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平和外交の推進力に

  • 山口那津男代表に聞く

●抑止力高め紛争を防止。国際社会の安定に貢献 ── なぜ今、法整備が必要だったのですか。二つの大きな目的があります。一つは、日本を取り巻く安保環境が激変し、厳しさを増していることに対応するためです。北朝鮮の弾道ミサイル関連技術の飛躍的な進化などは、その一例と言えます。そうした中、日米防衛協力体制の実効性をより向上させ、隙間のない防衛体制を構築することで、抑止力を高め、紛争を未然に防ぎます。
もう一つは、日本の繁栄と安全には国際社会の平和と安定が不可欠だという観点からです。国際社会の平和と安定に貢献することにより、日本の平和を一層強固にしていきます。
こうした法整備を進めることで、国民の生命と平和な暮らしが守られるだけでなく、抑止力を基にして、他国との外交・対話を一層促し、紛争や課題を平和的に解決することが期待できます。いわば平和外交の推進力の裏付けとなるのです。

●公明党が新3要件で厳格な歯止め。専守防衛を堅持 ── 今回の法制に反映された公明党の主張は。最も大きなものは、憲法9条の下で許される自衛の措置が自国防衛に限られるということです。自衛隊の武力行使の限界について、2014年7月の閣議決定で「新3要件」を定め、法文上にも明記しました。これにより、自衛の措置が他国防衛を認めず、専守防衛を堅持するための厳格な歯止めが掛けられました。

新3要件は、従来の政府の基本的な論理を踏まえたものであり、今後もこれが維持されるという意味で法的にも安定しています。これ以上の解釈を採るには、憲法を改正しなければいけません。
次に、自衛隊を海外に派遣する場合の3原則を設けた点です。国際社会の平和と安定のために活動する外国軍隊への協力支援活動を行う「国際平和支援法」では、1点目として国際法上の正当性が必要であり、国連決議がある活動に限定しました。2点目に民主的統制を確保するため、国会承認を例外なき事前承認としました。
3点目としては自衛隊員の安全の確保が重要です。自衛隊の協力支援活動が外国軍隊の武力行使と一体化すると憲法違反になるため、「現に戦闘行為が行われている現場」では活動しません。自衛隊員の安全を守るため、活動期間を通じて戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を区域指定して派遣するとの国会答弁がなされ、野党3党との合意でも確認しました。これは、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態に際し、米軍などへの輸送や補給を行う「重要影響事態法」でも同様です。

── 政府が政策判断する際の基準も公明党の提案によるものですね。これについても、三つの指針を確認しました。一つ目は日本が主体的に判断する。二つ目は自衛隊にふさわしい役割を選ぶ。三つ目は平和外交努力と相まって判断する。この三つの視点が重要だと公明党が主張した結果、安倍首相も法律の要件が満たされれば必ず自衛隊を派遣するのではなく、そうした政策判断を加えて日本が主体的に判断すると答弁しています。別の言い方をすれば、国益に合うかどうかを見極めて決定するということです。

── 平和安全法制に関する今後の取り組みは。関連法成立により、自衛隊員の海外派遣に際して、事前の調査や情報収集、隊員の訓練などが行いやすくなります。隊員のリスクを軽減する大事な取り組みです。平和安全法制に基づく自衛隊の活動に対する常時監視、事後検証のための国会の組織のあり方などについても取り組みます。

(15年9月20日付公明新聞から抜粋)