、臨機応変にしていけるようにしたい」と表明した。
 また、小児がん対策で荒木氏は、治療後の療養上の相談支援や長期支援体制の整備・拡充、就労支援対策などを「積極的に進めるべきだ」と要請した。
 さらに荒木氏は、環境や他文化理解などを通して子どもたちの地球市民としての価値観を育む、国連の「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」が今年で最終年を迎えたことから、学校での取り組み推進へ、ESDの意義や指導方法の一層の周知に加えて、「実施促進のための支援の充実を」と訴えた。下村博文文部科学相は「施策の充実に取り組む」と語った。
 『「マタハラ」防止 義務付けよ』
 一方、佐々木さんは、働く女性が妊娠・出産を理由に解雇されたり、退職を勧められるなど、心ない言葉を言われるマタニティー・ハラスメント(マタハラ)の相談件数が増加している点に言及。「今国会で提出予定の『女性の活躍推進法案』で、企業にマタハラ防止の行動計画策定を義務付けるべきだ」と指摘した。
 塩崎厚労相は「各企業が行動計画策定に当たって参考となる指針を定めることを検討している」と答えた。
 また佐々木さんは、女性が暮らしやすい安全な社会づくりに向けてストーカー対策や性犯罪被害者支援策の強化を求めた。
 ニートなどの若者支援に関して佐々木さんは、個別の状況に応じた自立・就労支援を行う「地域若者サポートステーション」(サポステ)の安定財源が確保されていないことを指摘。「法的位置付けを明確にして、専門的な相談支援を安定的に継続するべきだ」と訴えた。
 厚労相は「サポステは若者の職業的な自立を図る重要な事業であり、安定的な運営が必要だ」と述べた上で、支援の充実に取り組む考えを示した。
 このほか佐々木さんは、自宅で働く障がい者への支援について、在宅就業者に仕事を依頼することが企業の利益となる仕組みが必要だと主張。仕事の依頼を企業の障がい者雇用率に反映させる仕組みを提案した。

今国会の最重要法案と位置付けられる地方創生関連法案を審議する衆院特別委員会が、きょうにも設置される。止まらない少子化・人口減少と東京圏への過度な一極集中をどう是正するか。危機感が高まる地方自治体や経済界の関心は極めて高い。徹底かつ迅速な審議を期待したい。
 人口が急減すれば労働力が減り、経済成長が鈍り、医療や介護などの社会保障制度の維持も難しくなる。多くの行政サービスが低下し人々の暮らしに支障をきたすことになれば、日本社会が直面したことのない重大な事態を招く。実際、秋田県では毎年1万人を超える人口減少が続いており、全国知事会が7月、「少子化非常事態宣言」を出すなど、対策の具体化は待ったなしだ。
 閣議決定された地方創生関連法案は、人口減少対策とともに、中央省庁がバラバラに進めてきた地域活性化施策を一括し、地方にとって使い勝手の良い仕組みづくりをめざす。法案成立後、年内にも5年間の総合戦略と50年後の長期ビジョンを国としてまとめる。都道府県、市区町村でもそれぞれ総合戦略を策定し、活性化に取り組む流れが決まる。地域の将来を左右する意思決定だけに、そこで暮らす人々の声をいかに反映できるかが重要なポイントである。
 地方創生に取り組む公明党の姿勢は、山口那津男代表が2日の参院代表質問で言及した「人が生きる、地方創生。」に尽きよう。結党以来、全国の公明党議員は、人が何を望み、どんな不安を抱き、どうありたいと願っているのかを知るために、人のもとにこつこつと足を運び、粘り強くその声に耳を傾けてきた。人と人は時間をかけなければ、分かり合うことはできないからだ。
 地方経済の再生や雇用の確保、少子化対策の環境整備に主軸があるようにとられがちな地方創生だが、公明党の視点は、あくまでもそこに住む「人」にある。人が希望を持ち、生き生きと暮らせる「まちづくり」はどうあるべきか。地域の中に飛び込んで汗をかく「現場主義」を胸に、この直面する課題に挑みたい。
 「人が生きる、地方創生。」の実現に向け、公明党は果敢に挑戦していく。

日米両政府が、日米防衛協力の指針(ガイドライン)見直しの中間報告を公表した。平時、日本有事、周辺有事という現指針の3分類はなくす方向で、より迅速、柔軟で実効性ある日米協力を可能にすることが柱である。

 1997年の現指針に基づいて99年に成立した周辺事態法は、朝鮮半島有事を念頭に、補給、輸送など様々な対米支援を定めた歴史的な安全保障法制だ。だが、周辺事態の認定のハードルは高く、活用しづらいのは否めない。

 北朝鮮の弾道ミサイル発射を、海上自衛隊とともに警戒中の米軍艦船にさえ給油できない、といった問題点も指摘されていた。

 武装集団による離島占拠など、平時でも有事でもないグレーゾーン事態の発生時に、自衛隊と米軍が緊密に連携し、効果的に対応する制度を整えることが急務だ。

 中間報告が具体的な協力として「アセット(装備品等)防護」を明記したのは重要である。

 7月の新政府見解が集団的自衛権の行使の限定容認に加え、グレーゾーン事態での米艦防護を盛り込んだのを踏まえたものだ。海自艦船が攻撃された時と同様の自衛隊法95条に基づく武器使用を、米艦防護にも適用させる。

 日本周辺での日米共同の警戒監視活動を円滑にし、双方の信頼関係を高めると評価できる。

 集団的自衛権の行使に関する詳細は中間報告に盛り込まれず、年末の策定を目指す最終報告に先送りされた。日米同盟の抑止力を強化するための中核的要素であり、新指針では、明確かつ具体的に記述する必要がある。

 中間報告は、アジアと世界における日米協力の強化や、豪州や韓国を念頭に、地域の同盟国やパートナーとの3か国・多国間の安保協力の推進も盛り込んだ。

 現指針の策定後、日米の安保協力は、インド洋での給油、イラク復興支援、海賊対処、災害救援など、世界規模に拡大している。

 新指針にこの実態を反映し、さらに多様な国際平和協力活動を打ち出すことは、地域の平和と安定に貢献する日米同盟の「公共財」的性格を強める意義を持とう。

 米国は中間報告発表に先立って韓国に内容を説明し、理解を求めた。適切な対応だ。日本も、日本側の意図や法整備方針を周辺国に丁寧に説明し、指針改定の透明性を高めることが欠かせない。

学費を払えずに、学ぶのをあきらめる大学生が増えている。意欲ある学生が勉学に励める支援策の充実が求められる。

 文部科学省の調査によると、2012年度に全国の大学や短大などを中途退学した学生は7万9000人に上った。

 このうち、経済的理由での中退が20%を占める。前回の07年度調査より6ポイント増加した。文科省は「不況の影響が続き、家庭の経済的な格差が広がったことが背景にある」と分析する。

 授業料の支払い猶予など、大学側の柔軟な対応が欠かせない。

 政府の奨学金を利用しやすくすることも大切だ。文科省は、大学卒業後の年収に応じ、毎月の返済額を変えられる「所得連動返還型奨学金」の導入を目指している。弾力的な仕組みは、返済の負担を軽くする効果が期待できよう。

 奨学金は、無利子に比べて有利子の方が多い。経済状況の厳しい学生が安心して利用できるようにするには、無利子の貸出枠を増やしてもいいのではないか。

 気がかりなのは、学業不振での中退も目立つことだ。経済的理由、転学に次いで多い。

 近年、大学生の学力低下が指摘される。少子化の中で生き残りを図る大学が、定員確保を優先した結果、授業についていけない学生が増えている可能性がある。

 大学全入時代を迎え、取りあえず入学したものの、意欲がわかず、学業不振に陥る学生もいる。

 各大学は、補習などの支援に加え、教職員が学生の相談に乗り、きめ細かくアドバイスする体制を整えてもらいたい。

 大学と学生のミスマッチを防ぐためには、大学が情報発信を充実させ、求める学生像や教育内容を明確に示す必要もある。

 受験生は将来の進路を見据えた上で、志望する大学や学部を決めることが望ましい。高校側にも適切な進路指導が求められる。

 12年度に休学した学生は、6万7000人だった。そのうち、海外留学を理由にした休学は1万人にとどまる。

 海外で異文化に接し、様々な経験を重ねる留学は、学生が成長する上で貴重な機会だ。

 ところが、「卒業が遅れ、就職で不利になる」といった懸念が、学生には根強い。企業の間に、留学体験を積極的に評価する意識が広がってほしい。

 学生が留学時に取得した単位を、日本の大学が卒業単位に認定するなど、留学しやすい環境を整えることも重要だ。

いかに抑止力を高め、日本の平和と安全を確保するのか。与野党は、現実に即した安全保障論議を深めるべきだ。

 安倍改造内閣で初めての本格的な国会論戦となる衆院予算委員会での質疑が始まった。

 民主党の枝野幹事長は、集団的自衛権行使を限定容認する新政府見解について「どうにでも読める要件を付け、(容認範囲が)どこまで広がるのか」と批判した。

 特に、中東での自衛隊による機雷除去の事例に関して「(集団的自衛権行使が認められる)他国から攻撃を受けた場合に準ずるケースなのか」と疑問を呈した。

 安倍首相は「例えば、ホルムズ海峡は、日本のエネルギー安全保障の生命線だ。(行使容認の)事態は生じ得る」と主張した。

 様々な危機を想定し、適切に対処できる法制と実施体制を整えるのは、安全保障の要諦だ。民主党も、政権を担当し、その必要性を痛感したはずではないか。

 新見解が停戦前の機雷除去を可能にしたのは、適切である。

 民主党は、日本の安全保障環境の悪化を直視し、先送りしている行使容認の是非の党見解について早急に結論を出すべきだ。

 首相は、新見解について、従来の憲法解釈と一定の整合性が取れていると強調した。イラク戦争のようなケースで軍事的作戦に参加することはないとも明言した。

 新見解で、集団的自衛権の行使は「国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」などに限定されている。首相は、この内容と意義を丁寧に説明し、国民の理解を広げねばならない。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」について、民主党の前原誠司元代表は「実質賃金が下がり、サラリーマンらの暮らしは苦しくなった」と非難した。

 首相は「(物価上昇に)なるべく早く賃金が追いつくようにしたい。機動的な財政政策、成長戦略を進めていく」と反論した。

 企業の収益増を賃上げや消費拡大につなげる「経済の好循環」の実現には、雇用の拡大や非正規労働者の待遇改善が欠かせない。どんな政策でこれを後押しするか、与野党は議論する必要がある。

 首相は、消費税率の10%への引き上げについて「デフレ脱却を優先しており、生き物である経済を見ながら判断する」と語った。

 首相は年内に、消費増税の是非について政治決断が求められる。民主党も、増税の民自公3党合意の当事者である以上、責任ある議論を国会で展開してほしい。

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