党の節目の大会である。公明党大会が21日開かれ、山口那津男代表の4選が了承される。自民党の1強状態が際立つ中、山口氏ら執行部は党の存在感発揮の手腕が問われる。
 1999年の連立以来15年にわたり強固な自公連携を維持する公明党だが、集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈の変更では自民党に押し切られた。政策より連立優先では与党としての存在意義に疑問符がつく。政策目標と守るべき一線をはっきりと示すべきだ。

 公明党は11月に結党から半世紀を迎える。だが、記念の年は試練の年となった。連立政権で党の主張を反映させる難しさを直視せざるを得なかったためだ。

 集団的自衛権行使について山口氏は当初「憲法の精神にもとる」と語っていた。安保政策に精通していればこそ、解釈改憲がかつての国連平和維持活動(PKO)協力法など、公明党が積み重ねた安保政策の見直しと質的に異なる転換であることを踏まえた対応だったはずだ。

 ところが「連立離脱は考えない」と早々に表明していたため自民党から足元をみられ、容認に追いこまれた。「平和の党」の看板が揺らぐ事態といえよう。

 あれほど解釈改憲の閣議決定を急いだにもかかわらず、安倍晋三首相は安全保障関連法案の整備を来年に先送りした。今般の内閣改造・自民党役員人事で政策的に穏健な谷垣禎一氏が幹事長に就いたことで、自公関係が修復される期待感も公明党内にはあるようだ。

 だが、連立政権で公明党が主体性を発揮する道は今後も険しいと言わざるを得ない。改憲に基本的に慎重で中韓両国との協調を重視し、経済弱者政策に比重を置く党の路線はもともと首相と落差がある。加えて国会で自民党の1強構図が強まっているのは、第三極勢など野党も課題別に自民党に同調する傾向が加速しているためだ。「連立ありき」の対応では「公明党は自民党にどこまでもついていく『げたの雪』」との批判に対抗できないのではないか。

 憲法、安全保障、経済対策など譲れない政策目標、守るべき一線を明確にしてほしい。集団的自衛権行使も「極めて限定的」と強調するのであれば、それを安保法制整備で実証できるかが問われる。無原則に政策まで自民党と一体化するのでは支持団体の創価学会の理解も得られまい。

 気になるのは、近年の公明党議員は法曹、官界出身者ら政策通の議員が多い一方で、線の細さも感じられることだ。綱領で掲げる生命、生活、生存を柱とする人間主義、中道主義の中身は何か。与党なら具体的成果として示さねばならない。

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