一人に寄り添う女性弁護士 一人に寄り添う女性弁護士。出身は兵庫県尼崎市。難問に挑み鍛えた実力と、気さくな人柄が光る。現場に飛び込めば「心を分かってくれる人」と評判に。出会いを即、共感に変える“人間力”が魅力だ。
父母は市場で商店を営み、幼少期は下町の人間群像の中へ。野球少女で父が贈った「掛布選手のサイン入りグラブ」が思い出という。
司法試験の合格は阪神・淡路大震災の年。共に被災した友人の励ましを胸に刻む“被災地が生んだ弁護士”。18年間、借金や離婚に悩む人の“未来の再建”に尽くし抜いてきた。それだけに「政治の焦点は人」との訴えに熱が帯びる。
多彩な弁護士活動は政治課題を見抜く力に。欠陥住宅問題のNPO法人元理事長として専門的な視点を磨く。ホームレス支援では、時にテントに入り込み実情を把握。地方創生へ地域ブランドの強化を進めるのも、商標や特許など創作者の権利を保護する知的財産権を扱った経験に裏打ちされている。
兵庫選挙区への挑戦は、24年ぶり。悲願を果たせば県内唯一の女性国会議員に。期待は高まるばかりだ。山口那津男代表は、街頭演説会でこう訴えた。「庶民と共に笑い、泣いてきた弁護士だからこそ、庶民のための政治ができる」
いとう・たかえ 党女性局次長。弁護士、税理士。関西大学卒。大阪弁護士会人権擁護委員会副委員長。欠陥住宅問題を専門に扱うNPO法人「建築問題研究会」で理事長を務めた。兵庫県尼崎市生まれ、宝塚市在住。47歳。